収納マンがキッチンの収納のご相談をいただいた際に吊り戸棚の中を拝見させていただくと、「何が入っているのかよく分からないんですけど…」と言われることが圧倒的に多いです。
それはそれで別に構わないんです。予備の水筒や製菓道具、密閉容器、重箱など、普段は使わないけれども必要だというものは案外多いですし、どんなに工夫したところで吊り戸棚は手も目も届きにくくて使いやすい場所とは言えないからです。吊り戸棚が使いやすくなるように一生懸命頑張るくらいなら、シンク下などの整理整頓に努めたほうがよっぽど合理的というものです。
ともあれ、吊り戸棚の中に何があるかくらいは常に把握しておいたほうが良いことは間違いないですし、収納スペースが少なくて吊戸棚までフル活用しないと収まり切らないこともままあります。そんなときは不動技研の「吊り戸棚ボックス」を使うというのもひとつの方法です。
※この記事は2017年5月15日時点の情報に基づいています(2024年3月10日一部更新)
不動技研・吊り戸棚ボックス
今までにも紹介したことがある商品なので今さら感はあるのですが(苦笑)、吊り戸棚ボックスの中ではやはり不動技研のものが一番使いやすいと思います。
エビスのつり戸棚ストッカーなどと比べてもらうと分かりやすいんですけど、不動技研の吊り戸棚ボックスはハンドルの上に出っ張りがあります。その部分にもモノが入るから良いというわけではなくて、その出っ張りがハンドルを握った手の上部に当たってテコの原理で取り出しやすいのです。
また、不動技研の吊り戸棚ボックスは奥側がえぐられた形状になっているので、上写真のように手前に傾けて出すときに奥が支えにくいんですね。さらに、フタがありませんから、ちょっと大きめのモノがハミ出しても問題なく収められるのです。
不動技研の吊り戸棚ボックスには幅18.5cmのスリム(F-2401)と幅24cmのワイド(F-2400)の2サイズがあります。クリア(半透明)タイプなら中身も分かりやすいので、弁当箱や水筒などをひとまとめにして収納するのに便利です。
パール金属・ハンディストッカーHB-1768
基本的に、私は目の届きにくい吊り戸棚には食品は置かないほうが良いと考えています。しかしながら、他に置く場所がない場合は乾物などを吊り戸棚に置かざるを得ないということもありますよね。そんなときは、不動技研の吊り戸棚ボックスと同様のハンドル構造でフタ付きのパール金属「ハンディストッカーHB-1768」がオススメです。
フタ付きでしたら湿気はもちろん、干しシイタケなどの臭いもある程度は防いでくれると思います。
なお、以前にも申し上げました通り、不動技研の吊り戸棚ボックスは便利とは言え、必ずしも使ったほうが良いというほどのものではありません。
そもそも一般的に吊り戸棚の中には細かいモノはそれほど多くなく、吊り戸棚ボックスでまとめてしまう必要性は少ないからです。「これがあったら便利かも?」という思い込みで買ってしまうと、思ったほど入らず、かえって吊り戸棚ボックス自体が邪魔になり、使いにくくなってしまう危険性があります。
ちなみに我が家では吊り戸棚ボックスは使っていません。ひとまとめにしたほうが見た目はスッキリしますが、そのときに必要なのはそのうちの1つだけなので、ボックスでひとまとめにしてしまったほうが取り出すのに面倒だからです。
片づかないからと言って収納グッズを買ってきたら片づくということはまずありません。また、見た目の良さと使い勝手の良さはたいてい両立しません。
吊り戸棚に限らず、収納はまずそこに何がどれだけあるかを把握することからスタートするようにしましょう。また、吊り戸棚の場合は使用頻度が高いものを下段に、ほとんど使わないモノを上段に配置するとともに、シンクで使うモノはその真上に、調理台で使うモノも同様に真上に配置するなどして、少しでも理想的な配置を考えてから、採寸したうえで収納グッズを買い揃えるようにすることをオススメします。
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