昨日(2017年3月16日)、Yahoo!ニュースを見ていると、気になるタイトルの記事がありました。
瞬間接着剤は軍手で扱うと危ない やけどの危険、ストッキング補修も
「瞬間接着剤が衣類などに付着した場合、繊維に染みこんで液剤の表面積が急激に拡大します。表面積が拡大した分、液剤が固まる化学反応が急激に促進されるため、高熱が発生するのです」
引用:Yahoo!ニュース(J-CASTニュース)
私自身は軍手をして瞬間接着剤を扱ったことも、扱おうと思ったこともありません。一時期、瞬間接着剤を大量に使って工作をしていたときに、指と指がくっついたり、瞬間接着剤で手がガチガチになっても、数日もすれば取れることは分かっているからです。
けれども、瞬間接着剤は便利ですし、手をキレイに保ちたい方が手袋を使いたい気持ちも分かります。記事にもあるように、ポリエチレン製のゴム手袋をすれば問題ないものの、普通に軍手を使ってみたらどうなるか、気になったので実験してみることにしました。
※この記事は2017年3月17日時点の情報に基づいています(2023年8月10日一部更新)
実験開始!瞬間接着剤と軍手などを用意
さて早速、実験を始めましょう。用意した瞬間接着剤は、100円ショップ(たぶんセリア)で購入したツリロンの瞬間接着剤ゼリー状。あとは、軍手、ポリエチレン手袋、パンスト、温度計です。
不測の事態に備えて、周りには何も置かず、事務所内の広い場所で作業しました。
「布等に付着すると発熱」と注意書きが
瞬間接着剤の裏面の「取扱上の注意」を確認すると、確かに赤字で「布等に付着すると発熱し、火傷の恐れがありますので注意する事」との記載がありました。
これは気付かなかったなー。恐ろしいですね…。
軍手に瞬間接着剤をつける
恐る恐る、しかしヌチャーッとやや多めに、軍手に瞬間接着剤を垂らしていきます。いったい、どこまで温度が上がるのでしょうか?高温になった場合に備えて、温度計を引き抜く体勢をを取りつつ作業を進めます。
あれ?全然温度が上がらない!
しかし、大方の予想に反して、瞬間接着剤を垂らしてから時間が経っても、温度が上がる様子はありませんでした。0.5度ほど上がっているようにも見えますが、誤差の範囲なのかなーという感じです。
ポリエチレン手袋も温度が上がらず
軍手との比較のために用意したポリエチレン手袋も、当然ながら温度は上がらず。こちらも0.3度程度上がっているので、やはり誤差の範囲なのかなと思います。
パンストも温度は上がらず
記事では、パンストに瞬間接着剤を使うとかなりヤバイことになるように書かれていたので、ちょっと期待したのですが、パンストもやはり目に見えて温度が上がることはありませんでした。まあ1度くらい上がっているようにも見えますけどね。指を差し入れても温度差は感じられませんでした。
水を垂らしてみたがやはり温度は上がらず
これはいったいどうしたことだろう…?温度が上がらなかった原因をいろいろ考える中で、記事に”水分に反応して硬化する瞬間接着剤に特有の現象”との記載があったことを思い出しました。
温度計は水分を含まない。けれど手には水分がある。温度が上がらなかったのは、きっと水分がなかったからに違いない!
そう考えて、瞬間接着剤を垂らした上に水を垂らしてみました。
が、やはり温度が上がることはありませんでした…。
あと考えられる原因は、セメダインでもアロンアルファでもなく、ツリロンだったからか。でもツリロンのはよくくっつくんですよ~。もしくは、ゼリー状だったのが良くなかったのかもしれません。
いずれにせよ、軍手に瞬間接着剤を垂らしても必ずしも火傷するほどに温度が上がるわけではなさそうです。しかしながら、今回の実験だけでは必ずしもレアケースとは言えません。瞬間接着剤を使うときはポリエチレン手袋を使うようにしましょう!
コメント