私のオフィスにはミニキッチンがあります。コーヒーを入れたり、マグカップを洗う程度ですが、蛇口がシャワーではなく泡沫水栓であることに少し不便を感じていました。
そこで、吐水口を三栄水栓純正のシャワータイプに変えることを検討しました。しかしながら、長さがあるため吐水口の位置が下がるうえ、価格も決して安くありません。吐水パイプを根元から変えることも検討するも、もっとコストが高くつくことが分かりました。
いっそのこと、蛇口直結型の浄水器を付けてしまったらどうかと考えたところ、そのほうが合理的に思えたので、2大ブランドである東レ「トレビーノ」と三菱ケミカル「クリンスイ」の2択で比較検討することにしました。
※この記事は2024年1月16日時点の情報に基づいています
【比較】トレビーノvsクリンスイ
今回はシャワーが使えるのが第一、浄水はオマケ程度というスタンスで、蛇口直結型浄水器の普及モデルで比較検討しました。トレビーノは「カセッティ308T」、クリンスイは「CBシリーズCB023」とで違いを見ていきたいと思います。
いずれも、浄水、原水ストレート、原水シャワーの3つの吐水を切り替えできるタイプ。浄水カートリッジはワンタッチで取り付け、取り外しができる構造です。蛇口取り付けアダプタが付属しており、幅広い水栓に対応しています。もちろん、私が使っている水栓(タカラスタンダード/三栄・キッチン壁付水栓K1711T)にも対応しています。
いずれも日本製。また、いずれも浄水がカートリッジから直接出るので、吐水口を清潔に保つことができます。なお、カートリッジはいずれも正面から見て左側であるものの、カセッティ308Tは縦、クリンスイCB023は前後方向に寝かした状態という違いがあります。
カセッティ308Tの特徴
カートリッジ交換目安表示つき
カセッティ308Tは手動でカートリッジ交換目安(半月単位)を設定できます。1月中旬にカートリッジを交換したら「次の交換は2ヶ月後の3月中旬だから3と4の間の点に矢印を合わせて…」という具合に使います。そういう極めてアナログな方式なので、何かしらお知らせしてくれるわけではありません。
クリンスイでも上位モデルにはカートリッジ交換目安表示が付いていますが、CB023には付いていません。
「見え窓」で汚れ具合をチェック
カセッティ308Tのカートリッジは上部のプルキャップを外すことで、内部の汚れ具合を簡単にチェックすることができます。クリンスイCB023にはこのような機能はありません。
浄水がシャワー
クリンスイCB023の浄水はストレートですが、カセッティはシャワーという違いがあります。もっとも、電気ケトルに水を注ぐだけの私にとっては重要ではないです。
クリンスイの特徴
シンプルなデザイン
カセッティ308Tと比較すると、クリンスイCB023はこれと言った機能はありません。ただ、デザインが直線的でとてもシンプルです。余計なダイヤルやカートリッジのロゴもなく、ヨーロピアンなデザインだと思います。
除去能力の比較
カセッティ308T | クリンスイCB023 |
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それぞれのカートリッジで除去可能な対象物質は上表の通りです。半分ほどは同じであるものの、残り半分程度は異なります。素人では判断できかねますが、大きな違いとまでは言えないのではないでしょうか。
ランニングコストの比較
トレビーノ | クリンスイ | ||
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交換目安(1日10L使用で) | 2ヶ月 | 3ヶ月 | |
税込価格 (3個組) |
amazon | 3,896円 | 3,009円 |
楽天市場 | 4,006円(送料込)~ | 3,280円(送料別)~ |
※税込価格は2024年1月16日現在
浄水器を付けると、カートリッジの交換が必要になります。ランニングコストはどうでしょうか。
調べてみると、トレビーノ、クリンスイともに、販売店によってパッケージが異なることがありました。それぞれ3個セットでもっとも安いものを比較したところ、総じてトレビーノのほうが高いことが分かりました。
また、交換目安期間もトレビーノのほうが短いです。各社で基準が異なるものの、それぞれの仕様に従えば、トレビーノは1ヶ月あたり約2千円、クリンスイは同じく約1千円となります。クリンスイのほうがランニングコストが安いと言えるでしょう。
イニシャルコストの比較
消耗品が安い代わりに本体が高い、またはその逆もあり得ます。その点はどうでしょうか。
トレビーノ、クリンスイともに、様々なパッケージがある中でもっともお得なセット品を探したところ、カセッティ308T+カートリッジ3個セットが楽天市場で税込4,356円から、クリンスイCB023は同じく4,081円からでした(2024年1月16日現在)。僅かな違いですが、この点でもクリンスイのほうがコスパが良いと判断しました。
三菱ケミカル・クリンスイCB023Z-WT
というわけで、カセッティ308Tと比較した結果、クリンスイの「カートリッジ3本セット(CB023Z-WT)」を購入しました。カートリッジ交換目安のシールさえ貼ればダイヤル式の目盛なんて必要ないし、カートリッジの中の汚れが見えようが見えまいが交換時期が来れば交換するからです。私の場合は浄水がシャワーである必要もなく、それよりもシンプルなデザインやランニングコストが安いことのほうが重要です。
それはさておき、パッケージには本体のほか、取付部品3つ、カートリッジ3本、取扱説明書が入っています。
無駄のないシンプルなデザイン
クリンスイCB023は無機質でシンプルなデザインです。極限まで無駄をそぎ落とした感じがします。カートリッジも浄水器のものかどうか分からないくらい、ただ真っ白な円筒形ですからね。
取り付け簡単
取り付けは簡単です。タカラスタンダード(三栄水栓製)のキッチン壁付水栓K1711Tの場合はまず吐水口を回して外し、Bタイプ(W22)の取付部品に固定用リングを被せてから下からコインを使って回して固定します。
カートリッジをハメて完成
あとは先ほど取り付けた固定用リングを回して本体を接続し、カートリッジをカチッと挿し込めば取り付け完了です。
浄水、原水ストレート&シャワー
レバーの切り替えによって、浄水、原水ストレート、原水シャワーが出るようになりました。私としてはシャワーが使えるようになったので、マグカップなどを洗いやすくなって大満足です。
浄水の味については、明らかに水道水そのままとは異なることはすぐに分かりました。一方で、キッチンで使っているオールインワン浄水栓(リクシル・JF-AJ461SYXBV-JW)と比較すると違いは分かりませんでした。普及品ながら十分と言えるのではないでしょうか。
というわけで、オフィスのミニキッチンの吐水をシャワーにしたいと考えたことから飛躍して浄水器を取り付けることになったわけですが、総じて満足しています。
トレビーノは家庭用浄水器売上No.1。機能面でもクリンスイと比較して特徴があります。それで言うとトレビーノ一択だったはずですが、クリンスイにも勝ち目があったのですね。じっくり検討してみて良かったです。
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