IKEA、ロウヤ、ニトリ、島忠ホームズ、カリモク家具など、最近はAR(仮想現実)を取り入れるインテリア関連企業が増えています。サイズ感や部屋のインテリアとの相性がイメージしにくい家具も、ARを使って目の前にポンと出現させれば安心して買うことができるということなのでしょう。
しかしながら今のところ、ARを取り入れたことで売上アップに繋がったという話は聞きません。また、私も色々試しましたが、いずれも微妙というのが率直なところです。
ただ、消費者としてはARを使って試し置きができるということ自体はありがたいことに違いありません。いつも買っているショップやメーカーの商品ならなおさらのことでしょう。
そう考えると、amazonもARを採用したということは多くのユーザーにメリットをもたらすはずです。
※この記事は2019年5月19日時点の情報に基づいています
amazonがARビューを提供開始
amazonは2017年にアメリカ、2018年にイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペインで、既にARビューを提供していました。日本ではそれらの地域に遅れて7番目の導入となります。
amazonでたまたま気になった商品がARビュー対応なら良いですが、取扱いアイテム数が2億点とも言われるamazonにおいて、現在の対象商品はたったの671アイテム(2019/05/19現在)。普通に商品を探していてARビューを試すのは乾草の山から針を探すような作業です。
そこで、amazonでARビューを気軽に試すには、スマホやタブレットでamazonショッピングアプリを開き、メニューから「カテゴリー」→「ホーム・キッチン・家具」を開いて少し下にスクロールして上画面を出し、「ARビュー もっと見る」をタップしましょう。
ARビュー対応商品一覧から商品を選ぶ
ARと言えば家具というイメージがあったのですが、なぜか掛け置き兼用の時計までリストアップされています。気になるのでまずはこの時計から試してみましょう。
部屋に表示(ARビュー)をタップ
ARビュー対応商品一覧から商品詳細ページに飛び、商品写真下の「部屋に表示(ARビュー)」をタップします。ちなみに、その横の「360°ビュー」はパソコンにも対応しており、商品を水平方向に360度回転させて見ることができます。
アマゾンARで時計を置いてみた
床を認識するために、まずスマホのアウトカメラを床に向けるように指示されます。そして任意の位置で画面をタップすると時計が出現。置きたい場所に1本指でドラッグ、2本指で回転させます。
しかし、これは壁に掛けることはできないんですねー。あくまで置き時計としての扱い。サイズ感は合ってると思いますけど、床に置いてどうするんでしょうね(苦笑)
2人用座椅子で再チャレンジ
気を取り直して、アイリスオーヤマの2人用座椅子で再チャレンジ。なんだかちょっと宙に浮いているように見えますけど、横に立て掛けている「極細軽量スティッククリーナーIC-SLDC4」の高さが約100cm、座椅子の高さが約55cmということですから、サイズ感は合っていると思います。
ちなみに、写真のネイビーのほか、ブラウンとベージュはARビューに対応していますが、どういうわけかグリーンだけはARビューに対応していません。
書棚の巨大さを痛感
続いて、カラーボックスの生みの親であるクロシオの書棚を置いてみました。高さ180cmとは思えないほど圧迫感を強く感じます。これでは置けるはずでも買う気が失せてしまいますね(苦笑)
横向きでも表示可能
最後に関家具のテレビボードを置いてみましょう。amazonのARビューが良いのは、スマホを縦にしても横にしても置いた家具の位置がズレないところです。
そのまま横に回り込んで確認することも可能
しかも、スマホの画面を見ながら家具の横に回り込んでも、家具の位置がズレたりすることがありません。他社のARアプリだと家具が消えてしまうことすらありましたから、その点ではamazonのARビューは安定感があると感じます。
amazonのARビューは他社のAR機能の二番煎じのような印象を受けますが、他社よりも基本機能がシッカリとした印象です。指1本で家具を移動、指2本で家具を回転という操作はシンプルで分かりやすく、おまけに途中で挙動がおかしくなることもありません。画面を動かしても家具の位置がブレることなく、本当にそこに家具があるような錯覚すら感じます。
サイズ感もおかしくなりません。「このサイズ感で本当に間違いないの?」という不信がないので、ストレスなくショッピングを楽しむことができます。写真の撮影もワンタップでOK、撮った写真をカメラロールに保存したりLINEなどでシェアする動作もスムーズです。
一方で、色を変えたり、関連商品とスムーズに比較するということはできません。また、ほとんどが軽家具なので、ハッキリ言ってしまうと別にARで確認するほどでもないかなーという感じもします。
とりあえず、対応商品がもっと増えればうれしいですね。
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