カインズホームの「キャリコ」に似たニトリのスタッキングボックスと言えば「フラッテ」。そして、天馬の「カバゾコ」に似たコンセプトのニトリの引出式収納ケースとして「フラッテDR」があることは知っていました。
しかし、「知っていた」と言うには私はあまりに浅はかでした。改めてフラッテDRをよく見たところ、ニトリのスゴさを再確認する結果となったのです。
※この記事は2016年11月25日時点の情報に基づいています
ニトリ・フラッテDR
ニトリのフラッテDRはいわゆる引出式の衣装ケースです。しかし、ただの引出式衣装ケースではなく、スタッキングボックスのフラッテを上に積み重ねて使用することができます。この点が天馬のカバゾコとコンセプトが同じというわけです(もっとも、ニトリのフラッテDRのほうが先発かもしれません)。
そんなわけで私は、「フラッテDRはカバゾコみたいなもの」、「どうせニトリだし、おねだん相当」とナメていました。ところが、そうではなかったのです。
フラッテDRは中国製!
実はニトリのフラッテDRは中国製なのです。中国製だからダメだというわけではありません。むしろまったく逆で、「中国製なのにここまでできるのか!」と驚いたのです。
何でも中国からの輸入のものが増えている昨今ですが、こういう引出式衣装ケースは日本国内で作られていることが一般的です。その理由はかさばるので輸送コストが高いためと、製造が機械化されているので人件費が大きくならないためです。大型で精密な型が日本でしか手に入らないということも理由の一つかもしれません。
しかし、ニトリのフラッテDRは中国製なのです。中国製なのに、割りと複雑な成型が実現できているのです。特に引出し前板の部分の形状ですね(上写真参照)。しかも、引出しを軽く持ち上げないと開かない引出ストッパー機能まで付いているのです。
カインズホームのキャリコのようにペラペラのフニャフニャではなく、ニトリのフラッテDRは肉厚で丈夫でもあります。せっかく引出ストッパー機能を付けてもすぐに変形するようでは、ただの開かずの引出しになりかねません。中国製でもここまでできるという自信がなければこんな機能は付けられないのです。
「こりゃあ、日本の樹脂成型メーカーもおちおちしてられんなー」とは思いましたが、そこはさすがの中国製。端のほうはバリが出ていたり、樹脂が十分に行き渡らずに欠けたようになっている部分も散見されます。一言で言ってしまえば「雑な作り」という印象はまだまだ拭えません。
しかし、そういうところも近い将来、日本製にキャッチアップしてくることでしょう。引出式衣装ケースを含めてプラスチック製品はすべて中国製が当たり前の時代は、そう遠くないのかもしれないですね。
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