先日(2024年8月8日)の日向灘を震源とする宮崎県南部地震の発生を機に、南海トラフ地震臨時情報が発表されました。飲料水や食料品の備蓄に加え、家具の転倒防止策を見直されたお宅も多いのではないでしょうか。
気を付けないといけないのは背の高い家具ばかりではありません。ひとたび巨大地震が発生したら、キャスター付きのラックが勢い良く動いたり、チェストの引出しが飛び出したり、奥行の浅い本棚などが倒れる可能性もあります。
家具の転倒防止と言えば突っ張り式がメジャーですが、低い家具の場合はそうもいきません。そんなときはベルメゾンの新商品はいかがでしょうか。
※この記事は2024年8月22日時点の情報に基づいています
ベルメゾン/突っ張らずに取り付けられる薄型ラック・ロータイプ
今回ご紹介するのはベルメゾンの「突っ張らずに取り付けられる薄型ラック・本棚(ロータイプ)」という商品です。
これくらいの高さ(86cm)なら別に転倒防止策を講じなくても大丈夫なんじゃないかと思う向きもあるでしょう。しかし、奥行は12.5cmしかないのでそのままでは不安定です。
これまでであれば、L字金具を使って壁にネジで固定するという方法が一般的でした。しかし、いくら安全第一とは言え、壁にネジで穴を開けるというのは抵抗がある人が多いと思います。ネジ穴くらいで済むならまだしも、下地がなければアンカーを入れる必要があり、その際は直径2cm程度の穴を開けなければなりません。
石こうボード用ピンで壁に固定
その点、ベルメゾンの「突っ張らずに取り付けられる薄型ラック」は優秀です。付属の石こうボード壁用の固定具をピンで壁に取り付け、そこにラック側のフックを引っ掛けることで壁に固定する構造になっています。
これなら壁にネジ穴を開ける必要がありません。模様替えや掃除の際にラックを移動させたいときも気軽にできると思います。
棚板はパイン無垢&全段固定
カラーはナチュラルとアイボリーの2色で、いずれもパイン材の無垢(集成材)、ラッカー塗装です。棚板は全段固定のため本のサイズに合わせて調節することはできないものの、コミックや文庫本の大きさに合わせたサイズ設計となっています。
また、全段固定棚とすることで、構造的に丈夫にすることができるうえ、棚板の高さを統一することで見た目が向上するというメリットも得られます。
ハイタイプもあります
実はこちらの商品、現在ベルメゾンで「壁面収納の売れ筋ランキング」1位となっているハイタイプ(上写真)をおよそ半分の高さにしたものです。ハイタイプは2017年頃から販売されており、愛書家から高評価を得て現在に至ります。奥行12.5cmなので廊下やトイレなど狭いスペースにも設置することが可能です。
このたび発売されたロータイプはダイニングキッチンのカウンター下や、腰窓の下に置くのにちょうど良さそうです。ただし、幼児がいらっしゃるお宅では腰窓の下に家具を置くのは避けるようにしてください。特にこういう形状の棚はハシゴのようにして登りやすく、しかも天板の上が狭くて足の踏み場が少なく不安定ですから危険です。
WALL BASEでDIYでも良いかも
ロータイプは幅50cmと80cmがあり、価格はそれぞれ税込14,900円と同19,900円。ハイタイプは幅30cm、50cm、80cmの3サイズで、価格は同15,900~29,900円となっています。
お手頃感のある価格だとは思いますが、コストを考えると決して安くはありません。また、サイズが合わないとか、ラッカー塗装は変質しやすいうえに安っぽく見えるからイヤという方もいらっしゃると思います。
そんなときはニューヒカリ(清水)の「WALL BASE(ウォールベース)Sサイズ」(上写真)と2×6材を使ってDIYで好みの棚を作るというのも一案です。ウォールベースなら同様に石こうボード壁にラックを引っ掛けることが可能です。棚板に1×6材を使って幅80cmの4段の棚を作るなら、5千円くらいからで済むと思います。
塗装をするならコストもスキルも必要ですが、それでもベルメゾンで同サイズのもの(19,900円)を買うよりは安上がりですし、何より自分好みのサイズや仕様に仕立て上げることができます。天地板さえ固定にすれば、残りは棚柱を使って可動棚にしても良いでしょう。
という感じで、今回はベルメゾンの「突っ張らずに取り付けられる薄型ラック」をご紹介しました。最後に申し上げましたようにDIYで自分好みのものを作るということも可能ですが、設計図を描いたうえで木材をカットしたり塗装をしたり面倒なことをしなくても既製品で済ませたほうがタムパが良いとも言えます。
収納には様々な選択肢があります。悩ましいところですが、後回しにせず地震対策をシッカリとやっていきましょう。
コメント