一昔前までは引出しの中を仕切るグッズと言えば100円ショップで買うというのが相場でした。箱ではなくてバスケット、色もデザインもイマイチでしたが、最近はクオリティも上がっています。
一方でホームセンターやインテリアショップも最近は引出しの仕切りグッズに力を入れています。カインズの「スキット」のほか、IKEA、ニトリ、DCM、コメリ、ケユカなどはオリジナリティのある商品を投入しており、100均では実現困難なサイズ展開を強みとしています。
メーカーでも同様の流れとなっていますが、ここに来て天馬も参入してきた模様です。
※この記事は2019年4月28日時点の情報に基づいています
天馬・ファビエすっきり整頓シリーズ
天馬のキッチン収納ブランドである「ファビエ」では、これまで引出式ストッカーやシンク下収納ラック、スチールワイヤー製の各種ラックを販売してきました。それらに加えて今度はホワイトを基調とした「すっきり整頓シリーズ」を投入。一気にラインナップが広がりました。
キッチンワイヤーアイテム
ファビエすっきり整頓シリーズには大きく分けて4つのラインナップがあります。
まずは「キッチンワイヤーアイテム」全29種類。水切り&シンクまわり、キッチンツール収納、コンロまわり、シンク下収納、吊り戸棚&食器棚収納と、キッチン全体を広くサポートするラインナップを誇ります。
しかしながら、従来の「ファビエ キッチンワイヤーシリーズ」の色違いといった側面が強く、また他社製品と比較しても新規性が見られないので、ここでは軽くスルーしたいと思います。
仕切るケース 引出用
続いて、「仕切るケース 引出用」全5種。その名の通りシステムキッチンの引出しにフライパンやフタを収納するのに適したサイズとなっています。
この商品が良いところは、一般的なファイルボックスよりも一回り小さいのでシステムキッチンにもフライパンにもフィットしやすいということです。鍋フタのツマミを引っ掛ける凹みがあったり、2つ以上を連結するためのジョイント部品が付属しているなど、キッチン用として最適化されていると感じます。
コンセプト的にはカインズの「スキット」やコメリの「ホームストレージ」を足して2で割った感じですね。
仕切るケース トビラ用
引出用だけでなく扉用も用意されています。「仕切るケース トビラ用」は全3種。これ単体で見ると、普通に「伸縮式フライパン&鍋ブタスタンド」を使ったほうが良いんじゃないかという感じもするのですが、前述の引出用の上に積み重ねることができるという点が大きなメリットと言えます。
なお、こちらにも左右に連結するためのジョイント部品が付属しています。
仕切るトレー
最後に「仕切るトレー」全3種。カインズのスキット同様に連結できるということがウリですけど、スキットよりラインナップが少なく、これといったアドバンテージは見当たりません。
引出用はサイズ感が絶妙
つまるところ、今回あらたに発売された「ファビエすっきり整頓シリーズ」4ラインの中で私が素直に良いと感じたのは「仕切るケース 引出用」だけです。しかし、これは前述した通りサイズ感が絶妙だと思います。
奥行30cmというサイズは一般的なファイルボックスより2cm前後小さいサイズで、直径28cmのフライパンにシンデレラフィット。また、幅は9cm、15cm、18cmの3種類が用意されているので、鍋フタやフライパン、もしくは調味料ボトルや引出しのサイズに合わせやすいと言えます。カインズのスキットやコメリのホームストレージと比べて万人にとって良いサイズと言うわけではありませんが、消費者として選択肢が増えたことは喜ばしいことだと思います。
また、持ち手の位置も面白いです。これはパール金属(リバティーコーポレーション)の「スタイルプラスボックス」もしくはコメリの「スマートキューブ」に似たコンセプトですね。奥行が深めの吊戸棚でも使えることでしょう。
やっぱり、天馬はスチール製品よりもプラスチック製品を作ったほうが優秀ですねー。消費者ニーズをよく分かっているというか、市場のすき間を上手に狙っているというか。もしくは他のプラスチック家庭用品メーカーでは作れない金型のノウハウなどがあるのかもしれません。
ともあれ、「仕切るケース 引出用」にカインズのスキットなみにラインナップが増えてくれば、より魅力的な商品に育つことでしょう。
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