「KALLAX(カラックス)」と言えばIKEA(イケア)で定番のカラーボックス、もしくはグリッドシェルフです。手頃な価格でありながらボリューム感があり、オシャレな組立家具として人気があります。
しかも、カラックスは普通に床に置いて使うだけでなく、壁に掛けることができます。壁掛けにすればオシャレなうえに、部屋は広く見えるし、掃除もしやすいですよね。そのため、私のクライアントの中にもカラックスを壁掛けしたいと希望する方は少なくありませんでした。

出典:IKEA
ただ残念ながら、カラックスは賃貸住宅の壁には取り付けできません。持ち家であっても、下地がある場所でなければならず、ネジ穴をあける必要もあります。アンカーを仕込めばOKとは言え、その場合は直径2cm程度の穴が開くことになります。
そんなわけで、実際にクライアント宅でカラックスを壁掛けにしたことはありません。でもそうしたい気持ちは痛いほど分かります。
が、ここに来て、その願いが叶うかもしれない新商品が登場しました。IKEAの商品ではありませんが、紹介したいと思います。
※この記事は2025年5月19日時点の情報に基づいています
山善・アートウォールユニット
今回ご紹介するのは山善の「アートウォールユニット」という商品です。
商品単品の写真を見ると、無印良品の「壁に付けられる家具」の類似品としか思えずスルーしがちです。しかし、全体的には無印良品よりも大きいサイズバリエーションが揃っているんですね。普通に大きなテレビが乗っていたりして、目が錯覚を起こしているのかと混乱してしまいます。
石膏ボード壁に取り付け可能
山善のアートウォールユニットはカラックスと異なり、アンカーを使わなくても石膏ボード壁に取り付けることができます。ベルメゾンの「ピンで簡単設置 ウォールシェルフ WALL FREE」と同じような形状の固定具で、同様に水平方向にスライドさせることでロックおよび解除ができる構造と思われます。
A4雑誌サイズが収まる大きさも
しかし、無印良品やベルメゾンとは大きさがかなり違います。アートウォールユニットのもっとも大きなサイズは950×350×235mmで、一般的な3段カラーボックスと大きく違わないくらいの大きさなのです。
耐荷重は19kgだが…
前述の商品の場合、耐荷重は棚全体で19kg、天板は10kg、棚板は3kg/枚となっています。そのため、32V型のテレビ1台(4.2kg)を乗せてもまったく問題ないという計算です。
しかしながら、商品そのものの重量が8kgあります。そこに最大19kg分を乗せれば合計27kgです。さすがにこの重量を石膏ボード壁だけで支えたら、壁がたわむんじゃないかと心配してしまいます。
ラインナップ
※価格はamazonの場合
山善のアートウォールユニットは現在のところ全11アイテム。棚だけでなく、フックやミラーなども用意されています。棚板だけのラックは縦横自在に取り付けることが可能です。
価格は3千円台から5千円台。材質は主にプリント紙化粧パーティクルボードで一般的なカラーボックスと同様と考えるとちょっと割高感がありますが、おおむね妥当なところでしょう。
という感じで、山善の新商品「アートウォールユニット」を紹介しました。最大でA4雑誌サイズが収まる大きさの棚が石膏ボード壁に取り付けできるというのはとても魅力的です。価格も3~5千円台で手が出しやすいというのも良いと思います。
一方で、石膏ボード壁がたわまないかなーと不安になります。せめてパーティクルボードじゃなくてファルカタ(洋桐)ランバーコア合板にするなどして軽量に作る配慮があっても良かったんじゃないかと思います。
あと、このボリュームで表面材がオーク木目調のプリント化粧紙というのはさすがにちょっとチープかもしれません。ホワイトウォッシュ系にするとか、もうちょっと存在感の薄い色合いのほうが良かったんじゃないでしょうか。
こういった点を解決した商品が次に続いてくれることを期待したいところです。
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