【収納家具の選び方】見えないところをチェックせよ!「背面化粧仕上げ」がオススメの理由

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内側が化粧されていない押入れ

お片づけブログメディア”cataso(カタソ)”に収納マンの新しい記事が公開されましたのでお知らせします。

⇒ ”やっぱりコスト?収納家具の内側に「ベニヤ仕上げ」が多いワケ”

 

合板は「ベニヤ」とは呼ばない

どんな業界でも消費者の立場から見れば不思議なことも業界人から見れば常識であることがよくあります。たとえば自動車業界でのコスト意識は強烈で、円単位ではなく銭単位でしのぎを削っています。住宅業界や家具業界ではそこまでシビアではないですが、押入れの中を覗くと合板が化粧されずにむき出しだったり、収納家具の背板が汚い感じだったりするのも、同様にコストを抑えるためと言えるでしょう。

ちなみに一般的によく「ベニヤ」と言われますがこれは正しい表現ではありません。ベニヤとは単板で、貼り合せていないシート状の木材のこと。そう、551の蓬莱(ほうらい)の豚まんの底に貼り付いたものみたいなものです。ですから正しくはラワン合板、もしくはシナ合板などと呼ぶのが適切です。



もちろんコストだけでなく用途に応じて使い分けられる

木製収納家具に使われる主な材料は簡単に言うと、以下のような序列があります。

  1. 無垢板(集成材)…複数の木材を接着して一枚の板にしたもの
  2. 突板…木材を薄くスライスして合板の表面に貼ったもの
  3. エンボスシート…表面に凸凹加工を施した化粧紙(を貼った合板)
  4. プリント合板…木目等を印刷した紙を貼った合板
  5. ラワン合板…薄くスライスしたラワン材を貼り合せた合板

なおシナ合板はその構造上、突板と考えることもできますが、シナは銘木(希少性の高い樹種)ではないため、一般的に銘木を使用する突板と分類されることはありません。

木製収納家具には他にも、木材を繊維状にして固めた「MDF」や木材を粉砕して固めた「パーティクルボード」などが使われますし、表面もポリエステル樹脂(ポリ合板)、メラミン樹脂(メラミン樹脂合板)などが使われることもあります。それらはすべてコストだけでなく、使われる場所に求められる耐久性、デザインなどに応じて使い分けられています

 

収納家具は「背面化粧仕上げ」がオススメ

一昔前までは背面化粧仕上げというのは一部の高級家具に限られた特権でした。収納家具の背面は壁に隠れて見えなくなるところであり、一般的にはそこにコストを掛けるべきではないと考えられていたのです。

しかし自由な家具レイアウトが求められるようになるとともに、背面がプリント化粧合板によって化粧仕上げされていればホコリが付きにくく掃除がしやすいということから、背面が化粧仕上げされていることが大きなアドバンテージと見られるようになったのです。そうして現在では高級家具に限らず、かなり単価の安い収納家具でも背面にプリント化粧合板が使われることが増えています。

 

背面の化粧に限らず、収納家具は見えないところにこそその真価が問われる重大な違いがあります。引出しを抜いてみたり、扉を開閉してみると、パッと見た感じでは分からなかった違いに気づくことができるはずです。

イケアの収納家具は表面こそ突板を使うなどして立派ですが、中を開ければ粗末なものです。またネット通販では、見えない部分を積極的にアピールしているところはまだまだ少ないと言えます。やはり収納家具は実物に触れてよく比較検討したうえで購入することが望ましいと言えるでしょう。

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