わたくし収納マンはもっともコスパの良い棚はいわゆるメタルラックだと思っています。しかし一方で、もっとコスパの良い棚はないものかと常々探し求めているところです。
そんな中、コメリが「組み立てやすいスチール棚」の幅120cmタイプを発売するという情報をキャッチ。そもそもそんなスチール棚なんて知らない…と思って調べてみたところ、幅800×奥行400×高さ1830mmの5段タイプで税込3,480円(2023年6月7日現在は4,980円)という激安価格であることが判明。ちょっとこれは期待できるんじゃないかと思いまして、試しに買って組み立ててみることにしました。
※この記事は2022年3月18日時点の情報に基づいています(2023年6月7日一部更新)
コメリ・組み立てやすいスチール棚
ということで、久しぶりに近くのコメリに行って、「組み立てやすいスチール棚 棚板リバーシブル」(JANコード:4920501423022)を買ってまいりました。
パッケージの重量は約16kgということですから、一般的な3段カラーボックス2つ分くらい。コンパクトカーでもシートを倒さずに楽に積めるサイズ感が素敵です。ルミナス互換ラックと比較すると重量はほぼ同じながら、一回り小さくて半分以下の厚みのパッケージだと思います。
ネジ・ボルトなし
パッケージを開けると、支柱が8本、支柱連結金具が4個、棚板の受けとなるビームが長短合わせて計20本、支柱保護カバーが16個、リバーシブル棚板が5枚、それと取扱説明書が入っています。ネジ・ボルトは不要なので、当然入っていません。
驚くほどペラいL型支柱
こちらのスチール棚のL型支柱は一般的なL型アングル棚と比較すると驚くほど薄いスチール板でできています。素手で触ると手を切りかねない薄さで、グラつきが生じるのではないかと心配になるほどです。
MDF合板は6mm厚
一方、棚板として使うリバーシブルのMDF合板は6mmの厚みがあります。食器棚の引出しの底板では10mm以上のものが使われることもありますが、一般的な引出しの底板なら6mmと言えば丈夫な部類です。翻って、十分な厚みと言えましょう。
組み立てはゴムハンマー必須
組み立てやすいとは言え、こちらのスチール棚はゴムハンマー無しでは組み立てできません。収納マンのへなちょこロケットパンチやミニマムメガトンキックではまったく歯が立たないのです。
一人での組み立ては激ムズ
おまけに、一人で組み立てるのは困難です。仮止めがほぼできないうえに、薄いスチール板でできた支柱やビームはグニャリグニャリと簡単に曲がってしまうからです。今回は屋外で組み立てましたが、もし屋内だったらフローリングがキズだらけになっていたことでしょう。
構造はシンプルですが、必ず二人で組み立てることを強く推奨します。
半分まで組み立てるのに15分
組み立てやすいスチール棚の組立目安時間は15分となっています。しかしながら、一人だと大変で半分まで組み立てるだけで15分かかってしまいました。
大変なだけでなく、音も賑やかです。ゴムハンマーを振り下ろすたび、「カーン、カーン!」と鳴り響きます。これは単身者がワンルームマンションに夜に帰ってきて組み立てるには向きません。
フレーム全体がひとまず完成
そこから支柱連結金具をハメて支柱を延長し、ビームで棚枠を作るところまではすんなりいきました。しかしながら、棚板の間隔を決めるのに苦労します。
連結部には棚板をセットできない
こちらのスチール棚は棚板ピッチが約38mmです。しかしながら、連結金具のところは棚板をセットできず、この区間は115mmほど空けなくてはなりません。
そうすると、下段に棚板を3枚持ってきて上段に2枚を持ってくると上段の間隔が広すぎ、逆もまた然りです。なので、棚板の高さ調節にあーでもない、こーでもないと悩むことになるのですね。ビームを外すときもまた取り付けるときも金属音が鳴り響くので厄介です。
30分後ようやく完成
そうして30分後、ようやく完成しました。私が一人で組み立てたからですが、「組み立てやすいスチール棚なんてウソやん!」と思うほど苦労しました。
でも、見た目はとても税込3,480円とは思えないくらい立派です。フレームは粉体塗装で男前だし、棚板もリバーシブルなのでアレンジできます。
驚いたことに、グラつきもまったくありません。耐荷重は1段あたり75kg、合計375kgとのことですが、それも素直に納得できるほど頑丈だと思います。
上下分割して使うことも可能
組み立てやすいスチール棚は上下を分割して使うこともできます。このような状態でもグラつきは一切ありませんから大したものです。合板がちょっと反っていますが、モノを乗せれば反りは収まるでしょう。
ただ、追加の棚板が用意されていないことが残念ですね。
サイズ詳細
各部のサイズを記しておきます。収納マンの実測で、全体は幅810mm、奥行410mm、高さ1836mm(支柱上下端とも保護カバー使用)。支柱を除いた間口寸法は幅方向が740mm、奥行方向は340mm。棚板の厚み(=ビームの高さ)は48mmとなっています。
ちなみに、分割した際の高さはそれぞれ920mmです(支柱上下端とも保護カバー使用)。
ルミナス互換ラックとの比較
商品名 | 組み立てやすいスチール棚 | ルミナス互換ラック |
---|---|---|
メーカー | コメリ | ドウシシャ |
税込価格 | 6,980円 | |
段数 | 5段 | 5段 |
表記寸法(mm) | 800×400×1830 | 915×460×1785 |
キャスター | 無し | 付き |
棚板ピッチ | 38mm | 25mm |
棚板 | MDF合板 | スチールワイヤー |
耐荷重/段 | 75kg | 65kg |
全体耐荷重 | 375kg | 325kg |
上下分割 | 可能 | 可能 |
別売オプションパーツ | 無し | 豊富 |
※税込価格は2023年6月7日現在に修正済み
最後に、ルミナス互換ラックと比較してみましょう。ルミナス互換ラックも相当コスパが良いですが、組み立てやすいスチール棚はその半分約30%オフの価格です。それでいて段数は同じ、外寸は幅も奥行も一回り小さいですがそのほうが収まりが良い場合もあるでしょう。
スペック面での最大の違いは、組み立てやすいスチール棚はキャスターがなく、棚板などの別売のオプションパーツも用意されていないというところ。棚板ピッチも38mmと大雑把です。一方で、棚板がフラットで家や倉庫の中では使いやすい場面が多いでしょう。
組み立てに関しては同じくゴムハンマー使用と言ってもルミナス互換ラックのほうが簡単だと思います。一人でも組立可能ですし、騒音もルミナス互換ラックのほうが随分とマシです。
以上の通り、コメリの組み立てやすいスチール棚は100%良いことばかりではありません。しかしながら、とにかく安い!そして、二人で組み立てるならシンプルな構造で良いと思います。棚板がフラットかつリバーシブルになっているというところも高く評価できるでしょう。
あとは、願わくば棚板が別売で用意されていたらうれしいですね。納戸部屋やガレージで複数台使用する場合は1台分を余計に買って、バラして使うのも良いかもしれません。なにしろ、1台が激安ですからね。
カインズの「連結できるスチールラック」が知らない間に販売終了となった今、注目のスチールラックだと思いますよー。
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