先日発表された第2四半期決算でも好調さが示されたニトリ。都心に出店ラッシュをかけたため営業利益こそ減りましたが、全店はもちろん既存店でも売上アップ。まさに飛ぶトリです。
今日は愛知県にイケア長久手ストアがオープンしましたが、こちらは足踏み状態。ここから挽回して飛ぶトリを落とすことができるのでしょうか。
それはさておき今回は、ニトリで扱っている木製オープンラックを比較してみたいと思います。
※この記事は2017年10月11日時点の情報に基づいています(2023年8月6日一部更新)
ウッドシェルフ・モック
ニトリで一番メジャーな木製オープンラックと言えば「ウッドシェルフ・モック」です。
モックはサイドフレームの側面からネジで棚板を固定し、背面のクロスバーで横揺れを防ぐシンプルな構造です。主材はたぶん塗装されていないパイン材。しかも、かなり軽くてザラッとした安い桐のような質感です。
そのため棚板一枚あたりの耐荷重はたったの10kg。写真では小型の電子レンジや1.5リットル程度のペットボトルが6本乗っているので丈夫そうに見えますけど、かなりギリギリの状態です。材質が軟らかいため横揺れも結構あります。
個人的にはモックは「お値段相当」もしくは以下だと感じます。それほど値段が変わらないドウシシャの「ナチュラルウッドラック」のほうが耐荷重20kgと丈夫で見た目も良いと思います。
ただ、奥行30cmタイプと同40cmタイプがあり、幅や高さもいくつかバリエーションがありますので、押入れの収納などには便利かもしれません。
ポプララック・ピピア
ニトリにはモックに似た商品に「ポプララック・ピピア」というのがあります。モックはあまり質感が良くないパイン材でできていますが、ピピアはポプラ材でできています。
サイズは一般的なカラーボックス同等の1サイズのみですが、色はナチュラル、ホワイト、ダークブラウンの3色が用意されています。
棚板一枚あたりの耐荷重は20kgとなっていますので、理屈上はモックの2倍丈夫と言えます。一般的な3段カラーボックスよりも材質が良いとは言え、コストが2倍以上でサイズは同等となるとちょっと微妙な感じもします。
ラダーラック・ローティ
お次は前面が傾斜したデザインの「ラダーラック・ローティ」です。表面材はプリント強化紙のような感じで、芯材はパーティクルボードかMDF合板と思われます。
ローティには幅43cmと同62cmの2サイズがあり、高さはそれぞれ2段タイプと3段タイプがあります。そのためほぼカラーボックスサイズと言え、カラーボックスの背板がなく側面もラダー状になっているだけという感じです。
材質や構造の面でカラーボックス同等なのに背板がないため、横揺れがあります。それでいて価格は3段カラーボックスの3倍以上ですから、「おねだん3倍以上」です(苦笑)
ちなみに色はナチュラルとダークブラウンの2色があります。
北欧風シェルフ・オーランド120
最後は「北欧風シェルフ・オーランド120」です。ボリューム感があるデザインで主材もオーク突板で立派ですが、価格もこれまで紹介したものよりかなり高価です。
それでも見た目が美しければ価値があるとは思うのですが、ラダー状のサイドフレームに棚板を乗せ、棚板の上からネジで固定する構造のためネジが丸見えになっているのが残念です。
どうして下側からネジで固定する方法を取らなかったのか不思議ですが、「おねだん相当」とツッコまれるのを期待していたのでしょうか。
以上、ニトリの木製オープンラックを4つ紹介しました。売上だけ見ているとニトリはスゴイの一言に尽きますが、案外、商品そのものはロクなものがありません。
もっとも、ニトリの売上を支えているのはNクールのシーツなどで家具はあまり好調とは言えなさそうです。イケアが安い商品で釣って高い商品を買わせることで利益率を確保するように、ニトリも同じような販売手法を採用しているのかもしれませんね。
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