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まるで3Dプリンター!カインズで組立家具をオーダーできるサービス開始

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家具業界に片脚を突っ込んで抜け出せなくなってから早くも20年余り。家具というものは物流コストが高いだけでなく、ちょっとキズや木目の違和感があるだけでクレームになり、非常に扱いづらい商材だと常々思っています。

地元で採れた木材を使って、地場の家具メーカーの工場からダイレクトに自宅まで家具を運んでくれたらすごく合理的だと思います。しかし、現実には海外から輸入した木材を例えば九州の工場で製材、加工、梱包し、首都圏近郊の倉庫までトラックで運び、それをまたトラックで九州の購入者宅に届けるというような、非合理的なことがおこなわれていたりします。

自宅近くのお店で3Dプリンターを使って家具を出力してくれたらこんな無駄なことをしなくて済むのに…と考えたことは一度や二度ではありません。小さな家を3Dプリンターで出力できる時代なのですから、それよりもウンと小さな家具くらいできそうなものです。しかし、今のところコストに見合わないのでしょう。

そんなことを考えていたところ、カインズがやってくれました。3Dプリンターではありませんが、木工用CNCルーターを使って合板を自在に切り出し、組立家具のキットとして販売してくれるというサービスを開始したのです。

※この記事は2023年10月26日時点の情報に基づいています

 

CAINZ DIY MARKET

CAINZ DIY MARKET

出典:PR TIMES(以下同)

カインズが2023年10月25日から提供を開始した「CAINZ DIY MARKET」(以下、CDM)は、”既製品の家具でもない、組み立て家具でもない、DIYで仕上げるオーダーカット家具のプラットフォーム”です。カインズのオンラインショップまたは店舗(順次提供開始予定)で希望の型を発注すると、木工用CNCルーターで合板をカットし、あとは組み立てるだけという状態で引き渡してくれるというサービスです。

CDMでこんな家具が作れます!

本が収納できるサイドテーブル…税込3,980円

CAINZ DIY MARKET 本が収納できるサイドテーブル…税込3,980円

CDMで実際にどんな家具が買えるのか見てみましょう。たとえば「本が収納できるサイドテーブル」。シンプルな佇まいのマガジンラック付きのソファサイドテーブルですが、これで税込3,980円なら悪くないと思います。

ゲームテーブルになるコーナーシェルフ…税込19,800円

CAINZ DIY MARKET ゲームテーブルになるコーナーシェルフ…税込19,800円

ともすれば既存の組立家具のようなものをその場で作るだけのサービスと誤解されかねないCDMですが、こんなユニークな商品もあります。「ゲームテーブルになるコーナーシェルフ」は積み上げればコーナーシェルフ、平置きにして連結すれば4人でカードゲームなどをするのに最適なテーブルになるというものです。コーナーラックとしての実用性はともかく、分解して積み上げれば省スペースで済むというのは素敵ですね。

持ち運びできるカウンターテーブルM…税込9,800円

CAINZ DIY MARKET 持ち運びできるカウンターテーブルM…税込9,800円

「持ち運びできるカウンターテーブルM」はテントサイトでの使用を想定した商品と思われます。キャンプのときに調理台が欲しいときってありますからね。分解すれば車に積みやすく、持ち運びやすいのが良いです。

ゆったり座れるアウトドアチェア…税込3,980円

CAINZ DIY MARKET ゆったり座れるアウトドアチェア…税込3,980円

CDMで作れるのは収納家具だけではありません。「ゆったり座れるアウトドアチェア」は組立式の椅子です。一般的なアウトドア用の折り畳みチェアは座面が沈み込みやすいですけど、これなら落ち着いて座ることができそうです。価格も税込3,980円なら従来の折り畳みチェアと変わらないくらいだと思います。

ねこのねどこ…税込9,800円

CAINZ DIY MARKET ねこのねどこ…税込9,800円

CDMでは直線カットだけでなく、複雑な形状も対応可能です。「ねこのねどこ」のように丸みのあるデザインも製作できます。ただ、そのままだとカット面が粗いので、ヤスリを掛けるなどしたほうが良いでしょうね。

木工用CNCルーター「ShopBot」とは

CDMが提供可能となった裏には「ShopBot」という木工用CNCルーターの存在が大きいでしょう。

一般的にこういう木工用CNCルーターは家具工場の職長クラスにしか扱えません。設定の難易度が高く、ミスをすれば貴重な材料をパーにしてしまいかねないからです。

カインズの販売員も優秀だとは思いますが、多様なオーダーに応えられるようになるには相当の時間を要するでしょう。その点、ShopBotは扱いやすいことが大きなメリットのようです。

ともあれ、動画ではShopBotが”手頃な価格”と紹介されているものの、カインズは相当稼働率を上げないと元を取るのは難しいでしょうね。初期投資はもちろん、刃の交換にもコストが掛かります。かなりチャレンジングな試みだと思いますので、ぜひ成功して欲しいところです。

 

現在のところ、CDMで提供可能なアイテムは実質20点です。しかしながら、今後はweb上でシミュレーションして希望のサイズで注文できるサービスや、ユーザとデザイナーが集まるコミュニティもスタートする予定だということです。そうなってくると、すき間にピッタリ合う収納家具や、自分のこだわりを詰め込んだオリジナル家具の製作も夢ではありません。

現状はオンラインでの受付けのみで、店舗での注文受付は後日開始予定とのことです。どこのホームセンターでも取り扱っている木材の直線カットサービスのように気軽に店舗でオーダーできたら本当に便利ですね。家具のあり方というものが根本的に変わっていくように思います。

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