ニトリの「Nクリック」シリーズはスリースパインという特許を用いており、ネジ釘不要で簡単に組み立てできる家具です。表面材は一般的な組立家具よりも高級なものが使われており、見た目にもワンランク上の仕様となっています。
ただ、やはり価格がちょっと高めだからか、従来の「Nカラボ」と比べるとワッと売れる感じではありません。シェルフやチェストもガタツキがあるなど評価が低調です。
だからと言って、ただ指をくわえて眺めているニトリではありません。新商品のローボードを投入するなどしてテコ入れを図ってきた模様です。
※価格および仕様はすべて2022/08/23現在
ニトリ・Nクリック ローボード
このたびNクリックシリーズに新たに加わったのは「簡単組み立てテレビボード Nクリック NC700」です。上写真の120cm幅のほか、半分の60cm幅の2サイズが用意されています。また、上写真のミドルブラウン色のほか、ホワイトウォッシュ色もあります。
組み立てが意外と大変
冒頭でも申し上げた通り、Nクリックシリーズはネジ釘不要で組み立てが簡単なことが大きなメリットです。しかし、動画を見てビックリ。一般的な組立式ローボードに比べると特に引出しの組み立ては楽ですが、外箱のほうは意外と複雑なのです。
この値段なら完成品を買うわ
また、いくらNクリックシリーズがプリント紙の中でもエンボスが掛かった高級なものを使っているとは言え、所詮は組立家具です。にもかかわらず、価格は120cm幅で税込14,900円、60cm幅で7,990円もします。120cm幅でその値段なら国産の完成品ローボードや同じく完成品で表面材に天然木突板を使ったローボードも買えてしまうんですよね。
ローボードって完成品でも国産でも意外と安いんですよ。そこを分かっていたら、Nクリックのローボードは買わないでしょう。
ニトリ・Nクリック チェスト
今回のTVローボード発売と同時に、Nクリックのチェスト(NC700)もリニューアルされています。従来品(ノワエトレミ8090T)は幅79×奥行40×高さ90cmだったのに対し、新型は幅80×奥行40×高さ88cmに少し寸法が変わっています。同時に、幅47cmサイズも追加されました。いずれもホワイトウォッシュとミドルブラウンの2色展開です。
ほか、従来品は外箱に背板を1枚ハメるだけの構造だったので横揺れがありましたが、新型は背の中央に桟を入れることで横揺れの軽減を図っているように見えます。
ニトリ・Nクリック シェルフ
Nクリックのシェルフ(NC700)もリニューアルされました。こちらも寸法が微妙に変わっていて、従来品(ノワエトレミ7093T)の幅70×奥行30×高さ93cmに対し、新型は幅70×奥行30×高さ92cmに高さが1cm変わっただけ。構造も特に変わりがないように見えます。
よって、何か変えたとしたら、3色展開だったのをホワイトウォッシュとミドルブラウンの2色展開に減らしただけと言えるでしょう。シリーズ全体でローボードとチェストのサイズバリエーションを増やした一方で、カラーバリエーションを減らすことで、アイテム数が増えすぎないように調整したわけですね。
というわけで、Nクリックシリーズに新しく追加されたTVローボードは決して悪くはないものの、組み立てが期待したほど楽ではない上に、価格が安くなくて、これなら完成品を買ったほうが良いと思いました。ニトリの売場だけで見れば存在価値はあるでしょうけど、ほかの家具屋なども見て回ったらあまり優位性はないでしょうね。
Nクリックのチェストにしても、半間サイズの4段で税込14,900円ですから、天馬の「フィッツプラス」を買ったほうが良いと個人的には思います。フィッツプラスのほうが引出しの開閉がスムーズだし、軽いし、地震等で倒れてきても危険性が低いです。
シェルフに関しては横揺れするし、使い勝手が悪い構造だし、論外(笑)これに税込7,990円と費やすなら、普通に「Nクリック ボックス」を2つ買って並べたほうがコスパも使い勝手も良いと思います。
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