昨日、Yahoo!トップページに、近頃コタツが人気という記事が掲載されていました。コロナ禍の在宅勤務の増加や節電志向を踏まえて、ダイニング用や一人用の小型のものなどが特に注目されているという内容です。
ダイニングセットとして使える脚の長いコタツは20年以上前から販売されています。しかし、家族4人で使うサイズが一般的で、1~2人用のコンパクトなテーブルというのは割りと最近のことだと思います。また、座椅子やローソファを除き、一般的な座面高のソファにセットして使うコタツというのも新しいですね。
ニュースでダイニングこたつなるものを知って「ウチもテーブルを買い替えようか」と思われた方もいらっしゃることでしょう。そんな方のために、ダイニングこたつの選び方とオススメの商品をまとめてみました。
※この記事は2023年11月7日時点の情報に基づいています
ダイニングこたつの選び方
ダイニングセットとして使えるコタツと言うと、上写真のようなデザインのものが多いです。20年ほど前に、それまで洋家具だったダイニングセットに和風のデザインが登場し、またその後に天板が低めでゆったり寛いで座ることができるリビングダイニングセットが普及し始めたことも相まった結果と言えます。
ただ、これからダイニングこたつを買おうかという人は、「ちょっとイメージと違うかな?」と思われるかもしれません。
暖気が逃げない形状の椅子をチョイス
ダイニングこたつを選ぶ際にまず気を付けないといけないのは椅子の形状です。今お使いの椅子にテーブルだけ買い替えれば良いと思っていたら大間違い。普通の4本脚のダイニングチェアだと、せっかくの暖かい空気が足元から逃げてしまうからです。
そのため、昔からあるダイニングこたつ用のチェアは足元を塞ぐように板が設けられています。ただ、それだと重くて動かしにくいし、見た目にも野暮ったくなりがちです。それを踏まえて最近は、フンドシのような保温カバー付きのダイニングチェアも登場しています。
カーペットを敷いたほうが暖かい
暖気が逃げるのは椅子のすき間だけではありません。床からも熱が逃げていってしまいます。最近はダイニングセットの下にカーペットを敷かないお宅が多いですが、カーペットを敷いたほうが熱効率が良いことは間違いないです。
家具店での展示や商品写真を見るとカーペットを敷いていないことが多いので、ついつい忘れがちですが重要なことだと思います。
椅子の脚形状も重要
カーペットを敷く前提で考えると、椅子の脚形状も重要です。毛足の短いカーペットならキャスター式のほうが移動が楽でしょう。逆に毛足が長い場合はスキー脚状になった回転タイプや、軽い4本脚のチェアが動かしやすいかもしれません。
こたつ布団をセットした状態だけでなく、夏場に椅子全体が丸見えの状態の見た目や使い勝手も想定する必要があるので、そこが悩ましいところですね。なお、肘付きチェアの場合は座り心地が良い反面、布団を引っ掛けやすかったり、暖気がすき間から逃げることもあるので、その点もあらかじめ想定しておきましょう。
1本脚のテーブルもあります
ダイニングこたつのテーブルは4本脚が多いですが、実は上写真のような1本脚のものあります。これなら椅子を回転させたときにテーブルの脚に当たらなくて良いですね。一方で、1本脚の場合は土台が邪魔に感じられたり、重くて移動しにくいという問題点もあります。
ちなみに、上写真の商品は昇降式で、しかもコタツ布団が要らないタイプ。布団を引っ掛けたり汚す心配がない反面、暖かさは感じにくいです。また、天板を外すことができないので、あとで一般的なコタツのように布団を掛けることはできません。
ファンの音が気になることも
ダイニングこたつは座卓のコタツに比べて足元の空間が広いということもあってファン(送風機)で暖気を拡散するものが多く、その音が気になるという声が多いです。逆に音が静かだと、風が弱くて暖かく感じられないこともあるかもしれません。可能であれば店頭でスイッチを入れて、音や暖かさを確認していただくのが良いでしょう。
ダイニングこたつ オススメ5選
ニトリ・ダイニングこたつテーブル5点セット
以上を踏まえまして、ダイニングこたつを5点ピックアップしてみました。まずはニトリの「イニングこたつテーブル5点セット (NV22 135LBR/C-34K NA/DR-BE) 」。パッと見た感じはカジュアルな感じのダイニングセットですが、別売のコタツ布団をセットし、椅子の座面下の保温カバーを下ろせば、ダイニングこたつに様変わりするという商品です。
椅子が約4.4kgと軽くて移動がしやすいのもgood。コタツを使わない時期を旨とすれば良い選択肢だと思います。
上久商店・ダイニングこたつセット6点
上久(うえきゅう)商店の「ダイニングこたつセット6点」は椅子の足元がボックス状に見えますが、実は取り外し可能なカバーになっています。木製の板ではないので軽量化できるだけでなく、コタツを使わない時期は取り外すことで見た目が軽くなるのがメリットです。
上久商店はコタツやダイニングセットを中心に扱っているので、ダイニングこたつにもさまざまなバリエーションがあります。
協立工芸・昇降式ダイニングこたつ
協立工芸の「昇降式ダイニングこたつW-112(NA)/113(BR)」は1本脚の昇降式こたつテーブルです。ペダルを踏めば高さ59cmから71cmまで楽に高さを変えることができます。
幅120cmと決して大きくないものの、4本脚と違って着席&離席時にテーブルの脚が邪魔にならないのが良いですね。オークまたはウォールナットの突板で質感も悪くないと思います。
ベルメゾン・リビングダイニングこたつテーブル
ベルメゾンの「リビングダイニングこたつテーブル」は珍しい2本脚のこたつテーブルです。しかも、ヒーターは天板下もしくは脚中央付近に付け替えることができます。この仕組みならコタツ布団をセットしなくても足が暖まりやすいと思います。
天板サイズは105cm角なので、リビングダイニングタイプのコーナーソファとセットすると良い感じになりそうです。
イオン・コンセントUSBポート付き高脚テーブルこたつ
イオンの「コンセント・USBポート付き 高脚テーブルこたつ」はその名の通り、天板側面にコンセントとUSBポートが付いたダイニングこたつ、もしくはデスクとして使えるものです。一人用(90×60cm)のほか、二人用(90×75cm)、四人用(135×80cm)があります。
天板が繊維板(MDF合板)であることを考えると、二人用サイズはコンセント付きであることよりもオーク突板の小泉成器「ダイニングこたつKDR-32233」のほうがコスパが良いかなと思います。もしくは、より低価格の山善「コンセントタップ付きデスクこたつGDK-F80501T」も良いでしょう。
というわけで、椅子に座って食事ができるダイニングこたつの選び方を説明したうえで、特徴的なダイニングこたつを5点ピックアップしました。
ダイニングこたつは思い付きで買ってしまうと失敗するリスクが高いと思います。本当に暖かいか、音が気にならないか、汚れなどのメンテナンス性や座り降りに不便はないかなどをしっかり確認し、ライフスタイルに合ったものを選ぶようにしましょう。
ピックアップしたダイニングこたつ5点を見てもお分かりいただけるように、様々な仕様の違いがあります。ただ、残念ながらあまりオシャレなものはありません。暖気が逃げないように考えるとどうしてもデザインが野暮ったくなりがちですし、天板は良くて突板、多くはプリント紙や合板です。
家具販売店で扱っているものは少ないのが現状ですが、できるだけ実物をよく確認したうえでご購入ください。
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