先日、「学習机評論家のオススメ」のほうでレグナテックという家具メーカーのデスクを取り上げました。
あまりに素敵だったので、実物を拝見したくメーカーに問い合わせたところ、大阪府堺市西区のオーキタ家具を紹介されましたので、早速行ってきました。
※この記事は2016年3月18日時点の情報に基づいています
住宅地の真ん中にあるオーキタ家具
オーキタ家具の存在は噂では知っていました。しかし大阪一帯を走り回っていても看板すら見たことがありません。きっとこじんまりしたチンケな家具屋なんだろうと思ってたんですが、なんのなんの、売場面積が550平米もある立派なお店でした。
場所は国道26号線のコーナン鳳店の裏手のほう。入り組んだ住宅地の中に大きな倉庫のような建物がありました。カーナビの案内に従って向かっても道が分からなくなるくらいですから、そのあたりを走っていても見つけられないのは当然のことかと思いました。
九州・大川の上質な家具がいっぱい!
入口の扉を開けると、男性スタッフが出迎えてくれて、店内を案内してくれました。土足ではなく、スリッパに履き替えての入店です。
残念ながらお目当てのデスクはなかったのですが、レグナテックのテーブルやキャビネットはいくつもありました。レグナテックだけでなく九州・大川産の家具が豊富にありました。
私は正直、大川の家具はピンキリだと思っています。「超」が付くほどの高級婚礼箪笥がある一方で、これが国産品かとガッカリするようなものもあります。しかし、オーキタ家具のバイヤーは非常に目利きが良いようで、どれも品質は申し分なく、センスの良いものばかりが厳選されていました。
レグナテックの美しい寄木のテーブル
レグナテックの家具の素晴らしさを一言で言い表すのは非常に難しいのですが、たとえばこちらのダイニングテーブルをご覧ください。一見、極端に木目の色が違うように見えるかもしれませんが、ブラックチェリー、ウォールナット、オークをミックスして1枚の集成材(いわゆる無垢)に仕立て上げているのです。
これはすごいですよ。センスが良いだけでなく、木のことを本当に熟知して、高い技術力がないとできません。木はその種類によって最適な含水率に調整してやる必要があり、ただ単に種類の異なる木材をくっつければ良いというわけではないのです。
さすがにオイル塗装では継ぎ目に段差が生じてしまうことがあるそうですが、ウレタン塗装ならほとんどその心配はないということです。
貼りの技術も申し分ないキャビネット
集成材(無垢)を愛する家具メーカーは多く、そうするとどうしても押しつけがましいほどに集成材を多用して、突板や化粧板の扱いが疎かになりがちなんですけど、レグナテックはそうした突板や化粧板の貼りの技術も申し分ないです。
案内してくれた店員さんに「この側板、突板ですか?プリント化粧板ですか?」と聞いても分からないくらい。たぶん化粧板なんですけど、プロが見ても分からないほどにほとんど差異がなく、丁寧に仕上げられているのです。
こちらの「ブロッコ」というキャビネットはまたデザインが素晴らしいですよね!すべて引出しなんですけど、どこから開けて良いやら分かりません(苦笑)でもご心配なく、すべてプッシュオープン式になっているので、テキトーに押せば引出しが開きます。
ちなみにこちらの引出し内部材は樹脂フィルム貼りとなっていますが、デスクの引出しはファルカタ(洋桐)だそうです。大規模ではない一つのメーカーで、多くの樹種を扱い、ウレタン塗装もオイル塗装も扱い、引出し内部材までバリエーションがあるなんて、レグナテックはとても変わったメーカーです。
レグナテックのウォールアートも素敵
レグナテックが面白いのは、ウォールアートなどのインテリア小物も扱っているところです。オーキタ家具にも実物が飾られていたこのウォールアートもすごく素敵。我が家にはダイニングテーブルがないし、置く予定もありませんが、代わりにいま私がもっとも欲しい小物のNo.1です(笑)
レグナテックには他にも寄木のスツールやウォールラックなどもあります。わたし的にはどれもツボにハマります。
今回訪れたオーキタ家具は、私にとって目の保養になりました。アクタスも目の保養にはなりますが、良くも悪くも家具の百貨店ですからねー。ウンチクは垂れても目利きが良いとは言えません。その点、オーキタ家具に並んでいる家具はどれも十分な品質を伴っており、しかもセンスの良い家具ばかりです。
しかもお金にウルサイ大阪人も納得のプライス。良い品が安く買えるというキャッチフレーズはまさにこういったお店のためにあると言えるでしょう。また家具の買い替えや買い足しの必要が生じたときには足を運んでみたいと思います。
コメント