システムキッチン周りの収納の話がひと段落ついたので、今度は食器棚のほうに目を向けてみたいと思います。
食器棚には当然、食器が収められているわけですが、意外と食器の量を意識されている方は少ないのですね。洋服は多いとか少ないとか思っていても、食器は多いか少ないかほとんど意識していないのです。おそらく、毎日キッチンに立っていると、分かっているつもりと錯覚してしまうのだと思います。でも実際はあまり分かっていなくて、片づけてみるとあちらからもこちらからも食器が出てくることがよくあります。
そういう点も含めて、食器の収納をするといろいろと面白い気付きがあるのです。今回は食器をスッキリと収納するための3つのポイントと、収納のジレンマについて説明したいと思います。
食器が多すぎたら減らす
私の経験から言うと、食器が多すぎるお宅のほうが圧倒的に多いです。しかも、本人は多いと思っていないことがほとんどです。キッチンは限られたスペースですが、以前に比べるとキッチン家電は増え、分別ゴミ箱を置かないといけなかったりで、相対的に食器を置くスペースは減らさなければなりません。
食器が多いお宅は、「きっと気遣いができる人なんだろうなー」と思うことが多いです。目上の人が来たらこの湯呑、紅茶を飲むときはこのカップ、コーヒーを飲むときはこのマグカップ、ワインはこのグラス、ビールはこのジョッキ、子供にはこのプラカップ、こっちはお土産に買ってきたマグカップ・・・という具合です。グラスやカップ、湯呑だけでも相当あります。
私の妻もそうですよ。「この湯呑は家庭訪問で先生が来たら使うから」なんて言うのですが、「家庭訪問って年に何回あるの?」って話です(=1回)。私なんかは失礼千万な人間なので、別にどんな湯呑でも良いのにって思うのですが、そうはいかないようです。そんなわけで我が家には○○用、○○用・・・と、グラスやカップが必要以上にたくさんあります。そして半分以上は年に数回も使いません。
人それぞれ思いやりの形があり、こだわりがあるわけですが、そこをできるだけシンプルにしていくことで食器を減らすことはできると思います。
食器は揃えたほうが収納しやすいし美しい
結論から先に言うと、不揃いな食器は処分して、できるだけ揃えたほうが重ねやすくて収納しやすいですし、見た目も美しくなります。こういったことは家具のレイアウトだとか、雑貨でも同じことが言えるかと思います。でも分かっちゃあいるけどなかなか実践できないところです。
で、思い切れないでいると、なぜか変な方向に走っちゃおうとするのです。いろんな収納グッズを使って何とか上手に収納できないか考えたり、配置の仕方や重ね方で何とか工夫できないかと模索したり。でも、そんなところで苦労するよりも、食器を買い替えちゃったほうが話が早いです。しかも食器を全部買い替えたところで、普通はそんなに高い金額にはなりません。ぶっちゃけ、食器棚を買い替えたほうが収納しやすいことも多いのですが、食器棚を買い替えるのに比べたら食器を買い替えるというのは本当に大した金額ではありません。
食器の量を減らせば出し入れがしやすい
食器は重ねれば重ねるほどたくさん収納できます。しかしその半面で出し入れはしにくくなります。逆に言うと、食器はできるだけ重ねないようにすると、たくさんは収納できませんが、出し入れはしやすくなります。
このことは食器に限らず、キッチンツールでも、衣類でも、他のどんなモノでも、まったく同じことが言えます。大皿を立てようが寝かせようが、まったく同じことです。収納量が増えてしかも出し入れもしやすくなるなんていう魔法は存在しません。
ですから、量と出し入れのしやすさのバランスを取る必要があります。ある場所はほとんど使わないモノを詰め込んで、普段使うモノはゆったりと置くという方法でも構いません。自分が使いやすいバランス感覚を身に付けることが大切です。
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