システムキッチンの収納は「シンク下」と「コンロ下」の違いを意識しよう

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システムキッチン・イメージ

キッチンを収納することは最初に手を付けやすいだけでなく、収納の基本を身に付けるのにも最適です。

よく、「何をどこに収納したら良いか分からない」と言われることがあります。そのような場合、システムキッチンの中を見ても「なんとなく」そこここにモノを収めている印象です。

「なんとなく」ではなく、「どこに何を収納したら出し入れしやすいか?」、「これはどこに収納したら料理がスムーズにできるか?」という風に考えてみましょう。

特に、コンロ下とシンク下の違いを意識することは大切です。この点はシステムキッチンメーカーも収納グッズメーカーもあまり意識していません。商品写真を見ると、たとえばシンク下にフライパンラックが置かれていたりするのです。

たかがコンロ下とシンク下の違いと侮ることなかれ。この違いを理解することこそ、何をどこに収納したら良いかが分かるようになるきっかけに繋がるのです。

 

コンロ下とシンク下の違い

システムキッチンのコンロ下とシンク下の違い

コンロ下 シンク下
フライパン、フタ
調味料 ザル、ボウル
玉杓子、フライ返し、菜箸 包丁、まな板
加工食品のストック 食器用洗剤、スポンジ

キッチンで料理をしているときの動きをイメージしながら考えてみてください。鍋とフライパンは同列で扱われることが多いですが、鍋はまずシンクで水を入れてからコンロに掛けることが一般的だと思います。対して、フライパンはそのままコンロの上に置きます。なので、鍋はシンク下、フライパンはコンロ下に収納するのが正解と言えます。

フタはどうでしょうか。鍋とフライパンでフタを共有するものもあり、その場合はどちらに収納しても良さそうに思えます。しかし、フタはシンクに持って行く必要はありません。鍋やフライパンをコンロの上に置いてから使用するものなので、コンロ下に収納するのが正解です。なお、フタをコンロ下に収納すれば、フライパンと同じく薄いもの同士で収納しやすいです。一方、鍋はフタと一緒にしないことでコンパクトに重ねやすくなります。

ザルやボウルはコンロに掛けるものではないので、シンク下が正解です。調味料はコンロでの調理時に使うものなのでコンロ下に収めましょう。シンク下は湿気が回りやすいので、そこを避けるという意味合いもあります。

同様に、玉杓子や菜箸はコンロ下に収納したほうが調理時にサッと取り出しやすいです。加工食品のストックは調味料と線引きできないものも少なくないので、一緒に収納したほうが分かりやすいでしょう。コンロ下のほうが湿気の心配もありません。

包丁、まな板、食器用洗剤、スポンジも、シンクで使うモノなので、シンク下に収めるのが自然です。このように考えていくと、何をどこに収めたら良いか分からないということはないと思います。

作業動線を意識して配置する

コンロ下に調味料

コンロ下に調味料を収納するならどちらが正解か

システムキッチンの収納方法は引出式でも扉式でも基本的には同じです。しかし、扉式はもっと奥が深いと言えます。扉は開く向きが異なるからです。

たとえば調味料ボトルをコンロ下に収める場合、上写真の(1)と(2)のどちらに収めたほうが良いと思いますか。

答えは迷うことなく(2)です。その理由は2つあります。

まず、上写真のコンロは右寄せですから、調理中は左側のシンクとの間を往復することになります。その際、(1)に調味料を収納してしまうと、扉を開けっぱなしにするというわけにはいきません。しかし、(2)なら扉を開けっぱなしにして、調味料を適宜、手に取ることができます。

また、(2)の扉の上にはコンロ横に小さな引出しがあります。コンソメや粉末調味料を入れるのに最適な引出しです。その繋がりで真下に調味料ボトルなどを(2)に収めるほうが感覚的にも分かりやすいでしょう。

シンク下に包丁

シンク下に包丁を収納するならどちらが正解か

シンク下に包丁を収める場合はどうでしょうか。これも先ほどと同じ理屈で、(1)の扉裏に挿すようにしたほうが出し入れしやすいと思います。右利きなら、左手で扉を開け、右手で包丁を手に取ってそのまま野菜などを切ることができるので、動線がとてもシンプルになります。

あるお宅では、このルールに反して(2)の扉裏に包丁差しが付いていたことがありました。私が先ほどと同じ話をしたところ、とても感心されて、包丁差しを左の扉に付け替えることになったことがあります。

冒頭でも少し触れた通り、システムキッチンメーカーや収納グッズメーカーもあまりよく分かっていないのです。そこに包丁差しがあるから包丁を入れるのではなく、自分の使い勝手に合わせてアレンジするようにしましょう。

 

実際のところ、ここで挙げたルールが全てに適用できるというわけではありません。左利きの場合は逆になることだってありますし、ほかに優先すべきモノがある場合もあるからです。たとえば我が家の場合も、キッチンツールはコンロ下ではなくシンク下に収めています。コンロ下が調味料とフライパンなどでいっぱいになってしまっているのと、シンク下のキッチンツール立てが他に使い道がないからです。

また、コンロとシンクの間に調理台のスペースがあり、その下に引出しや扉が設けられている場合は、そこに収納したほうが良い場合もあるでしょう。コンロの前に立って半歩下がって調味料を手に取るよりも、その横のスペースから調味料を手に取るほうがスムーズです。

基本はあくまで基本。それよりも自分が、もしくは家族が、どこに何を置いたら使いやすいか、または分かりやすいかということを考えながら、モノを配置していってもらえば良いと思います。

そして、その思考法を極めることができるのがキッチンです。キッチンを制して、ほかの部屋も動線がスムーズで何がどこにあるか分かりやすい収納を手に入れましょう。

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この記事を書いた人

日本で初めて一般家庭向け収納&インテリア・コーディネートサービスを始めて20年の収納&インテリアのプロ。TVチャンピオン収納ダメ主婦しつけ王優勝。
安全性を第一に、コスパを重視した収納グッズ&家具選びを心掛けています。詳しいプロフィールはこちら

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