食器棚の中の収納術というのはたくさんあるように見えて、実際に使える収納術はそれほど多くありません。以前にも説明したように、基本的には取り出しやすさを優先すればたくさんは収納できず、たくさん収納すると出し入れしにくくなるだけだからです。
皿を立てて収納するアイディアというのもそのセオリーの通り、取り出しやすい反面、スペース効率は決して良いとは言えません。それでも状況次第で効果的に活用することは可能です。
皿を立てるのがNGな場合
- 皿が不安定である=危険
- ワイングラスなどの横に皿を立てる=危険
- 隣の上部空間が空いている=あまり意味がない
まず、皿を立てるのに適さないシーンを説明しておきましょう。
皿を立てて収納する実例を見ていて気付くのは、非常に不安定で危険な状態が多いということです。地震対策が急務とされる中、わざわざ食器が不安定になるような収納方法を選ぶ理由はありません。皿を立てて収納するなら、しっかり安定する方法をまず第一に考えましょう。
次に、ワイングラスなど倒れやすい食器が横にあると、地震や手が当たった際にドミノ倒しになる危険性があります。地震が起きた場合などにはどういうことになるか、あらかじめイメージしておきたいものですね。
皿を立てて収納したものの、その横は上部の空間が空いてしまっているということがよくあります。それなら普通に皿を積み重ねても良かったのではないかと思いますし、積み重ねられる器やカップを横に持ってきたほうが効率が良いように思います。皿を立てて満足するのではなく、できるだけ空間に無駄が生じないように改善を図りましょう。
皿を立てるのがOKな場合
- 金属製の頑丈な皿立てを使用していて皿が安定している
- その段が立てた皿だけを収納するかたちになる
- その段が料理本と立てた皿だけを収納するかたちになる
- 引出しの中にファイルボックス等を使って皿を立てる
次に、皿を立てて問題ないシーンを確認しておきましょう。
皿を立てて収納する実例を見ると、結構な確率で100均のファイルボックスが使われています。しかし、それでは耐久性が足りなくて徐々にたわんでしまい、食器が倒れたり落下する危険性があります。なので、丈夫な金属製の皿立てを使うようにしましょう。
先ほどのところで皿を立てた横のスペースが無駄になっていることが多いと申し上げましたが、逆に横のスペースもズラッと皿を立てればスペースは効率良く使うことができます。料理本を立てた横に皿を立てるというのももちろんOK。ただし、ファイルボックスに収めた料理本が倒れてきたらむしろ危険なので、変形しにくいファイルボックスなどを使うようにしましょう。
四方を壁に囲まれた引出しの中で皿を立てるというのは危険性が少ないと言えます。我が家でも食器棚の引出しに100均のスチール製ブックエンドとプラスチック製のボックスを使って皿を立てています。
食器の収納の実例などを見ていると、皿を立てて収納することが優れた収納アイディアのように見えるかもしれません。メリットだけでなくデメリットもあります。出し入れがしやすいことが多いものの、スペースは多く必要ですし、やり方によっては危険でもあります。
まず安全第一。そして、できるだけ無駄なスペースが生じないように、最適な組み合わせを考えるようにしましょう。
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