日本で一般的なマンションのLDK(リビングダイニングキッチン)はあまり広くありません。だいたい12畳前後というのが多くて、ソファを置くのが難しいということも多いと思います。
そんなときの選択肢として考えられるのがダイニングセットとリビングセットを兼ねたリビングダイニングセットというものです。チェアの座面の高さ自体は一般的なダイニングチェアやソファと変わらないものの、座面に奥行があり、背もたれが後傾しているため、その座位に合わせてテーブルの高さが60~62cm程度になっているのが特徴です(一般的なダイニングテーブルの高さは70cm前後、リビングテーブルは40cm前後)。
リビングダイニングセットが普及し始めたのは2000年頃で、当時は和モダンが流行ったということもあり、シニア向けの和風リビングダイニングセットが人気を集めました。食事を済ませたあとで、そのままゆっくりと寛ぐというライフスタイルにもマッチしていたのでしょう。
当時はリビングダイニングセットがメジャーな存在になっていくものと思われましたが、今までのところ、まだまだマイナーな存在です。しかし、無印良品によってシニア以外にも裾野が広がっていくのかもしれません。
この記事は2018年2月17日時点の情報に基づいています(2023年9月3日一部更新)
無印良品・リビングでもダイニングでもつかえるシリーズ
無印良品のリビングダイニングセット「リビングでもダイニングでもつかえるシリーズ」は2014年の5月に発売されたもので、決して新しい商品ではありません。私も当時から見ていたとは思うのですが、あまり興味を持っていませんでした。
しかし、2016年9月に仕様が変わり、クッションがモールドウレタンになりました。
モールドウレタンは良いですよー。板ウレタンを重ねるのと違ってモールドウレタンは型を取る必要があるためコストは上がります。しかし、座り心地はモチモチとした感じになり、耐久性も格段にアップします。モールドウレタンを使うのはオフィスチェアが一般的で、ソファやダイニングチェアに使うことは珍しいと言えます。
オーク材だけでなくウォールナット材も追加
先日は従来のオーク材に加えてウォールナット材バージョンも追加されました。オーク材に比べてウォールナット材は貴重ですから、ソファチェアは約20%、テーブルは約10%価格がアップします。しかし、ダーク系のインテリアに合わせられる選択肢が増えたのは良かったのではないでしょうか。
別売のアームはグラグラ
ただ、別売のアームがいけません。アーム1本につき2本のネジで留めるだけの構造のためグラグラです。このあたりが無印良品らしいところ(苦笑)
ソファチェアやテーブル自体には構造的な問題はないので安心して使えるとして、アームの購入はやめておいたほうが良いでしょう。
無印良品の「リビングでもダイニングでもつかえるシリーズ」は、ソファチェア4脚とカバー4セット、テーブル(150×80)のセットで税込185,500円186,460円からと、無印良品の家具にしては高価です。塗装がウレタンではなくラッカーで(現在はウレタン塗装)、テーブルが突板であることも考えると、余計に躊躇します。国産のリビングダイニングセットでも30万円くらい出せば買えますからね(「リビングでもダイニングでもつかえるシリーズ」は中国ベトナム製)。
ともあれ、先ほど説明した通り、モールドウレタンを使ったリビングダイニングチェアは珍しいです。無印良品ファンだったら選択肢としてはアリなのではないかと思います。
コメント
この記事と話題が微妙に逸れて申し訳ないのですが、無印の学習机について、学習机評論家の収納マン様にの見解をお伺いしたいです。
子持ちとしては、学習机は子供が大きくなっても他の用途に使い回せるデザインの物にしたいのですが、そういう多用途想定の物って、中途半端になることが多々あるので、この学習机がどういう結果になりそうなのか非常に気になります。
https://lab.muji.com/jp/ideapark/123/
https://www.muji.net/store/list/%E5%AE%B6%E5%85%B7%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E5%AE%B6%E9%9B%BB%2B%E3%83%AA%E3%83%93%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%B3%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%2B%E3%83%87%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%A2
あきさま
はじめまして^^
貼り付けていただいたリンクからすると、おっしゃっているのは無印良品の「ブナ材デスク」のことでしょうか。
これに関しての見解は以前に学習机評論家のブログで説明しました通りです。
【参照】数量限定の新商品!無印良品「ブナ材デスク」セットを見てきました
総じて、無印良品なりにいろいろ考えてくれていて、従来の学習家具メーカーにはない視点も盛り込まれていると感じます。
一方で、良い面でも悪い面でも消費者目線(素人目線)だなと感じるところもあります。
ただ、すべてにおいて100点満点という学習机は存在しませんから、これはこれでアリだと思います。
決して割高ではありませんし、ニーズによっては良い選択肢となることでしょう^^