先日、洗面所で歯を磨いていると、建具に大きなキズがあるのを発見しました(上写真)。
「誰だ~っ!?」と言いたいところですが、なってしまったものは仕方ありません。ゴチャゴチャ言っている暇があれば、サッサと修理するとしましょう。
収納マンの家具補修7つ道具
わたくし収納マンは、家具が壊れかけた状態だったり、キズついた状態を見過ごすことができません。そのため、普段クライアント宅にお邪魔する際は、必ず家具補修7つ道具を持参しています。
実際には他にも道具が必要になる場合があるのですが、だいたいはどこの家にでもあるもので代用可能なので、これだけ揃っていればほとんどの家具や建具、フローリングの補修はできます。
今回使う道具はこれだけ
今回は7つ道具のうちごく一部しか必要ありません。クレヨン(かくれん棒フローリング用)、ライター、カッターナイフ、ダンボールだけ。ライター以下はどこの家にでもあるものなので、かくれん棒さえ用意すればOKですね。
ちなみに、かくれん棒には家具用(ソフトタイプ)とフローリング用がありますが、家具用はやわらかすぎて使い道がないです。なので、私は家具もフローリングも建具もすべてフローリング用を使います。
まずはクレヨンの色合わせ
私は手元に10本弱のかくれん棒を常備していますが、その中から今回は建具に近い色のブラウンとワインカラーをチョイスしました。
結局、今回はブラウンのみでOKでしたけど、2~3色を混ぜることもあります。ちなみに、家具補修用クレヨンや補修ペンを使う場合は、必ず明るい色から順番に使います。暗い色で失敗してから明るい色を補っても暗い色に負けてしまうからです。
クレヨンをライターであぶって溶かす
さて、準備が整ったので、さっそく建具を補修していきましょう。まずはかくれん棒をライターであぶって溶かします。
このとき、巻いてある紙の部分を焼かないように気を付けてください。もちろん火傷にもご注意!あと、あぶり過ぎると焦げて色が黒くなるので注意。
建具のキズに溶かしたクレヨンを盛る
かくれん棒の先端を溶かしたら、やわらかいうちに建具のキズに盛り付けます。少しハミ出るくらいが良いです。
このとき、色が明るいと感じたら、暗い色を上に少し乗せます。
熱したカッターの刃の腹でフラットにする
次に、カッターナイフの刃の腹の部分をライターであぶって熱し、先ほど盛ったクレヨンに押し当ててフラットにします。
上の写真だと刃で削っているように見えかねませんが、そうではありません。あくまで刃の側面を押し当て、熱で盛り上がったクレヨンを平らにするのです。
カッターナイフでなくても、コテなど薄い鉄板なら何でも良いんですけど、カッターナイフを使う理由は、どこの家にでもある、手元が熱くならない、適度にしなる、などの理由があります。
なお、建具などに塗装が施されている場合や樹脂フィルムが巻いてある場合は、周囲を熱しないように注意してください。塗装の場合は白濁したり、樹脂フィルムの場合は溶けたりする可能性があります。
熱してフラットにした後の状態
こちらが熱したカッターナイフの刃の腹でフラットにした状態です。今回はクレヨンの色が建具の色に近かったということもあり、これだけでも十分OKな感じです。
ダンボールでこすって仕上げ
最後にダンボールでこすって仕上げです。このとき、ダンボールは紙やすりの代わりを果たします。
紙やすりではどんなに番目が大きくても荒すぎるんです。だからダンボールを使うんですね。ダンボールが余分なクレヨンを良い具合に削ってくれるという寸法です。
なお、ダンボールで強くこすり過ぎるとツヤが出てしまうのでほどほどにしてください。また、周りにツヤが出てしまった場合はスチールウールでやさしく撫でてやるとツヤを消すことができます。
わずか5分で補修完了!
というわけで、わずか5分も経たないうちに建具のキズの補修が完了しました。まあ今回は6mmほどの小さなキズでしたし、色合わせも簡単でしたからね。
今回は建具の補修方法を説明しましたが、手順自体は家具もフローリングもまったく同じです。指で触っても凸凹がほとんど感じられないくらいのキズなら補修ペン(住まいのマニキュア)でOKですが、凸凹が感じられるレベルならクレヨンを使うのが最適です。
ただし、ハッキリ言って補修ペンのほうが扱いが難しいです。キズをペンで塗る場合、「濡れ色」になるのでかなり明るい色から順番に試していく必要があるからです。ダークオークはライトオークで塗るくらいがちょうど良かったりします(プリント紙の剥がれを補修する場合は特に注意)。
なお、住まいのマニキュアもかくれん棒もセット品が販売されていますが、一般家庭では必要な色だけバラで買ったほうが良いです。また、似たような補修材はホームセンターでいろいろ扱っていますが、住まいのマニキュアとかくれん棒フローリング用以外は使い物にならないと個人的には思います。
もし建具や家具やフローリングに気になるキズがあれば、この方法をお試しください♪
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