従来、無印良品のカラーボックスと言えばパルプボードボックス(下写真)でした。パルプボードでできたボックスは無印良品らしさがあるものの、グラグラするし、ワケもなく高いし、なんでこんなものが定番品として販売し続けられているのかサッパリ分からないというシロモノです。
ところがここに来て、無印良品から新たなカラーボックスが発売されました。それは「木製収納ケース・オープン・ワイド」です。
※この記事は2019年4月27日時点の情報に基づいています(2023年8月31日一部更新)
無印良品「木製収納ケース・オープン・ワイド」
こちらが無印良品の新しいカラーボックス、「木製収納ケース・オープン・ワイド」です。表面材はパルプボードではなく、ホワイトオークまたはウォールナットの突板(背板は裏表ともMDF合板)。しかも、組立式のパルプボードボックスと異なり完成品です。
2段タイプのパルプボードボックスと比較すると価格は2倍前後と高価ですが、組み立てが苦手な人や、天然木の質感を好む人にとっては十分に価値が感じられると思います。
主にユニットシェルフ用オプション
実はこちらの商品、無印良品の新しいカラーボックスとして売り出されたわけではありません。スチールまたはステンレスユニットシェルフ用オプションとして扱われています。
しかしながら、ユニットシェルフ専用としてだけでなく、単品でも使用可能です。
引出式、サイズ違いもあり
実はオープンタイプは先ほどのワイドサイズが1タイプあるだけで、関連商品の残りはすべて引出式となっています。2段タイプ(上写真)と4段タイプがあり、スタンダードサイズとワイドサイズ(上写真)の2サイズがあります。
従来の「ボックス・引出し」との違い
無印良品には従来からユニットシェルフ用のオプションとして「スチールユニットシェルフ用・ボックス・引出し」(上写真)があります。今回発売された引出式とはどう違うのでしょうか。
(従来品)ボックス・引出し | (新商品)引出式 | |
---|---|---|
サイズ | 幅86cm(ワイド)用 | 幅58cm用 |
材質 | オークまたはウォールナット突板 | オークまたはウォールナット突板 |
塗装 | UV/ウレタン樹脂塗装 | アクリル樹脂塗装 |
スライドレール | あり | なし |
組立 | 外箱は組立式、内箱は完成品 | 完成品 |
設置方法 | 帆立に直接取り付ける | 棚板の上に乗せる |
天板耐荷重 | 15kg | 3kg~ワイド5kg |
引出耐荷重 | 5kg | 段数やサイズにより1kg~5kg |
製造国 | 台湾 | インドネシア |
税込価格 | 19,900円/21,900円 | 4,990円~8,990円 |
※価格は2019/04/27現在の通常価格
以上の通り様々な違いがありますが、根本的な違いとして従来品はユニットシェルフの幅86cm(ワイド)用のみ、新商品は幅58cm用のみとなっており、まったく競合しません。また、従来品はユニットシェルフ専用のパーツである一方、新商品は単品もしくは2段まで重ねて使用することができます。
どうして従来品のサイズ違いを用意しなかったのかというと、これはおそらくユニットシェルフ専用パーツとして売り出しても数が捌けないため、単品でも使用できるアイテムとして発売したかったのではないでしょうか。あくまで私の推測に過ぎませんが。
ちなみに、ユニットシェルフの幅86cmを「ワイド」と呼んでいるにもかかわらず、幅58cm用の引出式やオープンタイプも「ワイド」というのは何ともややこしい話ですね(苦笑)
奥行外寸は37cmなのに内寸は33cm
冒頭のオープンタイプに話を戻しまして、これは通常のカラーボックスとは異なりユニットシェルフに合わせて作られているので、奥行は約37cmと深めになっているものだと思っていました。ところが実際は内寸奥行が約33cmしかありません。
上写真のように置いた場合の1ボックスあたりの内寸は以下の通りです。
これは一般的な2段カラーボックスを同じ向きに置いたときと比べて、幅は4cmほど小さく、奥行は5cmほど大きく、高さは8cmほど小さいサイズと言えます。おそらくこれはポリプロピレンファイルボックスの奥行(32cm)に合わせたのでしょう。もしくは、LPレコードやアルバムに近いサイズと言えます。ただし、ナカバヤシのフエルアルバムは高さが33.5cmあるので収まりません。
無印良品の商品ページで見ると上写真のように裏面はほぼフラットになっているのですが、実際には3cmほど背板が奥まっています。このあたりが誤解の原因です。せめて内寸くらい明記して欲しいものですねー。
以上の通り、このたび発売されたステンレスユニットシェルフ用の木製収納ケースは単品でも使えるものの、基本的にはやはりステンレスユニットシェルフ専用と考えたほうが良さそうです。単品で使うには価格がちょっと高くて、それなら他の商品を使ったほうが良いと感じるからです。
しかしながら、ステンレスユニットシェルフとポリプロピレンファイルボックスを組み合わせればオープンボックスの必要性は乏しく、木製引出しについてもポリプロピレンの引出しで十分な感じもします。見た目重視なら従来からあるボックス引出しを使ったほうが良いようにも思いますし、ちょっと中途半端な感じがしますね。
コメント
こんにちは!
こちらにも顔を出しております。
学習机でお世話になりましためだかのきんちゃんです。
机が決まったのもつかの間、ランドセル置き場兼図鑑などを置くスペースはやはりあるべきでは、となり、無印良品のシェルフを考えています。
10年前に確かステンレスのユニットシェルフを買い(高さ180cm位、幅60cm弱、当時あった長机付きのもの)、今もさびずに現役で使えているので長くもつことは経験済みです。
今見てみますと、スチールとステンレスでだいぶ値段が違うことに驚きました。
また、木製収納に引き出しもあるとのこと、これならワゴンなくてもよかったかなー、なんて…(これならピュアナチュール袖なしに手が届いたかも、なんてなんて…)
当初はランドセルラック代わりに120cmのカラーボックスを、と考えたところから始まりました。
ただ、私自身、学生時代に180cmくらいの本棚を買った覚えがあるので、いずれ何かの棚を買うなら最初から、と考えてユニットシェルフにたどり着きましたが、本棚として使うには少し使いづらい(棚の高さの調節の幅が大きいため)かなとも思いまして。
伺いたい点は4点です。(多くてすみません)
①シェルフの中段にランドセルを置くようにしたら、115cmの子供では出し入れしづらいですか??
夫は120cmでいいと言ってますが、私は使いにくくなければ180cmがよいと思ってます。
②過去の記事も拝見しましたが、スチールとステンレスの耐久性は、水回りに置かず、通常の使い方であればそう変わりはなく、インテリア性の違い?と考えていいですか?
部屋の内装が白っぽいため、グレーよりステンレスの方が合う気がするのですが、これだけ値段が違うとちょっと考えてしまいます。
③120cmの場合、耐震対策はやはり壁に取り付ける、になるでしょうか。
オプションに取り付け金具がありますが耐震対策のものではないとあること、180cmなら突っ張り棒が使えるものの120cmは難しいこと、足元にカーペットを敷く予定のため耐震ジェルマットは適さないことから、壁につけるほかないのかな?と思いまして。
リビングから子供部屋に移ることから、壁に固定するのにはちょっとためらいがあります。
④本棚として使う場合、使いやすく工夫するポイントはありますか?
やはり本を置きたければ本棚を買うべきですかね…
ちなみに、考えている仕様は、幅60cm弱、バックパネル(白・ツヤなし)を筋交いの代わりに、板はステンレスならオーク、スチールなら木のものです。(ワゴンがあるため、木製収納はつけません)
お忙しい中、またまた申し訳ないのですが、よかったらご意見いただけると嬉しいです。
よろしくお願い致します。
めだかのきんちゃんさま
こちらにもお越しくださいましてありがとうございます^^
無印良品のユニットシェルフのデスクって、確かにありましたよねー。
2006年の秋冬カタログを見てみたら、ダークグレーのスチールユニットシェルフやパイン材の棚板なんていうのもあって、時代の変化を感じました^^;
さて、おっしゃる通り、いずれは背の高い棚があったほうが良いと思います。
カラーボックスを買ってその場をしのぐよりも、長い目で見て背の高い棚を買ったほうが合理的なのは間違いないでしょう。
ただ、リビングに置かれるご予定ということですから、レイアウトによっては見た目に違和感を生じる可能性があるかもしれません。
また、一般的なカラーボックスだと幅42cm程度ですが、ユニットシェルフだと58cmになるので、子供部屋では十分な大きさでもリビングには大きすぎるということも考えられます。
このあたりについては、リビングの状況や好みに応じてご検討ください。
ご質問の件について順番にお答えすると、まずランドセルを置く位置については高さ80cmくらいなら問題ないでしょう。
大人でもそうですが、肩より高い位置に中身が詰まった重いランドセルを置くというのは厄介な作業です。
できなくはないですが、片づけるのが面倒臭くなりがちです。
また、あまりにピッタリすぎるスペースを設けると、子供の力では収めるのが難しくなります。
ランドセルを置く段はランドセルとカバンひとつにするなど、ゆったりめの収納を心掛けてください。
次にスチールとステンレスの違いですが、耐久性の面で言うとスチールはキズが付きやすくてそこからサビやすいと言えます。
ランドセルの金具が当たってキズが付き、そこからサビが発生するということがあらかじめ予想できるでしょう。
ただ、スチールとステンレスではかなり価格が違います。
キズが付いたらその棚板だけ買い替えれば良いというのも考え方のひとつかもしれません。
ちなみにスチールは先日のリニューアルで、グレーからほぼホワイトに変わりました。
【参考】https://new.shuno-oshieru.com/muji_steel_unit_shelf_renewal/
転倒防止策については、無印良品の立場で言えば転倒防止補助フックを使うのが適切なのだと思います。
ただ、これは下地のある場所に設置する必要がありますし、壁にネジ穴が開くことになります。
なので、個人的には北川工業の「スーパータックフィット」がオススメです。
壁紙によっては剥がれる可能性がありますので、その点はあらかじめご了承ください。
【参考】賃貸の地震対策にオススメ!北川工業「スーパータックフィット」
最後にユニットシェルフに本を収めるための工夫ですが、これはファイルボックスを使うのが適切です。
下記事の写真のように開口部を手前に向けて使うと良いでしょう。
【参考】角2封筒もジッパーファイルも収納可能!like-it「ファイルボックスLM-28」
サイドが斜めにカットされたファイルスタンドはファイルなどをシッカリ立てられないことがあるのであまりオススメとは言えません。
また、無印良品のファイルボックスは四角すぎてファイルを取り出しにくいので、ナカバヤシのキャパティやニトリのA4ファイルケースがオススメです。
【参考】「ファイルボックス」のオススメ7選!書斎からキッチン、リビングまで
ファイルボックスは棚の幅いっぱいに並べるのではなく、幅58cmのユニットシェルフなら2~3個も使えば十分でしょう。
ブックエンド代わりに使えばOKです。
また、ユニットシェルフは奥行が深いため、奥にほとんど読まない本などを置くと良いでしょう。
棚の幅にカットした2×6材などを棚の奥に置き、その上に単行本を並べれば「段違い棚」のように使うこともできます。
以上、ご参考になれば幸いです^^
収納マンさま
素早いご返信、ありがとうございます!
やはり、最初から大きいものを買った方が合理的ですね。
廃棄する手間もありますし。
もともとリビングにその古いシェルフが置いてあり、長机で作業をしたりミシンをかけたりしていたので、背の高いシェルフがリビングにあっても問題ないです。
長机、ミシンの横にアイロン台も置ける幅が大変重宝しているので、なんなら同じセットと、オーク材のワゴンを買うのが最強だと思っていたのですが、とっくに廃盤とのこと…
なんだかちょっと悲しいです(苦笑)
棚にはランドセルと、通学バッグを置くイメージでおりますが、寝かせて置く場合、1.5段分(30cm弱)では狭いですよね…
高さ調節金具で高さを上げると、小物を入れるスペースもできていいかなと思ったのです。
まあ、ランドセルが夏過ぎには来るので、その時に子供と一緒に考えてみて、使う本人のアイディアを尊重したいと思います。
通学バッグは横の帆立に引っ掛けてもいいですしね。
次の良品週間までに夫を説得してみます。(机に引き続き 笑)
ステンレスとスチールは悩ましいですねぇ。
店舗で新しいスチールシェルフを見てきましたが、木製棚はなく、ライトグレーのセットだけでした。
本当にライトグレーというかマットな白ですね。
部屋の内装が白っぽいのでいいかもしれませんが、シュッとした感じがないというか…
スチールを買ってさびたら買い替えるとしたら、また組み替える手間もかかるし、結局ステンレスとの価格差がなくなる気もするし、それなら最初からステンレスを買う方がいいかな…うーん、もう少し検討してみます。
スーパータックフィット。
もう記事になってましたね、よく探さずに質問してしまい申し訳ないです。
そうですね、突っ張り棒よりスッキリして、かつしっかりホールドしてくれそうです。
さっそく用意してみます!
また、本の陳列、木材を置いて段差を作るのは考えつきませんでした!
材木がストッパーも兼ねてくれるので、一石二鳥!
さすがです!
低学年の読み物(かいけつゾロリとか)を置くのに、高さ調節金具?で高さを1.5段分にすると、恐らくどちらか片方の棚にしか入れられない気がしていたので、どうしようかと思っていたのです。
日々の生活や仕事に加え、子どもたちの住環境と、考えることが多過ぎてパンク気味でしたので、こうして一括して相談できるのは本当にありがたいです。
感謝感謝です!
めだかのきんちゃんさま
なるほど、ミシンをかけるにはユニットシェルフ+デスクの組み合わせは最強かもしれませんね(@_@)
ユニットシェルフの棚板の間隔が2ピッチ分だと、ランドセルを出し入れするにはたぶんギリギリだと思います。
キレイに片づけたいという明確な意思があればともかく、一般的には子供にとっては苦痛な作業になることでしょう。
なので、高さ調節金具で10cm弱上げるか、普通に1ピッチ分上げるのが良さそうです。
新しいホワイトのスチールユニットシェルフもご覧になられましたか。
木製棚はなくなってしまったので、木製棚が欲しければステンレスのほうを買うしかないんですよね。
ユニットシェルフを段違い棚のようにして使うには、84cm幅のステンレスなら追加小棚が使えるのですが、スチールや他のサイズにはないんですよねー(+_+)
ともあれ、木材を置くまでもなく、ほとんど読まない本を数冊寝かして置いて、その上に本を立てて並べても段違い棚のようになります^^