プラスチック製のチェストには2~3千円のものから2万円を超えるものまで価格帯に幅があります。
最上位を天馬の「フィッツチェスト」シリーズとすると、その下には天馬の「プロフィックス ルームケース」、サンカの「ルームス」、JEJアステージの「デコニー」、アイリスオーヤマの「コロネチェスト」などがあります。いずれも機能性はそれほど高くないものの、インテリア性を重視したものです。
今回はJEJアステージのデコニーシリーズの中でも背面と側面をフラットにすることでホコリが入らないように改良した「壁付デコニー シーヴォ」を試してみました。
JEJアステージ・壁付デコニー シーヴォ

JEJアステージの「壁付デコニー シーヴォ ワイド3段」は完成品ではなく組立式です。大きなダンボール箱を開けると、ご覧の通りパーツが積み重ねられています。
プラモデルみたい

本体枠(底板・棚板)の中央には背板のパーツが付いており、まずはこれを取り外すところから始めます。なんだかプラモデルみたいですねー。
でも、一発で成型できるし、梱包時に無駄な緩衝材を入れる必要もないので、とても合理的だと思います。
本体枠に側板を挿し込む

本体枠(底板)に側板を挿し込んでいきます。この作業は結構な力が必要です。
低価格帯のチェストなら4隅に支柱を挿し込むところが、こちらは2本の支柱に側板が一体成型された状態と言えます。これも合理的ですね。
上下の向きに注意

側板には上下の向きがあります。もっとも、矢印の方向に向かって下に押し込めばOKですし、逆向きでは挿し込めないようになっています。良くできていますね。
ちなみに、本体枠(底板・棚板)は前後とも同じ形状なので間違える心配はありません。また、本体枠は一番下もそれ以外の段も同じ形状のため、この点でも失敗のリスクはないです。本当に良くできていると感心します。
天板と脚を取り付けてフレーム完成

本体枠の上に側板を取り付ける作業を3回繰り返し、その上に天板を挿し込み、最後に脚を取り付けたら、フレームの完成です。グラつきはなく、シッカリしています。
キャスターの取り付けも可能

脚を取り付ける場所にはキャスターを取り付けるための穴が設けられています。別売のキャスターをセット可能です。ただし、現在はホワイト色のみとなっています。
ちなみに、キャスター付きのセットもあるのですが、こちらはダークブラウン色がなく、ホワイト、ブラック、グレージュの3色となっています。
背板を取り付け

背板を取り付けます。こちらは左右に分かれた板を軽くハメるだけ。フレーム本体には前後の向きもないので、どちら側に取り付けても構いません。
実は両面チェストにもなる

フレームに前後がなく、背板が各段で独立しているため、上写真のように両面チェストに仕立て上げることもできます。
引出しをセットして完成

ちょっと寄り道しましたが、引出内箱に前板をハメ込み、それをフレームにセットして完成。正味10分ほどで組み立てることができます。
1段分大きくなった感じ

もともと入っていたダンボール箱と比べると、引出し1段分だけ大きくなった感じです。
消費者としては「たったそれだけ」と思ってしまうところですが、メーカーとしては非常に大きな違いなのでしょう。組み立ての手間をユーザーに委ねるという点でも売価を抑えるメリットがあります。
引出しはスムーズとは言い難い

引出しはフィッツチェストなどと比べると、お世辞にもスムーズとは言い難いです。引き出す際に「ガサッ、ザザーッ」と音が鳴ります。引出前板が二重になっている以外は、低価格帯のプラチェストと同じ仕様ですからね。
見た目よし、ホコリも防げる

一方で、低価格帯のプラチェストと違って側面や背面がラダー状ではないため、見た目はスッキリとしています。また、ホコリが引出しの中に侵入したり、ラダーの上に積もる心配がないのは良いですね。
天板耐荷重は3kg

天板耐荷重は3kgまでとなっています。
1リットルのパック飲料を3本(合計約3kg)乗せても引出しの開閉には全く影響しません。しかし、これ以上増やすと、引出しの開閉がやや重く感じられます。パック飲料を10本(合計約10kg)も乗せたら、天板が完全にたわみます。
ちなみに、ニトリの「壁付きウッドトップ デコニー シーヴォ2」なら天板耐荷重は10kgです。上に何か乗せたい場合はニトリのほうを選ぶと良いでしょう。なお、天板が木製天板になる以外に、脚形状も少し変わります。
Tシャツが2~3列並ぶ感じ

ふだん幅45cmのフィッツユニットケースに収めている私のTシャツをそのまま収めると、2列並べて0.5列分ほど余裕がある感じです。もう少し幅を縮めて畳むか、婦人服ならちょうど良さそうです。
リビングに置いてみた

リビングのテレビボードの横に置いてみました。デカくて邪魔だろうなと思っていましたが、テレビボードよりも奥行が浅いので意外と違和感がありません。
この場所なら、ブランケットやゲームソフトを収めるのに良さそうです。
ダイニングに置いてみた

ダイニングテーブルの横に置く場合は、お菓子や、ついついダイニングテーブルの上に置きがちな雑多なモノを収めるのに良さそうです。むしろ、天板の上に色々と置いてしまいそうですが(苦笑)
寝室に置いてみた

もちろん、寝室に置くのも良いでしょう。洋服のほか、シーツなどを収めるのにも適していると思います。ナイトテーブル代わりにしても悪くない高さです。
分解できるか試してみた

今回、壁付デコニー シーヴォを頂戴するにあたり、試してみたいことがありました。それは分解可能かどうかを確認することです。一昔前のプラチェストは分解したり、あとから引出しを追加で連結することができたので、同様にできるかどうか確かめたかったんです。
結論から言うと、分解はできませんでした。背板、脚、引出前板は簡単に外すことができます。しかし、フレームがどうにもダメなのです。
フレームは分解できない

一昔前の、もしくは低価格のプラチェストは、フレームの連結部にツメが露出していて、それを押しながら引っ張ると抜くことができたのです。しかし、こちらはツメがまったく露出しておらず、力いっぱい引っ張っても抜けません。完全なハメ殺しです。
よって、分解したり、あとで買い足したデコニーを縦方向に合体させるという芸当も不可能です。
という感じで、壁付デコニー シーヴォ ワイド3段のレビューをお届けしました。
とにかく良くできているなーと感心しきりです。無駄がなく合理的にパッケージされていると思います。その結果、消費者のもとに手頃な価格で届けてもらえるのですから、なんとありがたいことでしょう。
見た目もスマートで、低価格品と違ってホコリの侵入を防ぐことができるという機能性もあります。一方で、使い心地は基本的に低価格品と変わりません。また、側面や背面の表面に成型ムラが多く見えるのが少し気になります。
ともあれ、高級プラチェストに投資する気にはなれない、けれども見た目にはこだわりたいという方には、オススメできると思います。
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