収納の問題
押入れの下段にコミック本や雑誌を収納する方法として適切なものを以下の選択肢から選びなさい。
1.押入れ用の引出式衣装ケースに収める
2.押入れ用ブックカートを使う
3.押入れの奥面にカラーボックスを置く
なお、下記の通り条件があるものとする。
- コミック本や雑誌の使用頻度は年に数回出し入れする程度
- 押入れ下段の大きさはW1650×D780×H660mm
解説と答え
他に収めるモノとの兼ね合いがありますので一概にどれも間違いとは言えないのですが、1.の押入れ用の引出式衣装ケースを使うことは避けたほうが良いです。コミック本や雑誌は1冊ずつでは軽いものの、まとまった量になれば相当の重さになるため、一般的な樹脂製の引出式衣装ケースでは変形してしまう可能性が高いからです。
同様の理由から、2.の押入れ用ブックカートを使うこともあまり良い方法とは言えないでしょう。押入れ用ブックカートにコミック本や雑誌を詰め込むと、キャスターが付いていても動かすのはなかなか大変だからです。無理に動かそうとしてキャスターが折れてしまうこともあります。
よって消去法的に、3.のカラーボックスを使う方法がもっとも適切と言えます。前述の通り、他に収めるモノとの兼ね合い次第と言える部分はありますが、前提条件として”コミック本や雑誌の使用頻度は年に数回出し入れする程度”となっていますので、カラーボックスの前に比較的動かしやすいモノを置けば問題ありません。むしろ引出式衣装ケースや押入れ用ブックカートに、使いやすい押入れの手前のほうを占領されてしまうほうが問題でしょう。
そもそも論になってしまいますが、基本的には押入れにコミック本や雑誌を収納することは避けたほうが良いです。広い空間である押入れと小さな本は非常に相性が悪いからです。今までにたくさんのお宅にお邪魔してきた私の経験から言うと、どうしても押入れにコミック本や雑誌を収めないといけないというケースは非常にまれです。押入れと相性の悪い本を無理矢理収納しようとして、相性の良い布団やストーブや扇風機などを出しっぱなしにしているようなことが多いのです。
収納は難しく考えれば考えるほどドツボにハマります。カラーボックスを使ってコミック本や雑誌を収める場合も、すき間なくキッチリ収めようとすると、まずうまくいきません。2段カラーボックスを使おうと、3段カラーボックスを使おうと、縦にしようと、横にしようと、まず押入れにピッタリ収まることはありません。仮に収まったとしても、今度はコミック本や雑誌の大きさに合いません。本当にこんなことを一生懸命考えだすとドツボなのです。
収納で考えるべきはまず自分の使い勝手。引出しだったら、キャスター付きだったら確かに便利ですが、耐久性のこともちゃんと考えないと、絵に描いた餅になります。次に、収めるモノのこと。どういう性質のモノかよく理解して、置き場所や置き方を考えましょう。最後にスペース。すき間なく収納することも大事かもしれませんが、そのための費用や手間のことも考えなければなりません。収納は必ず、人→モノ→場所。そういった考え方ができていれば、今回の問題は自ずと答えが出せるでしょう。
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