キッチンが片づかない三大原因のひとつとして挙げられるのが「ゴミの分別」です。ただでさえ狭いキッチンの足元をゴミ箱やゴミ袋が占領してしまって、食器棚の下のほうが使えなくなるという悪循環が起こります。それだけでなく、見た目は悪いし、掃除はしにくいし、何より、調理時に転倒したら危険です。
そのような状況を解決するためには、ゴミを分別して一時保管できるスペースを確保することが重要です。分別ゴミ箱を置くスペースを備えた食器棚を買い替えるというのもひとつの方法。もしくは、冷蔵庫と食器棚のすき間を上手く活用するという方法も考えられます。
すき間が20~30cmくらいだと無理ですが、40cmくらいあればIKEA(イケア)の「ソルテーラ」などのスタッキング式分別ゴミ箱が使えます。今回はソルテーラを中心に、ニトリとスタックストーの類似商品を比較してみましょう。
※この記事は2019年6月12日時点の情報に基づいています(2023年5月30日一部更新)
今回比較する商品
IKEA/ソルテーラ(37L)
IKEAの「SORTERA(ソルテーラ)」は店内で従業員が普通にゴミ箱として使っているのを見て、「コレ良い!」と言って買って行くお客さんがたくさんいます。ソルテーラには37リットルと60リットルの2サイズがありますが、今回は主に37リットルを比較対象とします。カラーはホワイトのみ。
ニトリ/Nスタックバケット
ニトリの「Nスタックバケット」はCBジャパンの「スタックバケット serie de lettre(セリエ・デ・レター)」とほぼ同じ商品です。ネイビー、レッド、ダークブラウンの3色展開という点も同じで、違うのはフタのプリントと価格だけ。最近ホームファッションに乗り出したヤマダ電機と同じ最低価格となっています。
スタックストー/ペリカン・ガービー
stacksto,(スタックストー)の「pelican garbee(ペリカン・ガービー)」は同社ペリカンシリーズで最後発の商品です。上記2つの商品と比べてももっとも新しいと言えます。カラーバリエーションは、ブラウン、イエロー、レッド、ブルー、ホワイト、ブラックの全6色展開です。
スペック比較
メーカー | 商品名 | 容量(L) | 外寸(W×D×H mm) | 開口部(W×H mm) | 税込価格 | 色 | 生産国 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
IKEA | ソルテーラ | 37 | 410×550×280 | 345×135 | 1,999円 |
1 | |
60 | 410×550×450 | 345×145 | 2499円 |
||||
ニトリ | Nスタックバケット | 38 | 375×410×418 | 330×130 | 終売 |
3 | 台湾 |
スタックストー | ペリカンガービー | 38 | 375×390×415 | 320×252 | 4,620円 |
6 | 台湾 |
外寸を比較してまず気づくのは、ソルテーラは奥行が550mmととても大きいことです。これは大型オーブンレンジを収納可能な食器棚とほぼ同じ奥行なので、そのような食器棚と並べたいときはジャストフィットである反面、それ以下の奥行の食器棚と並べると飛び出してしまう可能性があります。ただ、冷蔵庫の奥行は一般的に550mm以上あるので、特に問題ない場合のほうが多いと思います。
開口部はペリカン・ガービーが圧倒的に広いです。他2商品の2倍近いと言っても良いでしょう。開口部が広いほうがゴミの出し入れがしやすいと思います。
価格はペリカン・ガービーが他2商品の倍程度と高価です。機能性はともかく、クオリティ自体はニトリとそれほど変わらないので、コスパは悪いですね。
メリットとデメリット
IKEA・ソルテーラ
- 2サイズから選べる
- 奥行55cmの食器棚にピッタリ
- フタを開けた状態で固定できない
- 開口部が狭く感じられる
家庭によって分別ゴミそれぞれの量は異なります。きっちりとプラスチック容器を分別するお宅では可燃ゴミよりもプラゴミのほうが多くなります。また、缶ビールをたくさん消費する家もあれば、ペットボトルのジュースをよく飲む家もあるでしょう。なので、分別量に応じた大きさが選べた方が良いわけで、その点で2サイズから選べるソルテーラはメリットがあると言えます。
また、ソルテーラは奥行が深いので、積み重ねても高さ方向にスペースを取りません。奥行550mm程度の食器棚と並べる場合も収まりが良いです。
一方で、ソルテーラはフタが途中で止まる機能がありません。そのため、積み重ねて使用するときの下段では、ゴミを放り込むときにフタを片手で押さえておく必要があります。もっとも、片手を離せば勝手に閉まるとも言えるので、そのあたりは好み次第とも言えます。
あと、ソルテーラの開口部はニトリと同程度ですが、箱が底に向けてかなり尻すぼみになっているので、数字よりは開口部が狭く感じられます。そのため、大きなプラゴミはちょっと放り込みにくいと感じるかもしれません。
ニトリ・Nスタックバケット
- 近所のニトリで買える安心感と便利さ
- 3色から選べるので分別が視覚的に分かりやすい
- 日本の住宅にマッチしたサイズ感
- 1サイズしかない
ニトリのNスタックバケットはIKEAのソルテーラと変わらない価格であるところが魅力のひとつです。近くのニトリで手に入るという手軽さや安心感もあるでしょう。また、3色から選べるので、分別の種類が視覚的に分かりやすいというメリットもあります。
上写真のように途中でフタが止まる機能もあります。幅がソルテーラよりも少しコンパクトで、奥行も短いことから、日本の住宅にマッチしたサイズ感と言えるでしょう。
一方で、1サイズしかない点や、色やデザインのせいか開口部が数字よりも狭く感じてしまうところが難点です。
スタックストー・ペリカン・ガービー
- 45リットル、レジ袋を取り付けできる
- 上下や左右の連結がシッカリ
- 開口部が広い
- 価格が高い
スタックストーのペリカン・ガービーはゴミ箱として開発されているだけあって、ゴミ箱としての使い勝手は他2商品よりも優れています。45リットルのゴミ袋を使うことができるうえに、袋止めフレームで固定することができます。また、上写真のようにレジ袋を使って2分別することも可能です。
開口部も他2商品の倍ほど広いので、ゴミの出し入れも楽々。前倒れを防ぐサポーター付きで安定感があるうえに、積み重ねる際にはT字型シリコンで上下をシッカリと連結します。さらに、サイドコネクトで横に並べて連結することも可能。フタはロックすることもできるので、小さなお子さんがいるご家庭でも安心して使えます。
ペリカン・ガービーそのものは1サイズですが、従来のペリカン・ベーシックを積み重ねることもできるので、分別ゴミの量や種類に応じた分け方もできます。ただし、ペリカン・ベーシックは既に廃番となっているので、既にお持ちの方に限られます。
ともあれ、ペリカン・ガービーは分別ゴミ箱としてはメリットが非常に多いものの、価格が倍ほどというのが難点です。
以上の通り、IKEA、ニトリ、スタックストーのスタッキング式分別ゴミ箱を比較してみました。それぞれにメリットとデメリットがあり、非常に悩ましいところです。
ただ、予算に問題がなければ、ペリカン・ガービー一択で問題ないでしょう。逆に予算を抑える必要がある場合は、奥行が大きくても問題なければソルテーラ、奥行がコンパクトなほうが良い場合はニトリのスタックバケットを選ぶのが良いのではないかと思います。
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