前回はニトリで扱っている木製オープンラックを紹介しました。今回はその続きのような感じで、ニトリのスチール製オープンラックを比較してみたいと思います。
スチールラックの「HD」、「MD」、「LT」なんて、品番だけ聞いてもピンと来ないでしょうけど、こちらをご覧いただければ分かりやすいと思います。同時に、「ステイン」、「アドバンス」の存在はニトリの商品ラインナップの厚さを実感してもらえることでしょう。
スチールラックHD
まず最初にご紹介するのは、いわゆるメタルラックの「スチールラックHD」。以前にもこちらで取り上げたことがありますし、見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。
サイズラインナップは、幅、高さともに3サイズ。別売でキャスターや追加用棚板なども用意されており、ニトリのスチールラックの中ではラインナップが豊富です。
一方で他社類似品と比べると、ポール径は通常25mmのところニトリだけは22mmでまったく互換性がありません。また、サイズラインナップ、別売オプションパーツも非常に少ないうえに、棚板1枚あたりの耐荷重も40kgとショボイです。
それでいて価格は「おねだん相当」と言うかむしろ割高。ドウシシャの「エコノミーラックEL25-90185」を買ったほうが耐荷重も大きく、キャスターも付いており、おまけに安いです。
というか、知らない間にドウシシャのエコノミーラックはクリアコーティング(防錆加工)されてたんですね!ますますニトリのスチールラックHDを買う理由はないでしょう。
スチールラックMD
こちらも同じようなメタルラック系ですが、「スチールラックMD」という商品です。店頭でも表示がないので定かではないものの、ポール径は19mmではないかと思います。
幅2サイズ、高さ3サイズと、スチールラックHDよりもサイズバリエーションが少ないですが、代わりにカラーは3色揃っています。案外、このくらいのサイズのほうが売れ筋なのかもしれません。
スチールラックMDの棚板1枚あたりの耐荷重は30kg。同じく40kgのドウシシャ・「エコノミーラックEL19-12754」のほうが頑丈で、キャスター付き、クリアコーティング、オプションパーツも豊富です。
スチールラックLT
またまたメタルラック系ですが、「スチールラックLT」は極限まで棚板を薄くしたために簡単にたわんでしまう全然丈夫じゃないワイヤーシェルフです。一応、棚板1枚あたりの耐荷重は20kgとなっているんですけど、実際はもっと低いんじゃないかとすら思います。
幅は3サイズで、高さはA4サイズ対応などを含めて3~4サイズずつあります。A4サイズに対応しているところを見ると、カラーボックスなど木製では耐えられない重量にも耐えられる程度を狙ったスチールラックということなんでしょうけど、なかなかヒドイ品質だと感じます。
専用のレールを取り付ければニトリのカラボ用の収納ボックスをセットすることができ、引出しのように使うことができます。こんな地雷商品を敢えて買う理由があるとすれば、それくらいでしょうねー。
シェルフ・ステイン
昨今のカフェ風・男前インテリアのトレンドに合わせてニトリがプッシュしているのが、こちらの「シェルフ・ステイン」です。こういったスチールラックは背面をクロスバーで補強することが一般的ですが、ステインは背面もラダー状になっているのがひとつの特徴です。
そういう構造だと横揺れの心配がありそうに思うのですが、意外と横揺れはありません。シッカリしています。棚板は天然木に見えますけど、アンティーク塗装風のプリント紙です。
ステインは今ニトリが力を入れているということもあってかラインナップが豊富で、シェルフが3サイズのほかに、ハンガーラック、ローボード、デスク、コンソールテーブル、コタツまであります。家中をこういう雰囲気でトータルコーディネートしたい場合には良いかもしれません。
シェルフ・アドバンス
最後は「シェルフ・アドバンス」。写真で見ると前述のステインと似た感じもしますが、実物はまったく別物です。価格も安いですが、品質はそれ以下というか、なかなかの地雷商品です。
アドバンスはサイドフレームの側面からネジで棚板を固定するようになっているのですが、ネジを締めると中空のスチールフレームが凹んでしまって非常に不細工です。おまけに棚板の厚みが12mmしかないので、簡単に割れてしまいそうな感じがします。
サイズバリエーションは幅が2サイズのみ。カラーは2色、オプションで別売棚板があります。
以上、ニトリのスチール製オープンラックを5つ紹介しました。いずれも市販品に比べてもなかなかヒドイ商品ばかりで、私がニトリのことを粗大ゴミ置き場と言っていた時代を思い出してしまいました(苦笑)
別にニトリのことを悪く言うつもりではないんですけど、最近は「ニトリってやっぱりスゴイ!」と思うことが多くなっていたので、ちょっと我に返った思いです。
やっぱり、いくら流行っているからと言って店を盲信してはいけませんよね。ニトリのシーツや布団カバーなどは確かに価格の割りに品質が良いと感じますが、家具についてはちょっと冷静になって選んだほうが良さそうです。
コメント
こんばんは。
先日は洗面所に置く木製ラックの件でお世話になりました。
結果から言うと、カインズホームの木製ラックを購入し、棚板も増やして、色が気に入らなかったので、塗装しました。
ラブリコでDIYと思ってましたが、かなり割高になったので止めました。すみません。
しかし、他の場所でラブリコを使いたいと考えているので、先日のアドバイスを参考にしたいと思っています。
さて、ニトリのラックを読んで、棚板がたわむとありました。
これに関しては、ニトリ大人気商品のカラボでさえそうなのです。
たいして重たい物を置いている訳でもないのにたわみます。
特にワイドタイプの棚板は酷いんですよ。
カラボに合わせて使えるインナーボックスなどの展開はシンプルで好きなのですが。
何が言いたいかというと、収納マンさんと共に愚痴を言いたかったのと、先日のお礼でした。
たかはしさま
DIYは基本的に割高になりますからね^^;
棚板1枚買うだけでもカラーボックス1つ分以上になったりします。
その点、カインズホームで既製の木製ラックを購入し、自分で好みの色に塗り替えるというのはナイスですね♪
ベースが合理的で、許容できる範囲でカスタマイズできれば、満足度もアップしますね^^
そうそう、ニトリのカラボのワイドタイプの棚板はたわみますよ~。
ただ、これはニトリのカラボに限った話ではなく、私がよくオススメする大洋のエースラックの600mm幅でも同様です。
もちろん、乗せるモノの重さや湿気の状況にもよるので一概には言えませんが、幅600mm程度で棚板がたわまないようにしようと思ったら、棚板と側板をベタ芯(=非中空)にするか、棚板の厚みを30mm程度にする必要があります。
後者はエースラックで言うとタフ棚ですね。
木製は手軽で雰囲気も良いのですが、いかんせん強度を求めるのは難しいところがあります。
その点、スチール製は十分な耐久性を得やすいものの、製造にはスケールメリットが求められます。
市場シェアが大きいドウシシャはどんどん強くなり、ニトリのような専業ではないところはジリ貧になっていくというわけです。
ともあれ、洗面脱衣所が片づいて良かったですね^^