ハンガーラックには様々なものがあります。普通に床に置くタイプ、突っ張り式、壁に取り付けるものなどなど。さらに床に置くタイプと一言で言っても、ワードローブのような箱物もあれば、キャスター付きのシングルパイプハンガー、ポールスタンドなどもあり、その形状は実に様々です。
そのほか、立て掛け式のハンガーラックというのもあります。あまり見慣れませんが、これにはどんな特徴があるのでしょうか。詳しく見て参りたいと思います。
山崎実業・スリムコートハンガーTOWER
たとえば山崎実業のTOWERシリーズのスリムコートハンガー。ご覧の通り非常にシンプルな形状です。突っ張り式と比べて設置がとても簡単で、床に置くタイプと比べて場所を取ることもありません。
ともあれ、立て掛け式のハンガーラックも良いことばかりではありません。まず、安全とは言い難いです。地震で倒れる可能性があることはもちろん、ちょっと足を引っ掛けるだけでも倒れます。赤ちゃんがいるご家庭では避けていただきたいと思います。
また、耐荷重は5kgとかなり小さいです。そもそもハンガーを掛ける部分の長さ自体が短く、ジャケットであれば5~6枚も掛ければ目一杯というところではないかと思います。
洋服をたくさん掛けられないのはある意味でメリット
それでも私は、小さなお子さんがいない限りは、これくらいの大きさであれば立て掛け式のハンガーラックはアリだと思います。洋服をたくさん掛けられないことはデメリットというよりもむしろメリットではないかと思うのです。
というのは、ハンガーラックを玄関やリビングに置いてチョイ掛けスペースを作ると、ついつい掛けすぎてしまうことが多いからです。最初は家族それぞれが1枚ずつジャンパーを掛けるようにしていたはずが、気が付けばそれぞれ数枚ずつ掛けてしまっているというケースがよくあります。
それは便利で、ある意味で快適なことです。しかし玄関やリビングに目一杯の洋服が掛けられたハンガーラックが置いてあるのはあまり見た目の良いことではありません。ましてやその不自然さが気にならなくなってしまうと、美的感覚がどんどん失われてしまいます。
その点、立て掛け式ハンガーラックの多くは耐荷重が小さく、たくさんの洋服を掛けることができません。掛けすぎると警告を発するがごとく、ガシャンと倒れてしまいます。それは状況によっては危険なことですが、部屋を美しい状態にキープするのに役立つと言うこともできるでしょう。
収納グッズの良し悪しを決めるのは、コストパフォーマンスだけでも、収納量だけでもありません。もちろん安全であることがもっとも大事ではありますが、数着の洋服を掛けたハンガーラックの下敷きになって大怪我をすることは通常考えられません。
ですので状況に応じて、突っ張り式、直置き式(キャスター式およびワードローブ含む)、立て掛け式を選んでもらうのが良いと思います。
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