2013年にカインズから「キャリコ」が発売されて早くも9年。今や類似品が多数発売され、どれがパクリだとか言う人もいないでしょう。本を正せば、キャリコがオリジナルというわけでもないですし。
ともあれ、類似品が群雄割拠する中にあって2017年に発売されたコメリの「イニシオ」。サンカが作っているだけあって「squ+フロック」のように扉が折り畳めるだけでなく、天馬の「カバコ」のように扉が天板下にスライドインするという最強仕様に驚かされたものでした。
しかし、イニシオには「カバゾコ」のような引出しはないのでまだまだ天馬の天下は覆ることはない…と思っていたら、恥も外聞もなく引出しタイプを発売していたのですね!
※この記事は2022年5月24日時点の情報に基づいています(2023年6月7日一部更新)
コメリ「イニシオ」引出しタイプ
今年の3月にコメリに行ったときに見ていたのに、引出しタイプが追加で発売されていたことにまったく気付いておりませんでした。
ともあれ、こちらがイニシオの引出しタイプ。これがまた、よくぞここまでカバゾコを完コピしたなーと卑下してしまうほど特徴が似ているのです。
そっくりポイント1:天板にアルミ補強板
イニシオの引出しタイプの天板は耐荷重をアップさせるためにアルミ補強板が仕込まれています。これは天馬のカバゾコと同じ。
しかしながら、カバゾコでアルミ補強板が入っているのは幅60cmタイプのみ。イニシオはスリム、レギュラー、ワイドの3サイズとも補強板が入っているのですから、カバゾコよりもガッチリです。
そっくりポイント2:幅3サイズ展開
イニシオの引出しタイプは前述の通りスリム、レギュラー、ワイドの3サイズ展開。もっとも、これはサンカのフロックも含めて他社類似品もほぼ同様ですし、イニシオのフラップボックスも同じサイズ展開ですから当然そうするべきでしょう。
ちなみに、カバゾコも幅3サイズながら高さは2サイズです。また、イニシオの引出しタイプはホワイトとクリアの2色のみ、カバゾコはクリアブラウンもあって3色展開です。つまりサイズとカラーのバリエーションではカバゾコのほうが豊富と言えるでしょう。
そっくりポイント3:上下から手を掛けられる
イニシオの引出しタイプは取っ手の形状が上からでも下からでも手を挿し入れられるようになっています。これはカバゾコも同様です。
一方で、イニシオは引出し内側に防虫剤を収納できる専用スペースが付いています。カバゾコをただパクってるわけではないのですね。素晴らしい。
ちなみに、イニシオの引出しタイプはカバゾコと同様にキャスターの取付けも可能です。ここまでソックリだとイニシオとカバゾコのどちらを選べば良いか本気で迷っちゃいます。
フラップボックスは値上げ&リニューアル
イニシオの引出しタイプ発売と同時に、従来のイニシオは「イニシオ・フラップボックス」と商品名が変更され、カラバリも変更されました。レッド、ネイビー、ブラウン、ホワイト、クリアの5色展開から、ベージュ、グレー、ホワイト、クリアの4色展開になっています。
仕様はおそらくそのまんま。価格は13~20%ほどアップしていますが、このご時世ですから致し方なしでしょう。
カバコ&カバゾコとの比較
フラップボックスタイプ
イニシオ | スリム | レギュラー | ワイド |
---|---|---|---|
1,180円 | 1,480円 | 1,980円 | |
カバコ | スリムM | M | ワイドM |
1,480円 | 1,680円 | 2,580円 |
引出しタイプ
イニシオ | スリム | レギュラー | ワイド |
---|---|---|---|
1,480円 | 1,680円 | 2,280円 | |
カバコ | 30 | 45 | 60 |
1,980円 | 2,280円 | 2,980円 |
※税込価格は2023年6月7日現在に修正済み イニシオは税込通常価格、カバコ&カバゾコはテンマフィッツワールドの場合
イニシオの価格をカバコ&カバゾコと比較してみるとどうでしょうか。上表の通り同等のサイズで比較したところ、概ねイニシオのほうが10~25%ほど安いことが分かります。
以上の通り、新しいイニシオのフラップボックスタイプは扉を折り畳むこともできるし、引出しタイプは全サイズに天板アルミ補強板が入っているなど、カバコ&カバゾコと同等以上と言える機能性を持っています。しかも、カバコ&カバゾコよりも安い。
一方のカバコは高さのバリエーションが多いということくらいしか勝ち目がないでしょうか。もっとも、それも重要なポイントのひとつだと思いますが。
いやはや、パクリのイニシオ…もとい、コメリのイニシオって最強ですね!まさに怖いものなし。これで高さのバリエーションも追加されたらパーフェクトすぎます。
逆に言うと、天馬は対抗策を練らないとマズいですね。値上げやコストカットばかりではつまりません。カバクロ、布カバコ(いずれも廃番)に次ぐ新商品の登場を期待したいと思います。
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