前回はニトリ、ナフコ21スタイル、マナベインテリアハーツ、タンスのゲンのベッド用マットレスの寝心地を比較しました。
その中でニトリのマットレスは第3位という結果となってしまったわけですが、今やニトリと言えば日本人の家具のスタンダードと言える存在です。アパレルで言えばユニクロのようなもので、同業他社はもちろん消費者もここをベンチマークにしています。
今回はそんなニトリのマットレスを寝心地以外の部分でもうちょっと詳しく見ていきたいと思います。
※価格および仕様はすべて2020年5月22日現在(2023年5月27日一部更新)
NスリープP1-CRは圧縮梱包でお届け
最近の安いベッド用マットレスは圧縮梱包で届くことが増えています。かさの張るマットレスを中国あたりで作って日本に輸入し、またそれを物流センターから各家庭に運ぶとなると物流費がかさみますからね。圧縮してコンパクトにすることで物流コストも圧縮しているわけです。
ニトリの「Nスリープ プレミアムP1-CR」もご多聞に漏れず圧縮梱包です。玄関届けだと送料が無料なので、自分で2階まで運び上げて開梱していきます。
しかし、圧縮されてコンパクトになっても重量は変わらず合計36kg。上下で分割されていてもひとつあたり20kg近いわけで、なかなか重いです(苦笑)
封を切るとすぐに復元する
ダンボール箱を開け、マットレスを傷つけないようにカッターナイフでビニール袋を破って空気を入れると、布団圧縮袋で圧縮した布団のように元に戻っていきます。
1~2日後には完全復元
こちらが2日後の状態。開封時はまだ端の方が十分に膨らんでませんでしたが、2日後には完全に復元できています。
ポケットコイルの数が多い
販売店 | 商品名 | 税込価格 | トッパー | ボトム | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
ニトリ | NスリープP1-CR | 630個 | 450個 | 1080個 | |
NスリープP1-02CR | 46,900円 | ||||
ナフコ | グランリーヴェTS-400 | 325個 | 435個 | 760個 |
※価格および仕様は2020/05/22現在2023/05/27現在の情報を追加
イマドキ珍しくもない圧縮梱包はさておき、中身のほうはどうでしょうか。Nスリープ・プレミアムでもっとも特筆すべきはポケットコイルの数だと思います。前回比較したナフコの「グランリーヴェTS-400」の760個に対し、Nスリープ・プレミアムは1080個、つまり4割以上もポケットコイルが多く使われているのです。
税込4万円以下という価格帯でポケットコイルが千個以上も使われているマットレスなんて皆無だと思います。その点で言えば、さすが「おねだん以上」です。
ただし、ポケットコイルの数と寝心地の良さは必ずしも正比例するわけではありません。そもそも、ポケットコイルのほうがボンネルコイルなどよりも優れているというわけでもないですからね。
ボトム底面がビニール!
Nスリープ・プレミアムはポケットコイルにコストを掛けている一方、意外なところでコストカットを図っています。なんと、ボトムの底面がビニールなのです!
かなり以前に安物のマットレスでビニールを張ったものがありましたけど、まさかそれを「プレミアム」を謳うマットレスで見ることになるとは思いもよりませんでした(苦笑)もちろん、ナフコのグランリーヴェなど、ほかのマットレスでビニール張りというのはあり得ません。
ビニールということはつまり、通気性がないということです。ベッドフレームはスノコタイプにして少しでも湿気が逃げるようにしましたが、マットレスの底面に通気性がないのなら意味がないですね(苦笑)
ただまあ、ベッド下に引出しを設ける場合などはマットレスの底面に湿気が放出されても困るわけで、その理屈で考えればマットレスの底面に通気性がないというのは極めてマトモな判断なのだと思います。
ベッドパッドをセットしやすい
あとは別にニトリに限ったわけではありませんが、トッパー仕様のマットレスはベッドパッドを掛けやすいのが良いです。上下2枚に分かれているので移動も楽。こういったメリットやこれから年老いていくことを考えると、もはや1枚もののマットレスなんて考えられません。
以上の通り、Nスリープ・プレミアムは1080個ものポケットコイルを使用する一方で、圧縮梱包にしたり、ボトム底面をビニールにするなどしてコストを抑えているところはさすがニトリだなと感心させられます。
おまけに、30年の品質保証付き。どう考えてもあり得へんとは思いますけど、もしナフコのグランリーヴェの存在を知らなかったら、諸手を挙げてオススメしていたところでしょう。
そのナフコのグランリーヴェの詳細はまた次回ご紹介します。お楽しみにー!
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