「領収書・レシートは取っておいたほうが良いですか?」とは、お客様のところでよく聞かれる質問のひとつです。その質問を受けると、私は「家計簿をつけているんですか?」と逆に質問を返します。
しかし、「領収書・レシートは取っておいたほうが良いですか?」と聞く方はまず家計簿をつけていることはありません。家計簿をつけたほうが良いとは思っている。けれど実際のところ、できていない。
それなら別に領収書やレシートは捨てても問題ないんじゃないかと思うんですけど、捨てると不安になるようなんですね。これは洋服を買ったときに付いている共布やボタンと同じで、自分で洋服の補修をすることはないけど、だからと言って捨てるとなると不安を感じるというのと同じなのです。
不安を感じるなら無理に「断捨離」する必要はない
理屈で考えれば、家計簿をつける予定がないのに領収書やレシートを取っておく必要はありません。また、「金額等を確認する機会があるかもしれない」と思ってすべて保管しておいたとしても、必要なときに本当にそれを探し当てることができるのか大いに疑問です。
実際のところ、領収書やレシートを捨ててしまっても、大きな問題が生じることはありません。だからと言って無理矢理「段捨離」したところで、たいていの場合うまくいきません。本人が得心したわけではなく、他人に言いくるめられたならなおさらです。漠然とした不安は、理屈で説き伏せられるものではないのです。
本当に収納したいならまず「分ける」こと
「領収書・レシートは取っておいたほうが良いですか?」と聞く人は、実際のところ、領収書やレシートを取っておくべきかどうかが分からないのではなく、「不安だから取っておきたい」と考えていることがほとんどです。また、「取っておきたいけれどもどのように収納したら良いのか分からない」とも考えています。
しかし現状を見ると、ダイレクトメールやプリントにレシートが紛れ込んでいたり、電子レンジの横にレシートがあったり、あらゆるところにレシートが放置されています。この状態ではレシートを取っておいても必要なときに必要なものを探し出すことができるはずもありません。
このような場合は、まず領収書やレシートを他のモノと混ぜてしまわないようにする必要があります。ダイレクトメール、プリント、領収書やレシート、これらを分けて保管する場所をキープしておかなくてはなりません。
ハードルを上げずにできる方法で収納
基本的に片づけが苦手という人は几帳面すぎる傾向が強いので、自らハードルを高くして難易度の高い収納方法にチャレンジしてしまう傾向があります。ですがそれはやっぱり無謀です。
まずはダイレクトメールやプリントとゴチャ混ぜにならないように領収書・レシートだけを分けて収納する。これがまず第一段階。
それが問題ないようであれば、領収書やレシートを毎月ごとに分ける。上写真のように使用済みの封筒に分けて入れればOKです。
それに加えて、できるだけネットショップを利用してネット上に購入履歴を残したり、高額品を中心にできるだけクレジットカードを利用して明細書で確認するようにすると良いでしょう。
いきなり高い目標を設定するほうが向いている人ももちろんいますが、そうでない人もたくさんいます。理屈では割り切れない思いを持っている人も多くいます。
自分でも無理なくできる方法を考えて、ベストではなくベターな収納を心掛けるようにしましょう。
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