「キッチンの床下収納って、何を入れたら良いんですか?」
一戸建てにお住いの方から時々いただくご質問です。一方で、もう何年も住んでいるのに床下収納の存在に気付いていなかったという方もいらっしゃいます。
床下収納はキッチンに設けられていることが多く、キッチンマットの下に隠れているので気付かないこともあるのでしょう。また、その存在を知っていても、キッチンマットをめくり上げ、フタを外し、底の深いところからモノを出すというのは面倒臭いものです。およそ頻繁に出し入れするような場所ではありません。
では、床下収納はどのように活用すれば良いのでしょうか。床下収納に収めるのに適したモノについてまとめてみたいと思います。
床下収納に適したモノ
- 使用頻度が低いモノ
- キッチンや洗面所で使うモノ
- 湿気の影響を受けにくいモノ
床下収納に適したモノの条件は概ね上記の3点です。まず、どうしても使いにくい場所ですから、頻繁に出し入れするようなモノは向きません。使用頻度が低くても保管しておく必要があるモノは決して少なくないですから、そういったモノを中心に収めましょう。
また、床下収納はキッチンや洗面脱衣所などにあることが多いと思います。これは床下点検口を兼ねているためです。ほかの部屋で使うモノを収めても問題ありませんが、収納は使うモノを使う場所に収めるというセオリーに従って、キッチンや洗面脱衣所で使うモノを収めるのがベターと言えます。
1階にある床下収納はいわば小さな地下室です。そのため、温度は比較的低く保たれていますが、湿度が高くなることがあります。湿気の影響を受けやすいモノは避けたほうが無難でしょう。
以上の3条件を踏まえ、もう少し具体的に床下収納に適したモノを提示してみましょう。
使っていない食器(引き出物など)
多くのご家庭で、結婚式の引き出物でもらった食器など、使っていない食器があるはずです。それらをシステムキッチンの吊戸棚に上げていることが多いと思います。しかし、食器は重くて割れやすいモノですからあまり好ましくありません。一方で、下のほうに収納するスペースが他にあれば良いですが、そこは使いやすい場所なので他のモノが既に占領してしまっているはずです。
その点、床下収納は割れモノを収めても落ちてくる心配がなく、重くても上から下すよりは出し入れが楽です。しかも、床下収納は開けるのも閉めるのも面倒なので、使い勝手があまり良くなく、使用頻度の低いモノを収めるのに適していると言えます。
自家製の味噌や梅酒など
床下収納は一般的に室温よりも温度が低いので、本来長期の保存が可能な自家製の味噌や梅酒などを貯蔵しているのに向いています。しかも、これらはいずれも重くて割れやすいモノ。まさに床下収納にうってつけと言えるでしょう。
他にも、缶詰、砂糖など、長期保存が可能で湿度の影響を受けない食品なら床下収納に入れることができます。床下収納は外気に接しているため湿気が入り込む可能性があり、キッチンでこぼした水が流れ込む場合もあるので、水気には少し注意が必要です。
非常用飲料水など
断熱層が設けられた1階用の床下収納の内寸はおよそ幅470×奥行470×高さ330mmであることが一般的です。この高さは2リットルのペットボトルにピッタリですから、長期保管が可能な非常用飲料水を収納するのに適しています。
2リットルのペットボトルの底面は約100mm角なので、16~20本=32~40リットル程度が収まる計算です。一方で、床下収納の耐荷重は80kg以上あることが一般的であるため、その点も心配ありません。
地震などの有事を考えれば40リットルでも決して多い量ではないと思います。ほかの防災用品も一緒にと考えるよりも、非常用飲料水だけで埋め尽くしてしまっても良いのではないでしょうか。
ほかにも様々なモノを収納できる可能性がありますが、代表的なモノは以上の通りでしょう。
普段ほとんど使わなくても必要なモノはたくさんあるはずです。また、普段は使わないけれども有事になれば使うモノというモノもあります。まったく活用していないのであれば、この機会に活用の仕方を検討していただくと良いでしょう。
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