キッチンや洗面脱衣所などを片づける際に小物をまとめるには、たいてい100均のプラスチック箱やA4ファイルボックスで事足ります。しかし、100均では強度が足りなかったり、見た目に安っぽかったり、ファイルボックスでは大きすぎたりと、不満を感じることもしばしばあります。
特に、システムキッチンの吊り戸や洗面化粧台の下の収納スペースでそういった不満を感じます。システムキッチンの吊り戸の奥行は30cm未満であることも多いため、100均のA4サイズのプラ箱やA4ファイルボックスでは大きすぎます。また、100均でA5サイズやB5サイズのプラ箱を探してもバリエーションが少なく、しかもほとんどがJIS規格のAB判の黄金比に近い形となっているため、奥行が合っても幅が合いません。
洗面脱衣所の下の収納スペースでも同様の不満が生じるわけですが、シャンプーボトルなどを収納するためには高さがもうちょっとあったほうが良いとか、プラ箱を積み重ねることができたらなどと思うことがよくあります。100均でも積み重ねできるバスケットはありますけど、見た目も強度もイマイチですからね。
しかし、カインズホームの「Skitto(スキット)」さえあれば、これらの不満は一気に解消されるかもしれません。
カインズ・Skitto(スキット)

出典:カインズ
前述のような不満を感じることがない人には、カインズホームのスキットは「100均で充分でしょ?」という印象だと思います。しかし、日頃からピッタリ合うサイズのプラ箱がないと不満に感じている私などには、文字通りスキッと会心の出来栄えのプラ箱なのです。
スキットのサイズバリエーションは3つです。
- M:W140×D212×H152mm
- L:W140×D282×H152mm
- スリム:W70×D282×H152mm
L(上写真)が基準となっており、MはLよりも奥行が浅く、スリムはLの半分の幅となっています。スリムがLの半分の幅だということはともかくとして、Mがスリムの半分の奥行ではなく約3/4の奥行となっているのは一般の方には不可解に映るかもしれません。しかし、これはスペースに合わせるのではなく、どのように使うか、つまり収めるべきモノを中心に考えると、必要なサイズと思われます。
縦横連結自在で積み重ねもOK
マニアックなサイズの考察が先行してしまいましたが、スキットが素晴らしいのはサイズだけではありません。まず、ネームホルダーがジョイントパーツを兼ねており、縦横に連結自在となっています。キッチンの吊り戸棚やカラーボックスなどのオープンラックに並べて置くだけでなく、シンク下の引出しの仕切りとして使う際に威力を発揮します。
また、深すぎると感じることの多いシンク下の引出しの中で積み重ねて使用することができます。もちろん、オープンラックの棚の上に積み重ねて使うこともOK。これは実際に積み重ねられるということももちろん良いことなのですが、それ以上に、積み重ねても大丈夫な耐久性があるという点が素晴らしいです。
スキットは100均のプラ箱にありがちな積み重ねてコンパクトになる形状ではなくスクエアな形状です。そのため物流コストが高くなりますが、スペースに無駄がなく見た目の収まりもスキッとします。
片面だけ上部がくり抜かれている形状もGOOD。棚に置いたときに中身が見やすく、指を掛けたり、シンク下でフライパンを立てて収納するにも便利。逆に向ければ中身が見えず、スキッと隠せるのも良いです。
なお、作っているのはライクイット(吉川国工業所)というウワサ。ライクイットがカインズホームから受託生産しているというわけですね。ライクイットのジャストイットなどを見れば、なるほど納得という感じもします。
2016/12/27追記:
製品の裏側を見てみたら、ちゃんと「Like it」と書いてありました(笑)
カインズホームのスキットに競合する商品は、リッチェルの「トトノ」や天馬の「ファビエ・キッチンワイヤー」あたりかと思いますが、いずれも個人的にはイマイチ使えない商品だと思っています。その点、スキットはシンプルな構造がゆえに汎用性が高く、使い勝手が良い商品だと思います。
スキットは100均のプラ箱に比べれば高価ですし、このサイズ感は説明しても理解しがたい難しい商品だと思います。いくらグッドデザイン賞を受賞したと言っても、パッと見た感じで誰もがオシャレと感じてくれる雰囲気でもありません。
でも、スキットはその存在意義さえ理解してもらえば、非常に素晴らしい商品であることが分かってもらえるはずです。ハッキリ言って「収納グッズ・オブザイヤー」ものです。是非ヒットしてラインナップが増えてくれることを祈っています。
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