洋服の収納と言うと、どうしたらたくさん掛けられるかとか、どうすれば片づけやすいかなど、どうしてもミクロな視点に目が行きがちです。しかし、「収納は家事のひとつではなくすべての家事の土台」ですから、マクロな視点で捉えなければなりません。
収納を小手先のテクニックで何とかしようとするのではなく、マクロな視点で見ないといけないのは、洋服に限らず他のモノも同様です。しかし、特に洋服は「着る」→「洗濯する」→「干す」→「畳む」→「収納する」という5サイクルで家の中だけでなく家の外まで大移動する特殊なモノです。これだけの大移動ですから、この洋服の5サイクルを少し改善するだけでも家事を楽にしたり時短することが可能です。
今回はまず、洋服の5サイクルの距離を縮め、洋服の洗濯や収納にかかる家事の負担を減らす方法について考えてみたいと思います。
【収納する→着る】整然と収納して選びやすく出しやすく!
タンスやクローゼットなどから洋服を出して着るとき、この作業を楽にしようと思ったら、次の2つのことが大事だと思います。
- 洋服を選びやすい
- 洋服を出しやすい
いずれの点についても、端的に言えば整然と洋服が収納されている状態が望ましいと言えます。具体的には、できるだけ1ヶ所にまとめ、種類別に分けて収納することが望ましいですね。そうすると洋服を選ぶ際にあちこちに移動したり、洋服を出すのに手間取らなくて済みます。
【着る→洗濯する】脱衣カゴを減らし洗濯の回数を減らす!
一般的に、洋服を脱ぐときは脱衣所で、そのままお風呂に入ることが多いと思います。ですのでここでは大きな移動を伴うことはまずありません。しかし脱いだ洋服を分けて洗濯する場合は、無駄な手間を伴っている場合があります。脱衣カゴをいくつかに分けている場合は要注意です。
脱衣カゴがいくつもあるとそれらを置く場所をキープするのもなかなか大変ですが、洗濯の回数が増えるという意味でも大変なことです。油汚れのひどい作業着やドロドロの体操服など、どうしても分けて洗う必要があるものがあることは当然ながら、やり方次第で脱衣カゴを減らしたり、洗濯の回数を減らすことは可能です。
たとえば、メインの洗濯物は洗濯機に直接放り込むようにすれば、脱衣カゴはひとつ要らなくなります。弱洗いするもの、汚れのひどいものなどは、手洗いする、浸け置きをしてから洗濯するということも可能です。ほか、同じようなものを何着かまとめて洗うようにする、脱衣カゴではなく脱衣袋を壁にフックで掛けるようにするなど、その気になれば改善する方法はいくらでも出てきます。洗濯の手間の掛からない洋服を選んで買うようにするというのもひとつの方法ですね。
【洗濯する→物干し】洗濯用ハンガーなどを最適な場所に!
洗濯用ハンガーやピンチハンガーはどこに収納していますか?洗濯機の近くやベランダ周辺ということが多いと思いますが、押入れの中など、まったく動線に結びつかない場所に置いているケースもあります。言うまでもなく、作業動線や生活動線に合わせてモノを配置しないと、無駄な手間や移動を伴うことになります。
洗濯用ハンガーやピンチハンガーを置く場所は、洗濯物を干す手順や場所と強く関係しています。洗濯機のところでハンガーなどに吊るしてから物干しに持っていくパターンと、洗濯物を物干しに持っていってからハンガーなどに吊るすパターンがあり、ハンガーやピンチは前者の場合は洗濯機近く、後者の場合は物干しの近くに収納するのが基本です。どちらが正しいというわけではなく、状況やニーズに合わせて変えてみると良いでしょう。ちなみに洗濯機のところでハンガーなどに吊るすようにすると、洗濯物を脱衣カゴに入れて物干しに持っていく必要がないので、脱衣カゴが必要なくなったり、日射や寒さを気にすることなく洗濯物を干すことができます。
ほか、屋外だけでなく、室内で干す場合もあると思います。ベランダなどと室内干しの場所が近い場合は、洗濯用ハンガーなどをベランダ付近に置いておいて問題ないですが、そうでない場合は移動が面倒です。その場合は洗濯機のところで干すようにすると、洗濯用ハンガーを持って移動する必要がなくなります。また、いっそのこと、干すのをやめて全部を乾燥機で済ませるということも可能ではないでしょうか。そうすれば劇的に移動する距離や時間は減らすことができます。
【物干し→畳む】畳む場所を変えるという方法もアリ!
干し終えた洗濯物を取り入れ、それをすぐに畳んで片づけられれば理想的ですが、なかなかそうもいかないことが多いと思います。そんなわけでベランダで干した洗濯物を取り入れてリビングのソファーに山積みにし、時間の余裕ができてからリビングで洋服を畳むということが多いのではないでしょうか。
これはこれで合理的な方法でそれ自体はまったく問題ないと思います。リビングで洋服を畳みながらテレビを見て寛いだり、家族とコミュニケーションを取ることができるという点でも合理的だと思います。
ただ、もしそれ以上を求めるのであれば、ちょっと見た目の良いバスケットに取り入れた洋服を入れるようにするというのも方法のひとつです。また、洋服を収納する場所に持っていって畳むようにすると、動線に無駄がなく、見た目の問題もクリアすることができます。
【畳む→収納する】やっぱり洋服は一ヵ所にまとめて収納!
畳んだ衣類を収納する際は、あちこちの部屋に配達しなくて済むほうが楽です。そう考えるとやはり洋服は一ヵ所にまとめて収納するのが合理的と言えます。
また、ハンガーに吊るして干した洋服をそのままクローゼットに掛けるようにすれば、畳む手間は必要ありません。すべての洋服を掛けるのはスペース的に難しいことがほとんどだと思いますが、その配分を増やすことが可能な場合はあります。その際は洗濯用ハンガーではなく普通のハンガーを使うのが良いですね。
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