以前にニトリと東京インテリア家具の天然木突板収納BOXを比較しました。
こういう収納ボックスはカラーボックスとセットで使わなくとも、普遍的なサイズ感なので使い勝手が良く、プラスチックやプリント紙と違って質感が良いのでインテリアを損なうこともありません。もちろん、突板とは言え天然木を使っているのでそれなりに値段は高いですし、MDF合板を接着して作った箱なので落としたらバラバラになってしまいますが…。
ともあれ、以前の比較記事ではニトリのほうが若干優勢と言えるかなというかたちでまとめました。ニトリのもののほうがラインナップも豊富で、しかも全国どこでも入手しやすいからです。
※2022/05/17一部更新
ニトリ・バスケット ナチュラルウッド レギュラー
こちらがニトリの「バスケット ナチュラルウッド」のレギュラーサイズです。一般的なカラーボックスに合うサイズがラインナップされているだけでなく、チェストやリモコンスタンドなども用意されています。
カラーは2色で、ブラウン(ウォールナット突板)とナチュラル(タモ突板)が用意されています。
不二貿易・スタッキングボックス L-H 突板
一方、先日アマゾンで同じような商品が取り扱い開始されました。不二貿易の「スタッキングボックス L-H 突板」という商品です。
ニトリと東京インテリア家具のものを比較した場合は取っ手の形が異なりましたが、不二貿易のものとニトリのものはまったく同じように見えます。また、サイズも材質もピッタリ同じですし、底面の形状も似ています。
おまけにラインナップも似ています。ブラウン、ナチュラルの2色展開。チェストも用意されており、こちらも取っ手の形状がまったく同じ。トレイや小物入れ、リモコンスタンドもあります。
「えー!ニトリの天然木突板バスケットって不二貿易が卸していたのー!?」と驚きました。
不二貿易はん、アンタまさか…
ところが、です。細かいところまで見てみると、ディテールが少し違うところがあることが分かってきました。もし不二貿易がニトリに卸しているのだとしたら、製造上、ここは敢えていじる必要がないだろうという部分に違いが見られたのです。
- ナチュラル色がニトリはタモ、不二貿易はアッシュ
- 不二貿易のチェストの背板には空気を抜く穴が開いている
- 不二貿易のリモコンスタンドは内側がラシャ貼りではない
- リモコンスタンドなどのサイズが微妙に異なる
こうなってくると、そう言えば不二貿易のほうが木目が悪いし、塗装も違うように見えてきます。それを抜いても、おそらくニトリの天然木突板バスケットは不二貿易が卸しているということはないでしょう。
しかしそうすると、今度は「不二貿易がニトリの商品のデザインをパクったの?」という話になってきます。滅多なことを言うものではありませんが、無印良品がカインズホームを訴えた訴訟で「一般人が見て見分けがつかずサイズもほぼ同じ」ことから無印良品が勝訴したことを考えると、これはちょっと、ちょっとちょっとでございます。
ちなみに不二貿易という会社は、日本の家具卸売業で3番目の規模を誇る会社です。年商は97億円。アマゾンや楽天市場で「不二貿易」と検索すると数千、数万アイテムがヒットするほどで、家具専門店だけでなく量販店にも大量の商品を卸しています。
ニトリと不二貿易が取引関係にあるのかどうかは分かりませんけど、いくらコモディティーな商品とは言え、これほど類似性の高い商品を大手企業が販売し始めたら、さすがのニトリも黙っていないのではないでしょうか。
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