先日、久しぶりにGoogle Trendsをチェックしたところ、「ケーブル 収納 危ない」というキーワードが上がっていました。キーワードプランナーでも「無印 ケーブル 収納 危ない」というキーワードを見つけ、何事かあったのかと調べることに。
結論から言うと、ケーブル収納が原因で火災に繋がったというニュースは見つけることができませんでした。また、国民生活センターや製品評価技術基盤機構(nite)のホームページを検索しても該当する情報はなし。X(旧ツイッター)でも特に話題に上がった様子は見受けられません。
しかしながら、危惧する気持ちは分かります。使い方によっては火災に繋がる危険もあるからです。今回はどういう使い方をするば安全か、まとめてみたいと思います。
※この記事は2024年3月22日時点の情報に基づいています
ケーブル収納の注意点
ケーブルはできるだけ束ねない
電源ケーブルを束ねると、熱を持って発火するリスクがあると言われています。なので、できるだけ束ねないようにするのが理想です。
しかしながら、まったく束ねていないと、掃除がしにくくてホコリが溜まりやすくなるとも言えます。もちろん、見た目もよろしくないです。
そのため、私はきつく束ねず、上写真のように円く束ねることで放熱性を高めるようにしています。
タコ足配線は避けるべし
恥ずかしながら、私はタコ足配線でスパークさせたことがあります。賃貸住宅でキッチンのコンセントが少なかったということもあり、電子レンジと電気ケトルを同時に使ってしまったのです。
過電流で火花が散ると、火災に直結します。ケーブル収納ボックスを使う際はもちろんのこと、タコ足配線はできるだけ避けるべきでしょう。また、どうしてもタコ足配線をせざるを得ない場合は、ひとつのコンセントに集中させないように繋ぎ方を工夫する必要があります。
発熱しやすいものはボックスに入れない
ケーブル収納ボックスを使う際は内部で熱がこもらないように気を付ける必要があります。
無印良品の「スチールタップ収納箱フラップ式」のレビューを見ると、ニンテンドーSwitchの本体とドックがピッタリ収まるという喜びの声が述べられていますが、個人的にはあまり良くないと思います。ただでさえ発熱しやすいものなので、熱がこもりやすいからです。同様にモバイルバッテリーなども避けるべきでしょう。
なお、ケーブル収納ボックスにACアダプタを収めるのも良くないという意見も散見されますが、メーカーはACアダプタを装着する前提で作っていると思われます。よって、そこまで危険視する必要はないのではないかと思います。
ただし、ケーブルもACアダプタも基本的には熱を持つものですし、経年で火災の危険性は高まるものです。適宜、熱を持っていないかどうかをチェックするのが理想的と言えます。
放熱性に優れたボックスを選ぼう
基本的にはケーブル収納ボックスのメーカーは安全性を考慮して設計していると思います。しかしながら、放熱性に疑問を持たざるを得ないものがあることも事実です。
できるだけスッキリ見せたい、少しでもホコリが入らないものが良いという気持ちはもちろん分かりますが、底面や側面などに排気口が十分に設けられたものを選ぶようにしましょう。
ゆとりのあるボックスを選ぼう
ケーブル収納ボックスは電源タップの大きさにピッタリなほうがコンパクトに収まり、見た目が良いと思います。しかし、それでは熱がこもりやすくなります。広い部屋よりも狭い部屋のほうが暖房が効きやすいのと同じ理屈です。
ですから、ケーブル収納ボックスはできるだけゆとりのある大きさのものを選びましょう。同時に、あまり大きな電源タップを収めたり、ACアダプタをいくつも挿したり、長いケーブルを詰め込み過ぎないようにすることも大切です。
オススメのケーブル収納ボックス
無印良品・スチールタップ収納箱フラップ式
我が家では後述するイノマタ化学と山崎実業のケーブル収納ボックスを使っていますが、のちに発売された無印良品の「スチールタップ収納箱フラップ式」のほうが優れていると思います。
無印良品のものは正面に大きめのスリットがあり、底面にも多数の排気口が設けられています。また、スチール製なので丈夫で、にもかかわらず価格が手頃です。ダークグレー色もあります。
イノマタ化学・テーブルタップボックスL
イノマタ化学の「テーブルタップボックスL」は天板に節電タップのスイッチの開閉に便利なフラップ扉が付いているのが大きな特徴です。また、天板を外すことができるので、狭いところでも配線がしやすいようになっています。
ニトリ(ケーブルBOX L)でも販売されています。カラーはブラックとホワイトの2色。我が家で使っているブラウン色は在庫限りの様相です。
以上の通り、電源タップやACアダプタなどを収めることができるケーブル収納ボックスに否定的な声があるのは理解できますが、かと言って剥き出しで放置するのが安全とも言い切れません。むしろ、ケーブル収納ボックスを使ったほうがホコリが溜まりにくく、火災のリスクが減ると言うこともできると思います。また、幼児がいたずらをするリスクを少しでも減らすのにも有益と考えられます。
しかも、ケーブル収納ボックスを使うことで見た目をスッキリさせることができ、掃除の手間も減らすことも可能です。適切なボックスを購入し、配線をあまり束ねず、タコ足配線をせず、発熱する機器を一緒に収納しないように気を付けてもらえば、安全に使用することができるはずです。
個人的にはそんなことよりも、火災を防ぐためには、製造元が分からないモバイルバッテリーや充電池を搭載した家電製品を避けることのほうが重要だと思います。
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