ニトリのテレビCMは影響力があります。家具販売店からは「ニトリの学習机のCMが流れるとお客さんが来るようになる」という声が聞かれるほどです。ニトリは家具販売店にとって競合であるものの、もはや業界を牽引する存在なのですね。
いま現在放映されているニトリのテレビCMは何本かありますが、そのうちのひとつにキッチン用の吊戸棚ストッカーが紹介されています。実はこれ、割りと最近になって投入された新商品なのですねー。
※この記事は2020年12月14日時点の情報に基づいています
ニトリ・吊戸棚ストッカー「Nブラン」
ニトリでは従来、エビスの「つり戸棚ストッカー」を扱っていました。ホームセンターの多くで扱われている非常にメジャーな吊戸棚ストッカーです。
しかし、競合を避けたい、粗利をたっぷり確保したいという狙いがあったのでしょう。上写真の「吊戸棚ストッカーNブラン」という商品に切り替えられました。Nブランと言えばニトリの整理バスケットなどと同じ商品名ですから、ニトリとしては非常に力を入れている商品なのだと思います。
吊戸棚ストッカーNブランは2サイズ。幅180mmのS(税込499円)と幅225mmのM(同599円)があります。また、上写真のクリア色のほかにホワイト色もあります。
エビスとの比較
エビスからNブランになって何が変わったか。まずもっとも大きな違いは、ハンドル部分がCの字からEの字に変更になったことで、手を伸ばしたときにテコの原理で持ちやすくなったことです。
また、エビスのほうは奥行が315mmでしたが、Nブランは301mmになりました。たった14mmの違いですが、奥行内寸300mmの吊り戸棚にギリギリ収まるサイズになったというわけです。3段カラーボックスにもギリギリ収まる寸法ですね。
価格についてはほとんど変わらないと記憶しているのですが、エビスのほうは日本製なのに対し、Nブランは中国製。しかも、エビスのほうは頑丈で重みがあったのに、Nブランはペラッとしていて軽めです。でもまあ、吊戸棚で使うわけですから軽いほうが良いですね。
不動技研・吊り戸棚ボックス
これまで私のイチオシの吊戸棚ストッカーは不動技研の「吊り戸棚ボックス」でした。これも吊戸棚に手を伸ばしたときにテコの原理で持ちやすいというメリットがあります。また、奥のほうが低くなっているので、手前に傾けたときに天井にぶつからずスムーズに戸棚から下すことが可能です。
おまけに国産。幅は185mmと240mmの2サイズ。カラーはクリアとホワイトの2色。価格もニトリのNブランとほとんど変わりません。なので、奥行334mmで問題なく収まるなら引き続きこちらを推奨したいと思います。
ケユカ・ハンドル付きストッカー
一方で、割りを食ったのがKEYUCA(ケユカ)。ケユカの「ハンドル付きストッカー」は100均のショボいバスケットを除いてはおそらく唯一の奥行300mm以下の吊戸棚ストッカーでした。ニトリのNブランは奥行301mmでケユカは290mmですから、今もって唯一の奥行300mm以下に違いないものの、存在意義はやや薄れてしまった感があります。
とは言え、ケユカは幅に関しては180mmのワンサイズのみながら、高さ200mmと150mmの2サイズ展開という独自性があります。
というわけで、ニトリの吊戸棚ストッカーNブランは不動技研とケユカの良いとこ取りをしたような商品ではありますが、不動技研もケユカもまだまだ魅力は褪せていません。むしろ国産の不動技研のほうが「おねだん以上」と言えるくらいです。ちなみに、ケユカのほうは中国製。
なお、以前にニトリでエビスの吊戸棚ストッカーを購入した方は買い足す際に困るかもしれませんが、amazonでも楽天市場でもカインズでも買えます。その点はご安心ください。
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