収納のコンサルティングで一般家庭を訪問していた頃、かなりの確率でお目に掛かるワゴンがありました。LEIFHEIT(ライフハイト)のフォールディングワゴン(下写真)です。
当時よくカタログ通販にも登場していたワゴンで、単にオシャレなだけでなく、使わないときは折り畳んでコンパクトに収納できるというところがポイント。でも結局、しまいっぱなしになっているか、棚として使っていることが多かったかなーという印象です。天板サイズがおよそ70×40cmと大きいので、テーブルサイドに置くには便利なのですが、日本の家庭ではちょっと大きすぎて取り回ししづらいんですね。
今回、楽天プレミアムパートナー制度で折り畳み式のキッチンワゴンを提供していただくにあたり、そんなことを思い出しました。
折りたたみ式キャスター付キッチンワゴン3段
こちらが楽天市場のRelohasさんからご提供いただいた「折りたたみ式キャスター付キッチンワゴン3段」です。白色、黒色、浅葱色の3色ある中で、黒色もカッコ良かったんですけど、今回は白色を頂戴しました。
本体は組み立て不要!
IKEA(イケア)のロースコグワゴンに似たデザインですが、根本的に違うのは組立が超簡単なところ。くの字に曲がったヒンジを伸ばすだけでご覧の通り本体の組み立てが完了してしまいます。あとはキャスターを取り付けるだけ。
付属のスパナの大きさが合わない!?
ところが、キャスターを取り付けようとすると付属のスパナの大きさが合いません。随分と立派なスパナが付属しているなーと感心していたのにこれですよ(苦笑)
なぜか関係のないスパナが入っていた
不思議に思って取扱説明書を見てみると、そこに記載されているスパナの形状と違います。「あれ?」と思って周りを見渡すと、キャスターの入っていた袋の中にそれ用のスパナが入っていました。
両口スパナはこのワゴンの組み立てでは使用しません。サービス品だったのでしょうか?(苦笑)
キャスター取付完了
スパナの取り違えというトラブルがあったものの、キャスターの取り付けが完了しました。ネジ穴がタイトでちょっと取り付けにくかったです。
ちなみに、組立説明書には記載されていないのですが、脚が長いほうにストッパー付きのキャスターを取り付ける必要があります。そうしないと折り畳んだ状態で立て掛けるときにキャスターが回転して倒れてしまうからです。
無事に完成
ともあれ、特に苦労することなく無事にワゴンが完成しました。機能的にはロースコグワゴンと同等。それでいて組み立てに手間は掛かりませんし、折り畳んでコンパクトに収納することもできます。おまけにS字フックも4つ付属しています。
また、当初は折りたたみ式ということでガタツキや歪みを心配していたのですけど、その心配は無用でした。意外とシッカリしていて、その点は何ら問題ありません。
以上を踏まえて「なんと優れた商品!」と拍手喝采したいところではありますが、いくつか問題もありました。
キズだらけ&ススまみれ
まず、あちこちキズや汚れがあるんですよ。ダンボール箱を開けたときに、S字フックとスパナがむき出しで出てきたときに嫌な予感がしたんです。案の定、それらが原因でキズになったところがありましたし、それ以外にも荷ズレを起こしたと思われる箇所、ヒンジが当たってキズになった箇所などがありました。ビニール袋に包まずにダイレクトにダンボール箱に放り込むなんて無茶です。
また、長いあいだ倉庫の中に放置したように全体がススまみれです。組み立てるだけで手が真っ黒になりましたよ(苦笑)
加工が雑
あと、加工が雑なんです。バスケットの角の部分がキレイなアールになっていないのは、最初は運搬時にぶつけたのかと思いましたが、3段それぞれ違う位置が同様に歪んでいるので、折り曲げ加工の仕方が拙いんだと思います。
また、バスケット側面の継ぎ方も雑で、フラットではなく山なりになっているんですね。中国製品も最近はクオリティーが上がってきたと思ってましたが、これはどうやら例外のようです。
表示寸法と異なる
問題はまだあります。念のため採寸してみたら、表示寸法と異なるところが多々あるんですよ。折りたたみ時の厚みは70mmのはずなのに、実測では85mmもあったりという具合です。
実測してみた結果
表示寸法(W×D×H) | 実測値(W×D×H) | |
---|---|---|
使用時 外寸 | 450×300×750mm | 475×305×795mm |
収納時 外寸 | 450×70×980mm | 520×85×1030mm |
バスケット内寸 | 記載なし | 393×293×65mm |
バスケット間隔 | 240mm | 242mm |
重量 | 4.3kg | 3.8kg |
※すべてキャスター取付時、S字フック含まず
実測してみた結果は上表の通りでした。表示寸法はいずれもキャスターの存在を完全に無視しているように思います。
こんなに誤差があったら、「机の高さとかなり違う!」、「すき間に入らない!」といったクレームが出てきてもおかしくありません。
ロースコグワゴンもどきと比較
我が家にあるワゴンと比較してみました。IKEAのロースコグワゴンもどき(モダンデコ「キッチンワゴンkw01」)と並べてみると、ハンドル以外のサイズ感はほとんど変わりません。
価格は2020/11/09現在、折り畳み式が税込5,980円、ロースコグワゴンもどきが天板付きで5,999円。つまり、価格はほぼ同じですけど、ぶっちゃけその割りには折り畳み式の品質はお粗末です。実質的に組み立て不要でコンパクトに折り畳めるという点は評価しますが、私なら迷わずロースコグワゴンもどきを購入します。
リセ・テーブルワゴンと比較
続いて、JEJの「リセ・テーブルワゴン3段」と比較。リセのほうが天板高が低いものの、幅と奥行はほぼ同じサイズ感と言えます。
また、リセはポリプロピレン製で軽く、バスケットの底はメッシュではなくフラットです。こういった違いはニーズによって選ぶべきところで、どちらが良いかは一概には言えないですね。
まとめ
以上の通り、今回の折りたたみ式キッチンワゴンは組み立てが実質不要でコンパクトに収納可能なところは高く評価できます。見た目も格好良くて購入ボタンをポチッと押すまでは満足感が高いことでしょう。
しかし、品質管理がかなり杜撰です。価格は税込5,980円ですが、私だったら「訳あり品」表記付きで2,980円だったら納得するかなーという感じ。もっとも、キズがなくてちゃんとキレイな商品が届くなら5,980円でもいいと思いますけどね。
というわけで、とにかく品質面だけがとても残念な商品でしたー。
コメント
収納マン様、ご無沙汰しております。同じワゴンつながり、ということでこちらでコメントさせてください。
オンライン授業で機材が増え、頭が痛い日本三毛猫です。
部屋に制約があり、家具が置けない部屋ですが、これなら私の問題部屋(3畳が畳、残り3畳が床、机が160*70cm、窓と引き戸だらけで物おけない)でも置けるのではないでしょうか?
机の高さ70cmに合わせて2つ候補がありました。
どちらもほぼ同じような感じで(重さや耐荷重)、大きさは約350*700*700でスチール製です。
アスプルンドサイドキャビネット 7128円 https://bit.ly/3qMRztD
ジョインテック デスクサイドワゴン 9622円 https://bit.ly/37WFMjS
用途ですが、サブのPCとドキュメントスキャナを上に置き、下にファイルを入れます。机の高さが同じですから、隣に置けばスキャナから吐き出された紙が机の上に流れてきます。
授業のときは、PC+iPad 3台(PCは配信用、iPad2台は切り替えて学生に見せます、もう1台は画面の確認用)、サブモニタ、スイッチャ(iPadの切り替え用ATEM MINIというもの)、各種ケーブル、スピーカーフォン、出席簿に資料を使います。最初、スキャナを机上に置いてましたが、手狭になり、現在悲しいことに床置きです(そのままだとかわいそうなので、リヒトラブの机上台に載せてます)。床にあると、PCの操作が極めて面倒で、スキャナが使えません。
ナカバヤシのターナーも同じくらいの大きさですが、組み立て済みで届いてしまいます。でもそれですと、2階に運ぶのに困ります。組み立てならば、部材ごとに持って行けばいいので、私1人でもだいじょうぶなのです。
本当は大きな棚が欲しいのですが、どうにもこうにも置けません(悲しい)。
新しい机を購入しようと思いつつも、適当な物がみつからず。。。
(でも最近、120cm幅程度のスタンディングデスクにして、棚またはサイドキャビネット2つにしようか、と思案中)
私の場合、物を減らす云々ではなく、構造的問題に取り囲まれていてなかなか解決策が浮かびませんです。
日本三毛猫さま
ご無沙汰しております^^
コロナ禍でのオンライン授業、マスコミでも話題に上がることがありますが、色々大変ですね(+_+)
さて、いずれも約350*700*700でスチール製のキャスター付きキャビネット、私はちょうど良い大きさだと思いますよ。
もちろん、スペースからするとかなり大きく感じることは間違いないですが、用途をうかがう限りはこれくらいないと十分とは言えないでしょう。
個人的には、棚板ピッチが狭くて棚板の高さ調節の自由度が高く、側板がフラットで見た目に美しく、おまけにちょっと安くて、ブランドロイヤリティも高いアスプルンドのほうが良いかなという感じです。
これさえあればスキャナの置き場所ができて、より効率的にオンライン授業に臨めるのではないでしょうか^^
収納マン様、ありがとうございます。おそらく、机を120cmくらいの物に変え、昇降ワゴンやこのキャビネットを組み合わせればそれほど手狭には感じないような気がします。
キャビネットの奥行き、30cmくらいでいいのですが(25cmではちょっと狭すぎ)、適当なものがありませんでした。幅は50cm以上、70cm以内ですね。奥行きが70cmの机と並べますので。
ガラージのデスクにしようと思いつつも、質感や高さがどうも合いません。Felxispotという昇降デスクの場合、足だけ買えますから、自分の気に入った天板と組み合わせることができます(コスパ悪いですね)。春休み中になんとかしたいです。と言いますのも、来年度もオンラインの気配が濃厚だからです。
昇降デスクの場合、後ろにストーブを置けるので足が気持ちいいのです。今のスチールデスクはものすごく寒いです(足下暖房を置くにせよ)。
日本三毛猫さま
確かにキャビネットの奥行は30cmくらいあれば足りるのでしょうけど、35cmあったほうが安定すると思います。
なので、候補に挙げられた2台はいずれも理想的なサイズだと思いますよ^^
160cm幅のコクヨの机から120cm幅の昇降デスクに変えると随分コンパクトになりますが、スキャナを置くキャビネットと引出しワゴンを併用すれば機能的に使えそうです。
あとは昇降デスクの奥行や質感ですか。
新年度が始まるまでに何とか体制を整えたいものですねー^^