前回に続いて、ロイヤルのHさんにお話をうかがって参ります。今回は一般家庭用の「SSシステム・シューノ」に的を絞って、実際に取り付ける際にどんなことに気を付ければ良いか、詳しく聞いてみました。
※この記事は2019年3月27日時点の情報に基づいています(2023年8月25日一部更新)
工務店に依頼するときの注意事項
工務店は意外と知らない!?
SSシステムを自宅に取り付ける場合、工務店に言えばすぐに分かるものでしょうか?
現状では工務店様よりも一般ユーザー様のほうがご存知のことが多いです。これは店舗内装業界ではメジャーなAAシステムとは販路が異なるのと、インスタグラムなどのSNSを通じて知ったユーザーが多いためです。
そうすると、安心して工務店に依頼できないのでは?
その点はご心配に及びません。SSシステムは水平・垂直レベルを測るレーザー、下地チェッカー、インパクトドライバーなど、プロであれば普段扱っている工具を使って施工できるので、プロの方ならまったく問題なく取り付けできるはずです。
また、どういう組み合わせにすれば良いかということは、弊社にお問い合わせいただければアドバイスが可能です。
そこまでやってくれるんですか!それなら安心です。
間柱ではなく構造用合板でもOK!
私は自宅を新築する際にSSシステムを採用したいと考えているんですけど、家を建てるにあたってはなかなか細かいところまで指定するのは難しいと思います。ハウスメーカーにはどう説明すれば良いですかね?
SSシステムを取り付けるには壁に下地を作る必要があります。その際、間柱の位置を指定するのが一番良いのですが、おっしゃる通りそこまで細かく指定するのは難しいかもしれません。
そんなときはその壁面を構造用合板(※)で作ってもらったら良いでしょう。
※いわゆるコンパネ。12mm以上の厚みのものを推奨。
あー、なるほど!それなら間柱の位置が1cmズレてて取り付けできないなんて失敗はないですね。たぶん、コスト的にも安上がりです。
ただ、その場合は耐荷重もちょっと少なく見積もっておく必要がありますよね?
下地に応じた安全目安荷重についてはカタログに記載しています。
(カタログ164ページを開きながら)たとえばシューノ32の場合、間柱+石膏ボード+コノ字型シングルサポート+木棚厚み35mm奥行350mmのブラケットの組み合わせで最大72kgのところ、間柱を構造用合板に変えると71kgまでということになりますね。
意外と変わらないもんですね。っていうーか、そんなことまで事細かく書いてあるとは…恐れ入りましたー。
シューノ32と19、どちらを使えば良い?
シューノ32は主にクローゼット用、19は玄関やリビング向けとなっています。しかし、シューノ19にもハンガーパイプがありますよね?これはどういうことでしょう?
シューノ32を発売してから、クローゼットや押入れだけではなくリビングなどでも使いたいというニーズが生まれました。ですが、シューノ32のブラケットはリビングで使うには大きくて無骨です。そこで、ブラケットをスマートにしたシューノ19を開発したのです。
シューノ19のハンガーにも洋服を安心して収納していただけるスペックは十分あります。また、シューノ19のパイプの多くは傘かけや掃除道具の収納に活用いただいています。
なるほど、確かにシューノ19のほうがブラケットが細いのでインテリア的には良いですね。それでも耐荷重は最大53kgあるわけですから、見た目重視ならシューノ19、なるべく頑丈にしたいならシューノ32を選べば良いということですね。
もともとシューノ32はいくらたくさん掛けても収納しても絶対大丈夫なくらいオーバースペックと言える部分もありますから、安全目安荷重をご確認いただいて問題ないようならシューノ19で良いでしょう。シューノ19でも必要十分な耐荷重性能がありますから!
DIYするときの注意事項
DIYでの取り付けは難易度高し!
新築やリフォームではなく、DIYする場合はどんなことに気を付ければ良いでしょうか?
(1)下地を確認する、(2)水平垂直を確認する、(3)インパクトドライバーを使う、この3点が重要です。なかなか高度な知識と技術を必要とするので、正直に申し上げるとDIYはあまりオススメできません。
それだとSSシステム本来の性能を引き出すのは無理なのでオススメできません。自己責任となります。
SSシステムはコーナンPROで買える!
まあ、そうは言ってもプロ並みのDIYerさんもいますし、一度は実物を手にしたうえで工務店に依頼したいという方もいると思います。どこか近くで買えるところってないですかね?
西日本方面ではコーナンPROの9店舗(※)で取り扱っています。コーナンPROなら取り付けサービスを依頼することもできますので、お気軽にご相談ください。
お近くに店舗がない場合はお手数ですが弊社にご連絡ください。販売代理店、ネット通販でご購入いただく流れとなります。
それならリフォーム屋を探す手間もありませんね!
シューノマンはどこ?
いやー、おかげさまでAAシステムとSSシステムのことがよく分かりました。自宅を新築するにあたり、背が低い母のウォークインクローゼットをどうしようかと悩んでいたのですが、これで安心してSSシステムに決めることができます。
ところで、せっかくなのでシューノマンにご挨拶させてもらえないでしょうか?
残念ですが、シューノマンは遠くに旅立ってしまいました…。
えー!マジすか!せっかくシューノマンに会えると思ったのに…。
悪ノリで作った即席キャラですが、シューノをPRしていく上で重要なイメージキャラクターになっていくだろうと、そんな可能性も持っていました。展示会などでも大変好評だったので、我々も残念に思っています。
いや、でもシューノマンの存在があったから、私も御社ならきっと快く取材に応じてくれると期待できました。このご縁は本当にシューノマンのおかげです!ありがとう、シューノマン!(と言いながら空に向かって大きく手を振る)
というわけで、2回に渡ってお送りしましたロイヤルへの突撃取材はいかがだったでしょうか。実際はもっとマニアックな話が連発で全部ご紹介したいところなのですが、私としては今回、読者の皆様にできるだけシンプルで分かりやすいようにお伝えすることが目的だったので省略させていただきました。
SSシステム・シューノのマニアックな情報はホームページやカタログでご覧いただくことができます。逆にマニアックすぎて全体像を把握しにくいというところが問題なのです(苦笑)
それにしても、ロイヤルという会社は本当に真面目です。素晴らしい製品を作っている会社というのは真面目すぎるほど真面目なことが多いわけですが、ハッキリ言って度を越えてますね。何度も試行錯誤しながらプロトタイプを作ったり、耐久性の試験をしたり、消費者の目に見えないところで努力し過ぎてます。
それでいて、「良いものさえ作れば売れる」というモノづくりの会社にありがちなパターンにハマらず、情報満載のカタログを作ったり、ホームページのコンテンツを充実させたり、シューノマンを投入したり、販売促進まで余念がありません。
ホント、スゴイ会社があるものですねー。俄然、家中の収納スペースにSSシステムを採用したくなってしまいました(笑)
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