天馬の「カバコ」と言えば、カインズホームのヒット商品「キャリコ」のようなフロントオープンタイプのスタッキングボックスです。現在は多くのホームセンターで扱われており、他社類似品よりもよく売れていると思われます。
ひとつの商品がヒットすればラインナップが増えるのが世の常です。カバコもサイズやカラーのバリエーションが増えるだけでなく、引出しタイプの「カバゾコ」や布でできた「布カバコ」(2022年5月確認時点で廃番)なんてものも登場しました。
そして今度は、「カバクロ」なる新商品を発売したのです!
クローゼット用カバコ「カバクロ」
勢いに乗る天馬が新たに投入した新商品がこちらの「カバクロ」です。でもパッと見た目はカバコと何ら変わりありません。
一体どこが違うのかと思って調べてみたら、奥行が違うことに気づきました。カバコのMサイズ幅45cmの奥行は42cmなのに対し、こちらのカバクロ45Mの奥行は55cmとなっています。
つまり、「カバクロ」の「クロ」が意味するところは、クローゼット用ということだったんですねー。
クローゼットにピッタリ!でも使いにくいのでは?
冒頭でも申しました通り、商品がヒットしたらサイズなどのバリエーションを増やすのは鉄則であり、メーカーの務めだとも思います。カバコを購入した人から「クローゼットの中に置いたらサイズが合わなかった!」という意見が上がったであろうことも想像に難くありません。
ですが、カバコのような形状で奥行55cmというのはさすがに使いにくいのではないかと思います。それはクローゼット用の引出式衣装ケースである「フィッツユニットケース4530」に普通に洋服を収めたらどんな感じかをイメージしてもらえば明らかでしょう。カバクロでは奥行が深すぎて、奥の洋服が取り出しにくくなってしまうはずです。
収納グッズは「人→モノ→場所」で選ぶべし
収納グッズ選びには鉄則があります。まず、自分や家族にとって使いやすい形かどうかをジャッジしなければなりません。クローゼットに洋服を収める場合は、引出しのほうが良いか、棚に積み重ねるほうが良いかなどを判断するのです。
仮に、カバコのようなスタッキングボックスが最適と判断したとしましょう。今度はそこに収めるモノの大きさに合った収納グッズを探します。洋服の場合は畳み方次第で大きさが変わりますので、その点も考慮したうえで最適な幅×奥行×高さの目安をつけます。
最後に、設置するスペースにできるだけ無駄がないようなサイズや組み合わせを検討します。逆に、スペースに合わせて収納グッズを選び、それに合うモノを考えて詰め込み、使いにくいなーと思いながら使うのは最悪ですよね。ですから、収納グッズは必ず「人→モノ→場所」の順で選ばなければならないのです。
今回発売されたカバクロは必ずしも悪い商品とは言えませんが、クローゼットにピッタリ合うサイズということを重視して選んでしまうと、使いにくくなる可能性が非常に高いと言えるでしょう。
そんなわけで、私はたぶん売れないんじゃないかなーと思うんですけど、実際どうなるかは分からないものです。そのうち、押入れ用カバコの「カバオシ」なんてものが発売されたら、お詫びとともに紹介させていただきたいと思います(笑)
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