クローゼットにパイプハンガーがない!?そんなときはDIYで取り付けちゃおう

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クローゼットなのにハンガーパイプがない場合はどうしたら良いでしょうか。

もっとも手軽なのは「つっぱり棒」を使う方法。そして、ドウシシャの「ルミナスラック」などのラックを設置する方法です。でも、もしDIYで取り付けることが可能なら、そのほうが低コストでスペースにも無駄がありません

というわけでこちらでは、パイプハンガーがないクローゼットや押入れにDIYでパイプハンガーを後付けする方法を紹介したいと思います。

 

DIYで設置する場合は壁から壁に渡すか、枕棚から吊るか

パイプハンガーをDIYで設置する場合は壁から壁に渡すか、枕棚から吊るか

DIYでクローゼットや押入れにパイプハンガーを取り付けるには2つの方法があります。ひとつは壁から壁にパイプハンガーを渡す方法(上写真左)。もうひとつは枕棚からパイプハンガーを吊るす方法(上写真右)です。

枕棚からパイプハンガーを吊るすのであれば、途中にF型ブラケット(後述)を設けることで、長いパイプハンガーでも取り付け可能です。一方で、壁から壁に渡す場合は基本的に幅最大120cmまでと考えたほうが良いでしょう。パイプが長ければ長いほどたくさんの洋服を掛けられるので、パイプハンガーが洋服の重みで落ちてしまう可能性があるからです。

壁から壁にパイプハンガーを渡す場合でも途中で下から支えるか、間に帆立(壁)を設けて補強することで対応可能ですが、もはやDIYの域を超える難作業となります。その場合は素直に大工を呼んだほうが間違いないでしょう。

ステンレスパイプは直径25~32mmの「巻き」を使用

クローゼットや押入れにパイプハンガーをDIYで取り付ける場合は、パイプの直径が25mmまたは32mmのステンレス製のものを使います。まれに馬鹿な大工が「こっちのほうが頑丈」と言って38mm径のものを使用することがあるのですが、確かに頑丈ではあるものの、パイプが太すぎて引っ掛けることができないハンガーが出てきます(ハンガーのフックのほうが小さい)。頑丈なパイプハンガーを設けたけれどハンガーが掛けられないのでは笑い話にもなりません。必ず直径が25mmまたは32mmのステンレス製のパイプを使いましょう。

なお、ステンレス製のパイプには、「巻きステンレス」と呼ばれるものと「オールステンレス」と呼ばれるものがあります。巻きステンレスは1枚のステンレス板を巻いてパイプ状にしたもの、オールステンレスはステンレスを最初からパイプ状に押し出して作ったものです。オールステンレスのほうが錆びにくいのですが高価なため、室内で使用するのであれば安価な巻きステンレスで十分です。

 

壁から壁にパイプを渡す場合は両端をソケットで固定

まずは壁から壁にパイプを渡す場合について説明します。必要なものはまず、壁から壁の長さに合わせた巻きステンレスのパイプ。実際には5~10mmほど短いほうが取り付けしやすいと思います(一般的にはホームセンターでカットしてもらえます)。もうひとつ必要なのは上写真のソケット。左右ひとつずつ、ネジが付属していない場合は適切な太さと長さのものを用意しましょう。

壁に下地があるところにソケットを取り付ける場合は、そのままソケットをネジで固定してもらえばOKです。しかし、下地がない石膏ボード壁の場合はボードアンカーを使う必要があります。狭い範囲に合計3ヶ所のボードアンカーを取り付けるには正確性が求められますし、壁を脆くしてしまう可能性もあります。失敗するとかなり位置をズラして取り付けし直す必要があるので注意してやりましょう。

片側のソケットが取り付けできたら今度は反対側です。パイプにもうひとつのソケットを通してから、取り付け済みのソケットにパイプの端を引っ掛けて、ソケットを取り付けます。先にソケットの位置をよく確認しておき、必要であればボードアンカーを埋め込んでおきましょう。

なお、見た目はあまり良くありませんが、ボードアンカーに代えて大きめの構造用合板をあらかじめ壁に固定したうえでソケットを取り付ける方法のほうが無難かもしれません。

壁に下地がなく、ボードアンカーで失敗したくない場合は、平安伸銅工業の「LABRICO 浮かせる家具強力ブラケット」で2×4材を両側の壁に固定し、そこにソケットとパイプを取り付けるというのも方法のひとつです。ただし、2×4材は硬いので、ネジを留める際は必ず下穴を開けましょう。

 

枕棚からパイプを吊り下げる場合は超首長F型ブラケットを使用

枕棚からパイプを取り付ける場合は、意外と高度な知識と技術が求められます。まず、巻きステンレスのパイプを用意します。枕棚から吊り下げる場合は枕棚の枠のところにF型ブラケット(上写真)を固定してそこにパイプを通すので、枕棚の枠の端から端までの長さよりも短めのパイプを用意してください。

パイプハンガーを枕棚から吊り下げるためのF型ブラケットについては、なかなか一般的なホームセンターでは入手できません。一般的なF型ブラケットは全長が90mm弱で、これではハンガーを掛けるにはパイプ上部のすき間がギリギリすぎます。ですから、ネットショップなどで上写真の超首長(150mm)F型ブラケットを調達することをオススメします。両端には「止まり」と呼ばれる片面がふさがれたものを、途中の補強には「通し」と呼ばれるパイプが貫通できるものを必要な数だけ用意します。基本的には枕棚の枠の位置を確認したうえで、幅90cmあたり1ヶ所程度の「通し」を用意するようにしてください。パイプの長さが180cmであれば、「止まり」が2個、「通し」が1個ということですね。なお、ネジが付属していない場合は適切な太さと長さのネジを用意しましょう。

枕棚にF型ブラケットを取り付ける際は、まず最初がなかなか大変です。上を向いて壁ギリギリのところでネジを回さなければなりません。なので、枕棚よりも短めのパイプハンガーのほうが良いです。ペン型のインパクトドライバーであれば比較的容易ですが、家庭用のネジ回し(ドライバー)や電動ドライバーではちょっと難しいかもしれません。

一つ目のF型ブラケットを枕棚に固定できたら、パイプに「通し」と「止まり」を通したうえで、まず「止まり」を仮止めし、次いで「通し」を仮止めして、最終的に本締めします。

 

DIYでクローゼットや押入れにパイプハンガーを取り付ける方法は以上です。ハッキリ言って、意外と難易度は高いです。下地の有無を確認する必要がありますし、ドライバーを使って組立家具を組み立てるのとはまったくレベルが異なります。しっかりと体重を乗せてドライバーを使えない人には難しいと思います。

大工に頼めば通常2~3万円程度でやってもらえますので、心配な人は大工やホームセンターに相談したほうが無難でしょう。ただし、馬鹿な大工は38mmパイプや短いF型ブラケットを使ってしまうことが多いので、その点はよく確認したほうが良いでしょう。

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システム収納パーツを使うという方法もアリ

壁面に構造用合板が入っている前提で言えば、ロイヤルの「SSシステム・シューノ」を使ってパイプハンガーを取り付けることもできます。まあ、なかなかレアケースだと思いますが。

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