いわゆる「メタルラック」はどうしてもダサいものと思われがちです。しかしそれはまったくの誤解です。端的に言うと、メタルラック自体がダサいのではなく、オープンラックの使い方が下手なのです。
オープンラックは扉付きの収納家具に比べて、収めたモノにダイレクトに手が届くことがメリットである一方、モノが丸見えになってしまうというデメリットが生じかねません。収めたモノがオシャレなモノばかりならオープンラックはシンプルな額縁となり得るのですが、生活感むき出しの日用品ばかりだとダサく見えてしまう…たったそれだけのことなのです。
目線の高さにはできるだけモノを置かずにディスプレイスペースにしたり、日用品はオシャレなボックスにまとめることで、スッキリとした印象にすることができます。以下、もう少し具体例を挙げて説明してみましょう。
目線の高さをディスプレイスペースに
一般的にはただでさえ収納スペースに事欠くのですから、オープンラックには目一杯モノを詰め込みたいところです。しかしそうするとどうしても視覚的にはオープンラックというフレームから箱状のモノの塊に見え、圧迫感が増してしまいます。
目線の高さにはオシャレな小物を置いてディスプレイスペースにしましょう。そうすると2つの効果があります。まず、奥の壁が見えることにより、部屋の奥行感が増すことで圧迫感が軽減されます。また、自然とディスプレイスペースに目が向くので、それ以外のモノに意識が向きにくくなるのです。
日用品はオシャレなボックスにまとめる
生活感の出てしまう日用品などはオシャレなボックスにまとめるようにしましょう。ポイントはボックスの素材や色、大きさを揃えてしまうことです。一番大きなモノに合わせてボックスを選ぶことが特に重要です。
一番大きなモノに合わせてボックスを選ぶと、小さなモノを収めるには不向きです。中身が整頓しにくいだけでなく、箱の中のスペースに無駄が生じます。また、そもそも日用品をそのまま置くよりも出し入れが面倒になります。
ですがインテリアとはそういうものなのです。見た目の良さを手に入れるために無駄と不便を強いられます。体裁の良いボックスを揃えようと思えば、それなりのコストも要します。だからこそ、それぞれのモノの使用頻度を把握して使用頻度の低いモノだけをボックスに収めたり、見た目と使い勝手のバランスを取る必要があるのです。
お気に入りの本の表紙をディスプレイ
「本棚を見ればその人が分かる」なんて言われますが、確かに並んでいる本はその人の興味のあることに関係が深いです。それを他人に見透かされることは恥ずかしいということもあるでしょうし、そうでなくとも不揃いな大きさや色の本が並んでいると雑然とした感じになってしまいます。
そんなときは、お気に入りの本の表紙を立て掛けて、並んでいる本を見えないようにしてしまいましょう。この方法なら別に収納グッズなどを買ってくる必要はありませんし、本の出し入れの際に不便を強いられることもありません。並べた本に関連のある本をディスプレイすれば、その後ろにどんな本が並んでいるかもすぐに分かります。
このようにオープンラックはちょっとしたコツで見た目を良くすることができます。オープンラックは使い勝手やコストパフォーマンスに優れるだけでなく、コツさえ習得すればインテリア上級者にも最適なアイテムなのです。決してメタルラックそのものがダサいのではなく、使いこなせていないだけなんですね。
そのほか、ウッドシェルフなどのオプションパーツを使うと、棚板がフラットになって使い勝手が良いだけでなく、アクセントにもなります。使い勝手が良いだけでなく見た目も追及できるオープンラックをトコトン使いこなしましょう。
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