私は基本的に扉付きの収納家具よりもオープンラックをオススメしています。どこに何があるか分かりやすく、出し入れも容易だからです。圧迫感が強くないというメリットもあります。
しかしながら、「地震のときに中身が飛び出すのが心配」と考える人もいるでしょう。耐震ラッチ付きのキャビネットであれば地震の揺れで扉がロックされ、収納物の飛び出しを防いでくれるからです。
もっとも、耐震ラッチ付きであってもキャビネットそのものが倒れてくると厄介です。家具の下敷きになるなら背板のないオープンラックのほうが脱出するのが容易ではないかと個人的には思います。
オープンラックでも収納物の飛び出しを防いでくれるグッズがあります。オープンラック用というよりはオープンタイプの本棚用ですが、地震対策の参考になるのではないでしょうか。
※この記事は2016年9月13日時点の情報に基づいています(2023年6月29日一部更新)
小島工芸・転倒防止補助金具「ボンフック」
小島工芸の転倒防止補助金具「ボンフック」は一応、小島工芸の本棚専用となっていますが、ネジ込み式の棚ダボで、ネジの径さえ合えば、小島工芸以外の本棚でも使用可能です。
使用方法は、上写真のように棚ダボなどにボンフックを取り付け、ラバーバンドを渡すだけ。ラバーバンドは自分で用意する必要があるというのが面倒ですけど、取り付け幅などが異なるので仕方ないですね。
市販のヒートンでも代用可能
小島工芸のボンフックは基本的には棚ダボのネジ穴にしか取り付けできません。しかし、この原理は市販のヒートンを使うことで応用することができます。
木製のオープンラックの任意の位置にヒートンを2ヶ所留め、そこにラバーバンドを渡せば良いわけです。ヒートンなら100円ショップでも購入できますし、ゴム紐も100円ショップで買えますよね。見た目はあまり格好良くありませんけど、あまりコストを掛けずにちょっとした工夫で地震対策が可能なわけです。
地震対策グッズには様々なものがありますが、基本的にどれもシンプルな構造のものばかりです。シンプルだからこそ丈夫で、かつ物理法則に適っているのです。
だからこそ高価な既製品を買わずとも、ちょっとした工夫次第で簡単に応用することができます。もちろん見た目を気にするならばそれなりのものを購入する必要があります。しかし、手間を惜しまず実用性だけを考えれば、いくらでも地震対策はできるのです。
そんなわけで、オープンラックが地震対策の面でデメリットがあるということは決してありません。有事の際のことを考えつつも毎日の暮らしのストレスを減らすことを大切に考えて、最適な収納家具を選んでいただければと思います。
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