引出式衣装ケースを買うときにサイズを気にしない人が意外と多いです。極端な例としては、奥行60cmのクローゼットに置くのに押入れ用の奥行70cm以上のものを買ってきてしまって、仕方なく横向きに置いて使っているというケースもあります。
それは珍しいケースとしても、設置スペースの寸法しか考えていなくて失敗するということは実に多いです。押入れの下段の高さが65cmなので高さ30cmの引出式衣装ケースを買ってくればピッタリと思ったら、下着を収納するには深すぎて使いにくかったということはよくある話です。
このように、引出式衣装ケースなどの収納グッズを買うときには、設置スペースだけでなく何を収めるのかということを確認しておく必要があります。とは言え、プラチェストに関してはこれまで選択肢がないという現実がありました。
※この記事は2017年11月2日時点の情報に基づいています(2023/07/27一部更新)
天馬・フィッツプラス65幅深型シリーズ
それを踏まえてということでしょうか。天馬がプラチェストのフィッツプラスに「65幅深型」というシリーズを投入しました。上写真の左が従来品、右が新商品の深型で、引出し1段あたりが従来よりも深くなっています。
従来品は引出し内寸高さが15cmだったところが、深型は同じく21.5cmとなり、約43%もアップしています。引出し内寸の高さが15cmだとTシャツやカットソーを収めるには最適でしたが、セーターやフリースを収めるには不向きでした。深型はそれらに対応したと言えます。
深型は絶妙な65cmという幅
従来のフィッツプラスは、幅が35cm、55cm、65cm、75cmの4サイズ、高さが3段、4段、5段、7段というラインナップでした(幅65cmのみ6段もあります)。対して新商品の深型は今のところ幅は65cmのみ、高さは3段(F6533D)と4段(F6534D)だけとなっています。
しかしながら、深型を65cmという幅にした天馬はさすがです。引出し内寸幅は56.5cmとなり、幅28cm程度に畳んだ厚手の洋服を収納するのに最適だからです。厚手の洋服は畳んだ大きさがTシャツなどよりも大きくなってしまうんですよね。
また、引出し内寸幅が56.5cmであれば、上下二つ折りにしたジャンパーなどを収納するにもちょうど良いサイズと言えます。おそらく天馬はそういったことを検証したうえで幅65cmというサイズで決め打ちしてきたんだろうと思います。
従来型の4段・5段タイプにピッタリ合う高さ
※現在プロパーにはブラウン系の天板はありません
加えて、深型3段タイプの高さは従来型の4段タイプに、深型4段タイプは従来型の5段タイプにピッタリ合う高さとなっています。これにより、従来型と深型を一緒に並べても見た目の収まりが良いようになっているわけです。
よく見ると深型の4段タイプの一番上の引出しは従来型と同じ高さとなっており、下3段だけが深型となっていることが分かります。つまり、深型3段タイプの引出しと深型4段タイプの下3段の引出し、従来型5段タイプの引出しと深型4段の最上段引出しは共通化されており、製造が効率化されていると思われます。
この点については一見、消費者に何らメリットがなさそうに見えます。しかし、高額な金型をむやみに増やすことなく、オペレーションを効率化させることで、合理的な価格で商品を安定供給することに貢献していると考えられます。このあたりはさすが天馬ですね~。
深型4段タイプは最上段の引出しだけが従来型と同じ高さということで、下着を入れたり、マフラーや手袋を収納するのにも便利と言えます。
こうして見てみると、今回の新商品は単に引出しが深いというだけでなく、実に良く考えられていると思います。本当に、さすが天馬ですね~。
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