先日、読者のakさんから「Temuの広告でよく見かける、サイドからも開く扉が付いてるコンテナってどうなんですか?」とのご質問を頂戴しました。下写真のように、側面4面ともにフラップ扉があり、フタも取り外せるという、5ドアの折り畳み式コンテナのことです。
私もこれは少し気になっていました。しかし、従来の折りコンだって落とせば壊れます。なので、少しくらい強度が落ちても5面からモノを取り出せるなら納得できるかな、という程度の認識でした。
とは言え、質問されたからには憶測だけで言うのもよろしくありません。ちょうど楽天プレミアムパートナーで同様の商品を試す機会を得ましたので、今回はそのレビューをお送りします。
AZMKOO・5面開け折り畳み収納ボックスM
今回ご紹介するのはAZMKOOの「5面開け折り畳み収納ボックスM」という商品です。
パッケージの右隅に「精致生活 如比簡単 日式折畳収納箱」と書いてあります。つまり、「繊細な生活、かくのごとき簡単、日本式折り畳み収納箱」という意味ですが、こういう商品はむしろ中国が発祥じゃないかと思います。収納というコトが日本ならでは、ということでしょうか。
ちなみに、AZMKOOというブランドは聞き慣れませんが、amazonでは同ブランドで生活家電なども多数取り扱われています。日本のメーカーで言うとアイリスオーヤマや山善みたいな感じなのかもしれないですね。
なお、今回はMサイズのオレンジ色をチョイスしましたが、こちらはSから3Lまで計5サイズがあり、カラーもオレンジのほか、ホワイト、グリーン、ブルーの計4色が用意されています。
如比簡単!
AZMKOOの5ドア折りコンには取扱説明書が入っていません。しかしながら、基本的な構造は先日ご紹介したFlexiSpot(フレキシスポット)の「観音扉付き折り畳みコンテナ32L」と同じです。4面の側板を起こし、ベゼルごとフタを上からハメればOKです。
ただし、こちらは側板どうしをロックしないので、ベゼルだけを先にハメたほうが組み立てがスムーズです。
ロックを解除してオープン
フタやフラップ扉には上写真のようなロックが左右2ヶ所に付いています。横方向にスライドさせるとロックを解除することができます。
全てオープンすると骨組みのみに
4面のフラップ扉を開け、フタも外してしまうと、底板に骨組みだけが残るかたちになります。こんな状態で果たして十分な耐久性が得られるのかと不安になることでしょう。
32kg乗せても耐えた
試しに骨組みだけになった5ドア折りコンに2リットルのペットボトルが8本入ったダンボール箱を2つ乗せてみました(計約32kg)。その結果、危なげなくこの状態に耐えました。
ただし、長辺側は少したわみます。そのため、フラップ扉を閉じようとすると、扉の上部がフレームに擦れて閉じにくくなります。なお、この状態であれば先の観音扉付き折りコンでも同様に扉が開閉しにくくなります。十分と言えるレベルではないでしょうか。
ちなみに、今回ご提供くださったのは1個のみだったため積み重ねた状態は試していませんが、同じものを積み重ねる場合は均等に荷重が掛かるため、変形することはほとんどないと考えられます。
一輪キャスター付き
底面には一輪キャスター(コロ)が4つ付いています。キャスターの向きを変えることはできないので、長辺方向に動かせるだけですが、ないよりはマシという感じでしょう。
なお、フタの上面にはキャスターに干渉しないように凹みが設けられているので、キャスターを付けたままで積み重ね可能です。
除湿剤を入れるスペース付き
フタの中央にある凹みとそれを覆うキャップは何だろうと思ったら、どうも除湿剤を入れるスペースのようです。もっとも、密閉構造ではないので、あまり意味はなさそうです。むしろ、フタを開け閉めする度にキャップが外れるのが面倒に感じます。
サイズ
外寸 | 470×350×245mm | |
---|---|---|
内寸 | 430×310×220mm | |
開口部 | 上面側 | 430×310mm |
長辺側 | 390×135mm ※立ち上がり50mm | |
短辺側 | 270×120mm ※立ち上がり60mm |
※いずれも収納マン実測に基づく
先日の観音扉付き折りコンと同様に、5ドア折りコンも開口部は一回り小さくなります。Mサイズは500mlのペットボトルを収めるのにちょうど良い高さですが、立てた状態のままで出し入れすることはできません。また、下方の立ち上がりが50mmないし60mmあるので、積み重ねたタオルの一番下だけを出し入れするのも難しいです。
とは言え、強度を確保することを前提に考えると、開口部は目いっぱい確保できていると思います。
食品のストックに
先日の観音扉付き折りコンとは扉の構造が異なるものの、使い勝手は基本的に同じです。開口部の広さを考えると、たとえばカップラーメンや菓子のストックを収めるのに適していると言えるでしょう。
フタも透明で中身が分かりやすい
一方で、こちらはフタもフラップ扉も透明なので、どの方向からも中身が分かりやすいのは便利だと思います。
日用品のストックに
同様に、洗濯用洗剤、シャンプーやコンディショナー、フローリングワイパーなどの日用消耗品をストックしても便利です。もちろん、引越しの際に使っても良いでしょう。
側面から出し入れできるのは便利
先日の観音扉付き折りコンはフタと正面の扉だけしか開きませんでしたが、こちらはフタと側面の4面ともが開くので、どこからでも出し入れできるのは便利です。
観音扉付き折りコンとの比較
今回の記事ではフレキシスポットの観音扉付き折り畳みコンテナ32Lと何度も比較しました。個人的には観音扉の開閉ギミックや、側板がハメ込み式でシッカリしているところが気に入っているのですが、使い勝手の面では今回の5ドア折りコンのほうが勝ると感じます。
何と言っても底面以外のすべての面から出し入れできますし、フタも扉も透明で中身が分かりやすいからです。なお、今回のMサイズ(約29.3L)がひとつ税込2,999円、フレキシスポットの32Lが同3,480円ということですから、価格は同程度です。
従来の折りコンとの比較
ナカバヤシの「キャパティ フレックスコンテナ レギュラー」(約33.5L)と比較するとどうでしょうか。キャパティは税込2,531円(@amazon)ですから、AZMKOOのMサイズよりも15%ほど安いです。
ただ、AZMKOOなら5ドアで積み重ねた状態でも収納物を出し入れしやすいと考えると、その程度の価格差は気にならないと思います。
カバコとの比較
天馬の「カバコ」とは性格がちょっと違います。今回の5ドア折りコンは持ち運びしやすいように持ち手があり、移動中に扉が開くこともありませんが、カバコは持ち手がなく、扉をロックすることもできないので、持ち運びには適しません。一方で、カバコはフラップ扉が開閉しやすいですが、5ドア折りコンはロックをしていなくても扉は両手で開ける必要があります。
ちなみに、カバコのMサイズは税込1,680円(@天馬公式、送料別)。カバコのほうが安いわけですが、用途次第ですよね。
というわけで、AZMKOOの5ドア折りコンは想像していたよりもずっと丈夫で使いやすかったです。フレキシスポットの観音扉付き折り畳みコンテナも良くできていると感心しましたが、使い勝手では5ドア折りコンのほうが勝ると思います。やはり売れているのにはワケがあるのですね。
価格も決して割高感はありません。サイズもカラーも豊富でニーズに合わせて選ぶことができるのもありがたいと思います。
逆に、ネガティブな要素は特に思い浮かばないですねー。乾燥剤の収納スペースは別に要らないとか、挿し込み式の自在キャスターも使えたらとか、些細なことくらいです。これは素直にオススメできるんじゃないでしょうか。
コメント
早速の検討ありがとうございます。
無印とかニトリや山崎実業さんからホワイトやグレーで、先行商品とモジュールを合わせたのが出たら欲しいです。
ブランドイメージ<とにかくなんでも売ってみる、が出来る新興メーカーは強いですね。
それでもtemuや中国商社から私は直接買いたくは無いですが、ただ、今時のスマホってsharp製でもtemuやSHEINが標準でインストールされてるんですよね。
これは若い子は当たり前のように使いますね。
akさま
こちらこそご覧いただきましてありがとうございます^^
無印良品であれば、その気になれば既存商品のラインナップに組み込むかたちでの販売はありそうですねー。
今回、同種の商品を2つ試してみて思ったのは、既存商品とサイズが違うのは良しとしても、次に買い増そうと思ったときに同じ商品が果たして販売されているだろうかという疑問です。
やっぱりこういうのは安いとか便利とかだけでなく、長期的な安心感が欲しいですよね。