化粧をしない男の収納マンに化粧品の処分の基準が分かるのかという疑問を持たれる方もいらっしゃるかと思います。決して女装癖があるわけでも、もともとビジュアル系バンドをやっていたわけでもありません(笑)ただまあ、どんな経験でも何かしら役に立つもんだなーとは思います。
もっとも、実践派収納アドバイザーとして見よう見まねで習得したところも多いです。化粧品だけでなく、下着などもそうですね。ブラジャーなんてカップサイズによって収納方法が変わるのですから、先入観がなかったことが逆に良かったんだと思います。
先入観と言えば、お化粧をする場所や収納方法についても同じようなことが言えると思います。私が今までにお邪魔してきたお宅を見ると、だいたい50代から上の世代では「お化粧はドレッサーでするのが当たり前」と考えている方が多いです。その下の世代である40代になると、「婚礼家具としてドレッサーも買い揃えたけど使ってない」という方が多くなります。さらにその下の世代の場合は、「そもそもドレッサーなど買っておらず、お化粧は専らリビングダイニングのテーブルで」となることが一般的です。
ドレッサー(鏡台)
ドレッサー(鏡台)は大きな鏡や照明が付いていて、お化粧がしやすいスペースだと思います。ただ、それ自体スペースを必要としますし、必要な化粧道具がすべて収まるかというと、実際はそうでないことが多いように感じます。
そもそも現在のお化粧の仕方はより立体的になっており、鏡が固定されているドレッサーの場合は鏡に合わせて顔を動かす必要があるため、お化粧専用のスペースとしても十分とは言えなくなってきているように思います。
洗面化粧台
洗面化粧台はシャンプードレッサーなどとも呼ばれ、お化粧など身だしなみを整えるのに良い場所と言えます。「朝シャン」が流行った頃から市民権を得たと思われ、洗顔、洗髪、歯磨き、お化粧、コンタクトレンズの装着などでフル活用されている方も多いのではないでしょうか。
洗面化粧台でお化粧をする場合、もっとも問題と考えられるのは他の家族との調整です。朝の慌ただしい時間に一人が占領してしまうと他の家族の迷惑になりますし、本人も落ち着いてお化粧ができません。それだけでなく、化粧品や整髪料などを置くスペースの奪い合いとなってしまいがちです。
リビングダイニング
そういうこともあって、現在の圧倒的多数はリビングやダイニングのテーブルでお化粧をしています。専用の家具を置く必要がなく、洗面化粧台の奪い合いになることもありません。テレビを見ながら、子供の世話をしながら、お化粧をすることができます。
化粧品はポーチに収め、外出時はそのままバッグに入れる方も多いですね。ほか、近くの棚から取り出したり、コスメボックスに収めている方もいます。上写真のようにテーブル自体に収納スペースがあるものを選んで、そこに収納している方もいます。
デスク
個人的に「第4の方法」として提唱したいのは、デスクでお化粧をするという方法です。昔はお父さんには書斎があり、子供には学習机があるのに、お母さんはダイニングテーブルで家計簿をつけるというのが一般的でしたが、これは極めて不自然であるように私は思います。お母さんだって机があったほうが便利なはずです。
最近では女性向けにデザインされたコンパクトなデスクもあります。ドレッサーとしても使えるように化粧水ボトルやアクセサリーが収められる引出しがあり、書き物をしたりパソコンをするにも便利です。
女性の地位向上というか、本来あるべき自然な状態になるとともに、お化粧を中心としたライフスタイルも変化しています。すると当然、必要な家具も変わってきます。ドレッサーは不要になっていき、シャワー付きが当たり前だった洗面化粧台はシャワーなしのものも増えています。私の妻もリビングでお化粧をしますし、それで十分なようですが、スペースさえあれば女性にもデスクがあって良いのではないかと思います。
もはやキッチンが女性の居場所という時代ではないし、女性にも専用のスペースがあるべきだと思うのですが、いかがでしょうか。
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