今年(2015年当時)に入ってすぐに確認済みだったことを今更ではありますが、備忘録も兼ねてまとめておきたいと思います。ニトリのメタルラック(※)というかスチールシェルフのパイプ径が22mmになって、従来品とまったく互換性がなくなりました。
ポール径22mmでも耐荷重の心配はない
一般的に、スチールワイヤーシェルフのポール(パイプ)径は25mmです。ただ、元祖スチールワイヤーシェルフである「エレクターシェルフベーシック(旧:ホームエレクター)」のレッグポストの直径が25mmで、以後、それが標準となっているだけで、最近はポール径19mmのものも十分に市民権を得ている感があります。
たとえばアイリスオーヤマの「メタルラック」(ポール径25mm)の場合、棚板一枚当たりの耐荷重は75~250kg、「メタルミニ」(ポール径19mm)の場合、棚板一枚当たりの耐荷重は50~75kgとなっています。ポール径19mmのほうが耐荷重が小さいわけですが、それでもミニマムで50kgもあります。普通の人は50kgのモノを家の中に持ち込むことはほとんどないですから、ポール径19mmでも実際の使用においてはあまり問題ないのです。また、ポール径が細ければコストが安くなりますし、見た目のボリューム感が減って圧迫感をあまり感じなくて済むというメリットもあります。
ただし、ポール径25mmに比べると19mmのラックはグラつきが生じやすくなります。また、棚板のワイヤーが細くなるため、組み立てや分解の際に棚板が変形しやすいです。そのため、ポール径25mmより22mmのほうが耐久性は劣ると言えます。
話をニトリのスチールシェルフに戻しまして、ポール径22mで耐荷重はキャスター使用時約75kg、アジャスター使用時約100kgとなっています(現在のCUSTOMシリーズも同様)。これはポール径19mmのアイリスオーヤマのメタルミニの全体耐荷重150kgよりも小さい値ですが、こういった数値は各社の基準が異なるため単純比較はできません。概ね実際の使用に際しては問題ないと考えて良いのではないかと思います。
問題はむしろ従来品と互換性がないこと
ポール径が22mmになる前のニトリのスチールシェルフはCMSシリーズという名称でした。現在は取り扱われていないですし、基本的に他社製品との互換性がなかったので、買い増しや組み替えを検討していた方は残念でしたとしか言いようがありません。やはりアイリスオーヤマのメタルラックか、現在もっともシェアの高いドウシシャの「ルミナスラック」か、もっとも老舗のエレクターシェルフベーシックをチョイスするのが妥当と言えるでしょう。
ニトリのスチールシェルフはポール径25mmのCMSシリーズに代わって、2015年からパイプ径22mmのISSシリーズ、さらに2017年からHDシリーズ、そして2019年からはCUSTOMシリーズとなっています。ちなみに同19mmのKSSシリーズはCMSシリーズがあった当時から存在していましたが、同様にMDシリーズ、STANDARDシリーズと変遷して現在に至ります。およそ2年周期でリニューアルを繰り返していたわけですが、現体制になってからは4年が経ちます。
ともあれ、きっとニトリからすれば、「ポール径が細くなっても実際の使用には問題ないし、安く提供できるから、22mmで良いんじゃない?」という思惑があったんだと思います。しかし、こうもコロコロと変えられると買うほうは不利益を被りかねません。CMSシリーズ以前の仕様については私ですら記憶がないくらいです。
こういったスチールワイヤーシェルフのメリットのひとつは必要に応じて拡張が可能であることです。しかしニトリに関しては、他社製パーツが使えないだけでなく、今後ニトリのパーツを購入可能かどうかも怪しいと言えます。並べたときにサイズが不揃いになる可能性もあります。
ニトリのスチールシェルフは他社商品と比べて安くもないし品質も良くありません。スチールシェルフを安く買いたいなら、クリアコーティングを施したルミナス互換ラックがオススメです。
コメント
私は購入してからこのHPを拝見しました。
ニトリのメタルラック(スチールシェルフ ISSシリーズ)
購入して1年も経たずに錆があちこちに発生!!!
こりゃ参りました。
やっぱり買わなきゃ良かった。
くまおうさま
はじめまして^^
ニトリのISSシリーズラック、1年も経たずに錆びてしまいましたか。
決して安いわけでもないのに、それでは困ってしまいますよねー。
私はいろんなお宅にお邪魔してメタルラック系のラックを見る機会も多いんですけど、無名ブランドのものは、錆びたり、塩を吹いたように表面が荒れたりしますね。
ホームエレクター、メタルラック、ルミナスラックも決して錆びないわけではありませんが、その可能性はやはり低いので、やはりこれらがオススメです。