ここ数年、スチールと木材を組み合わせたハイブリッドな家具が増えました。食器棚、デスク、ダイニングセットなど、多くの家具に見られる傾向です。
スチールは薄くて頑丈。そのため自由度の高いデザイン設計が可能です。おまけにリサイクルが可能なサスティナブルな素材です。また、天然木と違って容易にキズがつくことはなく、木目が気に入らないなどとクレームが入る心配もありません。
だからこそIKEA(イケア)はスチールを使った家具が多いのだと思いますが、ニトリも同じ方向性を模索しているのでしょうか。「PLATSA(プラッツァ)」のようなスチール×合板のワードローブを発売しました。
※価格および仕様はすべて2022/03/25現在
ニトリ・アテン
一般的にワードローブと言えば木製のものが多いものの、ルミナスラックのワードローブのようにスチールだけでできたものも少なくありません。そんな中、ニトリの新商品「アテン」は木製のチェストの上にスチールフレームの棚やハンガーラックが付いたハイブリッドタイプのワードローブです。
イケア「プラッツァ」に似とります
ただ、これがどうもIKEAの「PLATSA(プラッツァ)」に似ているような気がしてなりません。そこで、価格を比較してみると、面白いことが分かりました。プラッツァは上写真の組み合わせで税込61,700円ですが、それとよく似た構成でアテンは同114,800円と2倍近くにもなるのです。
アテンのチェストは完成品
アテンがプラッツァに比べて効果である理由はいくつか挙げられますが、その理由のひとつはアテンのチェストが完成品だからでしょう。アテンのほうが高いのはその手間賃と物流コストと言えます。
もっとも、それだけではないとも思います。それぞれのラインナップが異なるため単純比較はできないものの、チェスト以外のオープンハンガーユニットを比べてもプラッツァのほうが3割以上は安く感じられます。このあたりはやはり大量生産で実績があるプラッツァのほうが有利ということでしょう。
アテンは突っ張り式
価格ではプラッツァに圧倒されるアテンですが、チェストが完成品で組み立てが楽なほか、突っ張り式で壁に穴を開けることなく転倒防止策を図れるというメリットがあります。プラッツァは壁に直接ネジで固定しなければなりませんから、アテンのほうが日本人の暮らしに合っていると言えましょう。
そのほか、プラッツァはラインナップが豊富すぎてどう組み合わせて良いか悩ましいですが、アテンはラインナップがシンプルなので組み合わせ方をイメージしやすいと思います。もっとも、組み合わせに悩む場合はIKEAのコワーカーに相談すれば良いだけの話ですが。
以上の通り、ニトリのアテンはイケアのプラッツァに似ていますが、単純に色が違うだけでなく、チェストが完成品で組み立てが楽、突っ張り式で転倒防止策も容易というメリットがあります。一方で、価格はプラッツァと比較するととても高価です。
どちらの色が部屋に合うかという問題を除いては、価格重視ならプラッツァ、組み立てや転倒防止策や組み合わせを考えるのが楽なほうが良いという場合はアテンという感じでしょうか。ただ、アテンはもうちょっと安くしないと厳しいような気がしますけどねー。
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