結婚当初に購入したベッドのマットレスが15年目を迎え、あきらかに寝心地が悪いと感じるようになりました。ほとんど毎週末に立て掛けたり上下裏表を入れ替えましたが、さすがにもう限界ですねー。
スプリングはまったく問題ないんです。しかし、表面の低反発ウレタンがボロボロになってきているようで、寝たときに凸凹を感じるのです。そういう事態を予測して両面低反発という当時でもレアなマットレスを買って頻繁に裏返して使っていたんですけど、それでも寿命が尽きたという感じです。
まあ、一般的に10年くらいと言われるマットレスの寿命は全うしたので十分でしょう。なんとか家を建てるタイミングまで使い続けたかったのですが、あきらめて新しいマットレスの購入を検討しています。
そんなところに、「最適な買い替えタイミングはおおよそ3~5年以内が良い」とする情報が飛び込んできたので驚きました!
※この記事は2018年10月30日時点の情報に基づいています
マットレスは価格が高いほど使用寿命が長い?
ちょっと話が前後しますが、「最適な買い替えタイミングはおおよそ3~5年以内が良い」というのは、新興寝具メーカーのライズTOKYOの調査結果における言及です。
調査対象者の属性や調査方法がまったく分からないんですけど、ともかく67人を対象にライズTOKYOが調査したところによると、「マットレスは価格が高いほど長く使えると思う」と回答した人が70.1%にも及んだということです。
1/4の人が5年以上マットレスを使っている
一方で、同調査で65人を対象にマットレスの使用状況について問うと、約1/4の人が5年以上使っていると答えました。
しかし、これらの調査結果に対して、ライズTOKYOは以下のように述べています。
マットレスの価格が高いからと言って、マットレスの寿命が長いわけではなく、定期的なメンテナンスと買い替えが必要です。素材や使用環境によって変わりますが、最適な買い替えタイミングはおおよそ3~5年以内が良いと言われています。
マットレスの価格と寿命は因果関係がない?
私はこの調査と見解にはちょっと疑問を感じます。まず、「マットレス」の定義が明確ではなく、ライズTOKYOは敷布団ほどの厚みのウレタンマットレスを指している一方で、回答者は一般的な厚み20cm以上のスプリングマットレスをイメージして回答を寄せているのではないかと思います。
ウレタンのみのマットレスであれば確かに3~5年ほどで寿命を迎えると思いますが、スプリングマットレスの場合は荷重の多くをスプリングで分散するので、5~10年くらいは使えると思います。そこをゴチャ混ぜにして3~5年ほどで寿命と言っているのだとしたら、ちょっと誤解を生じるのではないでしょうか。
また、「マットレスは価格が高いほど長く使える」というのはあながち誤解とも言えません。これも本調査における「マットレス」をスプリングマットレスのことを想定したとすれば、確かに安いマットレスは寿命が短いからです。
2万円程度のベッド用マットレスはパームやココナッツの比率が高いことが多く、湿気ですぐにへたばってしまいます。一方で、それよりも高価なスプリングマットレスは価格に応じて品質の高いスプリングやウレタンが使われており、相応の耐久性を備えていると言えます。ですから、「マットレスは価格が高いほど長く使える」と思うのは一概に勘違いとは言えません。
もっとも、「マットレス」の定義が明確ではない以上、ライズTOKYOの言い分が間違っているとは言えません。確かにウレタンのみの厚み10cm以下のマットレスであれば寿命は3~5年くらいだと思います。
また、スプリングマットレスの場合もメーカーの多くは寿命を10年くらいと言いますが、実際にはそれほど持たないように個人的には思います。スプリングマットレスも表面は数cm程度のウレタンなので、その寿命はそれほど長くはないからです。いくらスプリングで荷重を分散していると言っても、トータルで寿命は10年以下となるのではないでしょうか。にもかかわらず、メーカーが寿命を長めに言ったり、曖昧にしているのは、あまり短く言うと高価なマットレスが売れないからだと思います。
そういうこともあって最近はトッパーを備えた二重構造のマットレスが登場しているのではないでしょうか。表面のウレタン部分だけを交換したり、比較的手頃な価格のマットレスを早めに交換して使ったほうが合理的ではないかと最近は思います。
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